日米両政府はマルウェア「ランサムウェア」を国家安全保障に対する脅威と位置づけ、セキュリティ施策において連携対応する方向で調整を進めています。
情報は複数の日本政府関係者が明らかにしたもので、安全保障に影響を及ぼしかねない事例の迅速な情報共有や分析のほか、攻撃者の身元確認や対抗策の策定、民間企業の防御能力の向上などについて連携する見通しとのこと。
連携確認は2022年1月7日に開催予定の日米安全保障協議委員会の議題の1つとなる予定で、合意に至るものと見られています。
拡大するランサム脅威
ランサムウェアとは、感染した端末のシステムファイルやデータベースを暗号化して読み取れなくした上で、データの複合と引き換えに暗号通貨などの支払いを求めるマルウェアです。
日本においては2020年に三菱電気がゼロデイ攻撃による感染被害を受けており、情報流出の懸念が生じました。また、米国においてもパイプライン大手のコロニアル・パイプライン社がランサムウェアに感染し、一時操業停止に追い込まれるなどの事態が発生しました。
攻撃者が中露など国家組織の支援を受けているとの見方もあり、米国政府などは強く非難しています。
参照【独自】日米、「ランサムウェア」対策で連携へ…中露のサイバー攻撃を意識/Yahoo!ニュース