パソコンを使っていて、急に動作が遅くなった経験は多くの皆さんもお持ちだと思います。動作が遅くなる原因はいくつかありますが、ウィルスチェックも実は大きな原因の一つになっているのです。端末のパフォーマンス低下につながるウィルスチェックを何とか早くする方法はないものでしょうか。
今回は、その解決策としてクラウドでのウィルスチェックを紹介します。
クラウドでのウイルスチェックとは?
さて、「クラウドでのウィルスチェック」という言葉が出てきましたが、皆さんはウィルスチェックの方法にはどういったイメージをお持ちでしょうか?多くの場合、PCにインストールされたウィルス対策ソフトウェアによるウィルススキャンをイメージされると思います。
ウィルスチェックが一般的にPCにインストールされたウィルス対策ソフトで行われることは、確かに皆さんがイメージされる通りです。しかし、ウィルス対策ソフトによるウィルスチェックはPCに大きな負荷をかけ、パフォーマンスを落とす要因にもなります。それはビジネスであれプライベートであれ、さまざまな作業の効率を落とすことにもつながります。
では、PCにあまり負担をかけずパフォーマンスを落とさないウィルスチェックとはどういうものか。それが今回紹介するクラウド上でのウィルスチェックです。
クラウド上でのウィルスチェック3つのメリット
クラウド上でのウィルスチェックは従来の方法に比べて3つのメリットがあります。
PCの負担が少なくなり、パフォーマンス低下が防げる
従来PC上で脅威情報をすべてウィルス定義として持っていたのを、セキュリティベンダーのデータベースに蓄積して必要に応じて端末からクラウドサービスとして利用するといったように、機能をクラウドサービスとして提供する形にしていくものです。これによって、PC上で全ての処理を行う必要がなくなります。
ウィルスチェックは常にPCに常駐して外部からの脅威に対抗しているものですので、PC上ですべての処理を行うことでパフォーマンスの大幅な低下を招くケースがあります。しかし、クラウド化することでPC上での処理を減らすことが出来るため、パフォーマンスの低下を防ぐことが出来ます。
最新の脅威にも迅速に対応できる
従来は脅威情報をウィルス定義ファイルとしてPCにダウンロードしていたために新たな脅威への対応にタイムラグが発生していたのですが、PCからクラウドサービスとして提供されるセキュリティベンダーの脅威情報データベースにアクセスして利用することで、より迅速に対応することが可能となりました。
その結果、セキュリティレベルの向上を実現しています。
ウィルス定義ファイルのサイズが減るので、ネットワークやPCへの負荷が減る
クラウドサービスとしてのウィルスチェックは、従来のように脅威情報をウィルス定義ファイルとしてPCにダウンロードするのではなく、必要に応じてクラウド上のデータベースを参照して利用するというものになります。
その結果、ウィルス定義ファイルとしてPCにダウンロードする脅威情報のファイルサイズが減るので、ネットワーク帯域やPCへの負荷が減ることになります。
おわりに
まとめるとクラウドサービスとしてのウィルスチェックは、脅威情報などをクラウドのデータベース上に置くため、PCやネットワークへの負担を軽くすることが出来ます。そのため、PCのパフォーマンスの低下を避け、作業効率が悪くなることを防ぐことが出来ます。
このようにクラウドでのウィルスチェックは、既存のウィルス対策ソフトに比べて多くのメリットがあり、今後はより導入が広がることと予想されます。