マルバタイジングとは、インターネットサイトなどでクリックするだけで、マルウェアに感染してしまうような悪質なウェブ広告のことです。

悪意を持つ者は、さまざまな巧妙かつ悪質な手口でコンピュータを危険にさらそうとしています。マルバタイジングはどういった仕組みになっているのでしょうか。また、私たち利用者はどのような対策をすれば良いのでしょうか。

マルバタイジングとは

マルバタイジングとは、「マルウェア」と「アドバタイジング(広告を出すこと)」という言葉を組み合わせた造語です。
簡単に言うと「クリックするだけで、マルウェアの感染につながるような悪質なウェブ広告」のことで、このマルバイタジングを不用意にクリックなどしてしまうと、パソコンやスマートフォンがマルウェアに感染したり、詐欺サイトに誘導されたりといったことにつながります。

最近のマルウェアは非常に悪質です。単に、コンピュータやスマホに感染して連絡先などの情報を取得したり、スパムメールを送信したりするのみならず、データを暗号化してすべて読めなくして身代金を請求するランサムウェア※1のようなものや、ログイン情報を盗むキーロガー※2、ネットバンキングなどで不正送金※3を行うようなボットなどもあります。

実際にマルバタイジングであるとされた広告の数も非常に多く、例えばGoogleでは2016年に約17億件の広告をマルバタイジングとして取り下げています。被害の事例としては、BBCやAOLなど大手のニュースサイトで、マルバタイジングとされた広告が表示された事例や、2016年に国内の600以上の正規サイトにマルバタイジングが表示され、900万件以上のアクセスがあった例などがあります。

参考記事
※1:ランサムウェア

ランサムウェアとは、感染により暗号化・画面ロックされた場合に、身代金を要求するマルウェアの一種です。非常に悪質で厄介なマルウェアであるということはわかっていますが、いったいどのような種類があり、なぜこのように被害が広まってしまっているのでしょうか...

2:キーロガー

キーロガーとは、パソコンやキーボードの操作の内容を記録するためのソフトウェア等の総称で、悪意のあるものに個人情報などを盗み取られるなどの悪用されることがあるものです。そのキーロガーは、USBなどのハードウェア型のものもあるようなので、情報の傍受などを...

※3:ネットバンキング不正送金

ATMや銀行の窓口に行く必要がなく、ネット環境さえあれば24時間どこでも使えるインターネットバンキングは、その利便性の高さから幅広く利用されています。しかし、その反面、高い危険性を持っていることはご存知かと思います。今回は、インターネットバンキングに潜...

マルバタイジングの仕組み

非常に悪質なマルバタイジングですが、いったいどうやってユーザーに被害をもたらすのでしょうか。その仕組みについて見ていきましょう。

マルバイタジングの被害が発生する場合は、主に以下のような仕組みになっています。

  1. 悪意を持つ者がウェブ上の広告業者を攻撃し、不正広告に書き換える
  2. 広告がウェブ配信の仕組みで、さまざまなサイトで表示されるようになる
  3. 被害者がブラウザでサイトを表示する
    →見るだけで不正サイトに転送される場合は、ここで転送されてしまう
  4. 被害者が広告をクリックすると不正なサイトに飛ばされる
    →クリックすると飛ばされるケースでは、ここで不正サイトに転送される
  5. 脆弱性を悪用したサイバー攻撃を受けて、マルウェア感染等が発生する

このように、マルバタイジングは最初の段階から、広告業者のウェブサイトへの不正アクセスによるデータの書き換えなど、非常に高度でかつ悪質な手口となっています。

マルバタイジングに引っかからないためには

いったんひっかかると、マルウェア感染や感染による情報流出など、さまざまな影響が出る可能性が高いマルバタイジング。やはり、引っかからない方が良いのはいうまでもありません。では、そうならないためにはどうすれば良いのでしょうか。

マルバタイジングにひっかからないためには、以下のような対策が有効です。

OSやソフトウェア、アプリの更新プログラムは速やかにかつ確実に適用する

マルバタイジングに限らず、サイバー攻撃の多くは、OSやソフトウェア、アプリに存在する脆弱性を悪用しています。こうした脆弱性の問題を修正し、攻撃されないようにするためにもベンダーが提供する更新プログラムは、速やかにかつ確実に適用しましょう。

セキュリティ対策ソフトは、最新のバージョンを使用し、かつ定義ファイルはこまめに更新する

IT技術が日進月歩であるように、悪意を持つ者の攻撃手法もどんどんと悪質かつ巧妙になっています。セキュリティ対策ソフトは最新のバージョンにしましょう。また、最新の脅威にもしっかりと対応できるように、定義ファイルは常に更新を行う必要があります。

不審なサイトは閲覧しない、広告はクリックしない

マルバタイジングの広告が不審なサイトだけにあるとは限りませんが、そういったサイトを閲覧しないことで、広告に遭遇する確率は減らせます。また、見ただけで感染するタイプの場合は、表示するだけでアウトですが、クリックが必要なものはクリックしないと何も起こりません。くれぐれも、怪しいと感じたらクリックしないでおきましょう。

ブラウザでいろいろなサイトを閲覧するときにマルバタイジングにひっかからないためには、これらを心がけるようにしましょう。ちなみに、マルバタイジングで不正なサイトに誘導して個人情報を書かせるケースもあります。ですので、不審なサイトでは個人情報を書かないようにしましょう。

まとめ

マルバタイジングは、非常に悪質なサイバー攻撃で、それと気づかないうちに感染していることも多いものです。
しかし、一旦感染してしまうと、非常に大きな被害となってしまうことも少なくありません。被害を防ぐには予防が肝心です。ぜひ、今回の記事を参考にして、マルバタイジングに対する日頃からの対策を行うことをおすすめします。

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