仕事上でよく使うPDFファイルへのパスワードの設定方法・解除方法を説明します。Macならではの「プレビュー」機能を使った簡単な方法に加え、Windows環境での方法もあわせて解説します。いずれも無料で、追加のソフトをインストールする必要はありません。
PDFに設定できる2種類のパスワード
PDFファイルに設定できるパスワードには、目的の異なる2つの種類があります。この違いを理解しておくと、自分がかけたい制限がどちらに該当するのかが分かりやすくなります。
閲覧用パスワード(ユーザーパスワード)
ファイルを開くこと自体を制限するパスワードです。このパスワードを知らない限り、そもそもPDFファイルを開くことができません。特定の相手にしか見せたくない機密文書に向いています。
権限用パスワード(オーナーパスワード)
ファイルは誰でも開けますが、開いた後の印刷・編集・コピーといった操作を制限するパスワードです。不特定多数に配布する資料だが、内容は勝手に変更されたくない、といった場面に適しています。
この記事で紹介するMac・Windowsそれぞれの無料の方法は、主に「閲覧用パスワード」の設定・解除を対象としています。
パスワードを設定する方法
元々あるPDFファイルにパスワードを設定する方法です。
手っ取り早く動画で確認したい人はこちら(1分)
STEP1:「プレビュー」で開く

PDFファイルを右クリックして表示される「このアプリケーションで開く > プレビュー」を選んで開きます。
STEP2:「PDFとして書き出す」で書き出す作業を行う

PDFファイルを開いたら、上部にあるメニューから「ファイル > PDFとして書き出す」を選択します。
STEP3:「詳細を表示」でパスワードを設定して書き出し

そして表示されるポップアップの「詳細を表示」をクリック
すると下に広がり下記のような表示になります。

この画面で「暗号化」にチェックを入れると、パスワードが入力できるようのなるので、「パスワード」「確認」部分に同じパスワードを入力します。

そして名前(ファイル名)を入力して「保存」をクリックすると、パスワードのかかったPDFが作成できます。
このファイルを開こうとすると、下記のようにパスワードの入力を求められ、パスワードがないと閲覧等ができないようになります。

パスワードを解除する方法
PDFファイルのパスワードを知っていてパスワードを解除する方法を整理します。
手っ取り早く動画で確認したい人はこちら(45秒)
パスワードを忘れてしまってひらけない場合はこちらをご覧ください。
>パスワードを忘れてしまったので解除する方法(準備中)
STEP1:「プレビュー」で開く

パスワードが設定されたPDFファイルを右クリックして、表示される「このアプリケーションで開く > プレビュー」を選んで開きます。
STEP2:「PDFとして書き出す」で書き出す作業を行う

PDFファイルを開いたら、上部にあるメニューから「ファイル > PDFとして書き出す」を選択します。
そのまま書き出せばOKですが、
念のため、

表示されるポップアップの「詳細を表示」をクリック
すると下に広がり下記のような表示になり、

「暗号化」「パスワード」部分が空になっていることを確認して、
書き出しを行います。
STEP3:完了

パソコン上に保存すれば、パスワードのかかっていないPDFファイルが出来上がります。
【Windows】PDFにパスワードを設定する方法
Windows環境では、Macの「プレビュー」のような標準機能で直接パスワードを設定することはできませんが、以下の方法で無料でパスワードを設定できます。
「Microsoft Print to PDF」を使う方法
Windows標準搭載の仮想プリンター機能「Microsoft Print to PDF」を使うことで、パスワード付きPDFを新規作成できます。ただし、この方法は既存のPDFファイルへの後付け設定には向いておらず、Wordなどの文書からPDFを新規作成する際の一部のバージョンで、印刷ダイアログのプロパティからセキュリティ設定が可能な場合があります。バージョンによって機能の有無が異なるため、事前に確認してください。
無料オンラインツールを使う方法
既存のPDFファイルにパスワードをかけたい場合、Adobe Acrobatが提供する無料のオンラインツールなどを使う方法が簡単です。ブラウザ上でPDFファイルをアップロードし、パスワードを設定するだけで、パスワード付きのPDFファイルをダウンロードできます。ソフトのインストールが不要で、WindowsでもMacでも同じ手順で利用できます。
ただし、オンラインツールを利用する際は、後述する注意点も踏まえたうえで利用してください。
【Windows】PDFのパスワードを解除する方法
Windowsで、無料オンラインツールを使ってパスワードを設定したPDFファイルの場合、パスワードを入力してファイルを開いたうえで、同じオンラインツールの「パスワードを削除」のような機能を使うことで、パスワードを解除できます。
Windows標準機能だけでパスワードの解除まで行うのは難しいため、既存のPDFファイルのパスワードを頻繁に設定・解除する必要がある場合は、無料オンラインツールの利用が現実的な選択肢になります。
PDFパスワードのセキュリティ上の注意点
パスワードを設定すれば安心、というわけではありません。PDFのパスワード保護は、あくまで基本的な対策であり、絶対的な安全性を保証するものではないという点を理解しておく必要があります。
パスワード保護は絶対ではない
市販・フリーのパスワード解析ソフトの中には、PDFのパスワード保護を突破しようとするものが存在します。特に、桁数の少ない単純なパスワードは、総当たり攻撃などによって解析されるリスクがあります。パスワードは十分に長く、推測されにくいものを設定することが重要です。
無料オンラインツール利用時の情報漏洩リスク
無料のオンラインツールを使う場合、機密情報を含むPDFファイルを、外部のサーバーに一時的にアップロードすることになります。運営元が不明なサービスや、セキュリティに関する説明が不十分なサービスの利用は避け、信頼できる提供元のツールを選ぶようにしましょう。
より高いセキュリティが必要な場合の選択肢
契約書や個人情報を含むような、特に機密性の高い文書を扱う場合は、パスワード保護よりも上位のセキュリティ手法を検討する余地があります。
あらかじめ信頼できる相手と電子証明書を交換しておくことで、パスワードを別途伝える必要なく、特定の相手にしかファイルを開けないようにする「証明書保護」という方法があります。また、「誰が」「いつ」文書を作成し、その後改ざんされていないかを証明する「電子署名」「タイムスタンプ」といった技術もあり、契約書のような法的な証明力が求められる文書に適しています。
まとめ
PDFファイルへのパスワード設定は、Macなら標準の「プレビュー」機能で、Windowsなら無料オンラインツールなどを使うことで、追加コストをかけずに実施できます。設定できるパスワードには「閲覧用」と「権限用」の2種類があり、目的に応じて使い分けることが大切です。
ただし、パスワード保護は万能ではなく、パスワードの強度や運用方法次第で突破されるリスクが残ります。特に機密性の高い文書を扱う場合は、証明書保護や電子署名といった、より高いセキュリティレベルの選択肢も視野に入れて、文書の重要度に応じた対策を選びましょう。





























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