認証制度取得支援サービスとは?メリットや概要、注意点について徹底解説|サイバーセキュリティ.com

認証制度取得支援サービスとは?メリットや概要、注意点について徹底解説



認証制度とは、第三者機関が企業の製品やサービスなどが一定水準に達していることを証明する制度です。よく知られた認証制度には「プライバシーマーク」や「ISO27001」などがあります。

現在は、企業間の契約の条件などで「認証を取得していること」と挙げられているケースもあり、企業にとっては取得がビジネスを行う上で欠かすことのできないものとなっています。そのため、認証を取得するための支援を行う認証制度取得支援サービスと呼ばれるビジネスが拡大しています。今回は、これについて紹介します。

認証制度取得支援サービスとは

企業が自身でさまざまな認証を取得するのは、ノウハウや書類申請など大変です。そこで、広がっているのが「認証制度取得支援サービス」です。

認証制度取得支援サービスでは、専門のコンサルタントなどが認証を取得したい企業に対して、「認証の流れ」や「文書の作成」などさまざまなサポートを行って、認証の取得に導きます。

認証制度取得支援サービスのメリット

自分自身で認証の取得を目指していくのではなく、認証制度取得支援サービスを利用することでどういったメリットがあるのでしょうか。具体的には、以下のようなメリットがあります。

  • 認証を確実に取得できる可能性が高い
  • 取得にかかる時間の短縮
  • 取得にかかる人的リソースの削減

認証制度取得支援サービスのデメリット

逆に認証制度取得支援サービスを利用することで生まれるデメリットにはどういったものがあるのでしょうか。

  • コンサルタント費用がかかる
  • 自社に合わないものとなるケースもある
  • 自社でのノウハウが蓄積されない

一般的な認証制度取得支援サービスの内容

認証制度取得支援サービスがどういうものか、そしてメリットやデメリットがわかったところで、具体的にどういったサービスなのか主な認証制度を例にとって見ていきましょう。

Pマーク(プライバシーマーク)

Pマーク(プライバシーマーク)とは、日本工業規格「JIS Q 15001:2006 個人情報保護マネジメントシステム—要求事項」に適合していることを認証する制度で、個人情報の保護などで適切に行われていることを示すものです。

ISO27001

ISO27001とは、情報セキュリティマネジメントシステムを構築し、これに基づいて組織として情報資産の正しい管理運用を行っていることを認証する制度です。

ISO9001

ISO9001は、国際標準化機構による品質マネジメントに関わる認証制度で、製品の品質を維持し向上するための体制や仕組みが整えられ、運用されていることを認証する制度です。

ISO14001

ISO14001は、「環境マネジメントシステム」とも呼ばれ、ビジネスを行う上で地球環境に負担をかけずに守っていくという環境方針を経営に取り入れて運用していくという企業活動が行われていることを認証する制度です。

ISO22716

ISO22716とは、化粧品の製造に関するルールや制度といったものを示す認証制度です。具体的には、原材料の購入や製品の生産、出荷など、化粧品製造に関わるさまざまな内容が網羅され、それに基づいて化粧品の製造を行うことで一定の品質が確保できるものとなっています。

JISQ9100

JIS9100とは、航空・宇宙・防衛産業に関わる品質管理についてまとめた品質マネジメントに関する規格です。グローバルでの部品調達などでの共通基準として用いられています。

CSMS

CSMSとは、サイバーセキュリティマネジメントシステムの略で、サイバーセキュリティ上の脅威(不正アクセスやマルウェアなど)から、組織や重要な情報を守るための対策の指針のことを言います。

認証制度取得支援サービスの注意点

認証を取得するために実際に支援サービスを利用することを考えているケースも多いと思います。では、サービスを利用する際に注意すべきことはどういったものなのでしょうか。

取得したから安心ではない

まず重要なことは、「取得したら終わりではない」ということです。取得は目的ではなく、目的はあくまで認証に規定されているレベルを達成、維持することです。

更新も必要

また、取得は一度きりではありません。認証制度の多くが一定期間ごとの更新型となっています。定期的に更新することで、認証に規定されているレベルの維持と、新たな内容にも対応できるので、必ず規定は更新しましょう。

認証制度取得支援サービスの費用

自社だけで取得を目指すのではなく、支援サービスを利用することで多くのメリットがありますが、逆に「費用がかかる」というデメリットがあります。

しかし、単に「費用がかかる」といってもどのくらいなのでしょうか。実際のところ、費用の相場というのが難しい面があります。たとえば、サポートの内容でも変わりますが、「新規で小規模の事業者」の場合、30万程度であるのが、規模が大きくなれば100万円を超えるといったこともあります。したがって、具体的な費用については事業者とコンサル会社との相談となります。

まとめ

プライバシーマークやISOなど、企業がビジネスを行なっていく上で、さまざまな認証を取得していくことは企業イメージの向上や契約につながるといったことなど、とても重要な意味を持ちます。

そういった認証の取得を自社だけで行うのは大変で、それをサポートしてくれるのが、認証制度取得支援サービスです。このサービスにはメリットやデメリットがあるものの、うまく利用することで、認証取得にとても有効です。認証の取得を検討している場合は、ぜひこういったサービスの利用も考えてみることをおすすめします。


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