前橋市まちづくり公社は2021年2月16日、職員や家族、スポーツ教室の講師ら732名分のマイナンバー情報等を記録したUSBメモリ1個を紛失したと明らかにしました。
公社の発表によると、紛失したUSBメモリは公社の総務課が利用していたもので、電子申請された年末調整を扱う権限のある端末と、マイナンバーを扱う権限のある端末の間で、データをやりとりするために使用していたとのこと。
ところが2021年1月25日になり、担当者がUSBメモリを取り出そうとしたところ、紛失が発覚。事態を把握した公社は、事務室をくまなく探したほか、他の部署への確認・防犯カメラの映像確認などの捜索活動しましたが発見に至らず、紛失と断定し公表に踏み切ったとしています。
重要データを個人用引き出しで管理
前橋市まちづくり公社は、今回の紛失の原因として、重要データをUSBメモリで管理していた事実に加え、USBメモリの管理体制の不備を挙げています。
情報によると、公社ではUSBメモリにはマイナンバー情報などの重要データが含まれていたにもかかわらず金庫などではなく、職員の個人用机の引き出しに保管していたとのこと。
このため、公社は今回の事態を踏まえ、内規および個人情報保護法に基づいた情報管理体制を徹底すると発表。職員の教育から情報保護体制の整備に至るまで、対策を進める方針です。
二次被害は確認されず、公社はコールセンターで対応へ
前橋市まちづくり公社によると、記事発表時点で紛失したUSBメモリのデータを悪用したと見られる、二次被害は確認されていません。
ただし、公社が紛失したUSBメモリは年末調整業務などに利用されていた媒体のため、マイナンバー情報のほか、令和2年の源泉徴収票掲載内容や年支払い調書掲載内容などの重要データが記録されています。このため、公社は対象者に謝罪の文章を発した上で、マイナンバーの変更を要請。
また、問い合わせに対応するためのコールセンターを設置し、事態の対応にあたっている状況です。