BOLA(Broken Object Level Authorization)は、WebアプリケーションやAPIにおける認可の不備を指し、ユーザーが他のユーザーのリソースに不正にアクセスできる脆弱性です。この脆弱性は、アプリケーションがリクエストの送信者の権限を正しく検証しない場合に発生し、ユーザーが自分のリソースにアクセスする際のオブジェクト参照が他のユーザーのリソースに転用されることで引き起こされます。BOLAは、特にREST APIやGraphQL APIを提供するWebサービスでよく見られる問題であり、攻撃者は不正なリクエストを送信することで、他のユーザーの個人情報や機密データにアクセスできる可能性があります。対策として、アプリケーションやAPIは、オブジェクトレベルでの認可チェックを適切に実装し、リソースにアクセスする際には、リクエスト送信者の権限を厳密に検証することが重要です。また、開発者は、認証されたリクエストであっても、常にリソースへのアクセス権限を再確認し、脆弱性が存在しないかを定期的に監査することが求められます。さらに、OWASP API Security Top 10などのガイドラインに基づいて、APIセキュリティのベストプラクティスを実施することが推奨されます。