有料のセキュリティソフトを選ぶ時は、性能や使いやすさなど総合的に検討する必要があります。本記事では、価格とコストパフォーマンス面に着目して人気の5種類を比較検討します。
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価格が安い有料セキュリティソフト5選
コストパフォーマンスに優れ価格が安いセキュリティソフトとして定評があるのが次の5種類です。
これらの5種類で価格を比較します。
セキュリティソフトの価格とコストパフォーマンスとは
価格が安いセキュリティソフトを選ぶ基準は単純に値段でしょうか?
総務省が実施した調査「情報通信白書平成30年版」によると、20歳から59歳では71.9%がパソコンから、87.3%がスマートフォンからインターネットに接続している結果となっています。
パソコン | 携帯電話 (PHSを含む) |
スマートフォン | ゲーム機 TV等 |
|
---|---|---|---|---|
20~20歳 | 72.7% | 5.4% | 94.8% | 22.9% |
30~39歳 | 70.1% | 6.6% | 92.5% | 22.7% |
40~49歳 | 72.8% | 10.6% | 86.9% | 16.8% |
50~59歳 | 72.1% | 14.6% | 75.1% | 12.0% |
平均 | 71.9% | 9.3% | 87.3% | 18.6% |
これより、働き盛りの世代では「パソコンとスマホを駆使し、両方からインターネットを利用している」生活習慣が浮かび上がります。
また、同じく「情報通信白書平成30年版」によると、社員が個人の携帯端末を職場に持ち込み業務に使用するBYOD (Bring your own device)の許可率が10.5%と他国に比べては低いものの、今後は他国並みに増加すると見られています。
日本 | アメリカ | イギリス | ドイツ | |
---|---|---|---|---|
社内ネットワーク化 | 84.0% | 51.5% | 45.6% | 50.5% |
PCの利用 | 74.6% | 46.0% | 30.7% | 33.5% |
モバイル端末の利用 | 41.0% | 34.4% | 35.6% | 41.4% |
BYODの許可 | 10.5% | 23.3% | 27.8% | 27.9% |
すなわち、価格の安さでセキュリティソフトを選ぶときも値段だけに注目せず、使用している端末を“すべて”守れるかが最重要であることを忘れてはいけません。コストパフォーマンスで選ぶべきです。
最も価格が安いセキュリティソフトは?
ご紹介した人気の5種類の有料セキュリティソフトから最も価格が安いセキュリティソフトをまとめます。
ESET(イーセット)
「ESET(イーセット)」の製品ナインナップは次のとおりです。
価格 | 特徴 | 対応OS | |
---|---|---|---|
ESETインターネットセキュリティ (インストール1台まで) |
4,860円(1年版) 5,900円(3年版) |
iOS非対応 | Windows Mac Android |
ESETインターネットセキュリティ (インストール5台まで) |
7,344円(1年版) 7,800円(3年版) |
iOS非対応 | Windows Mac Android |
※2019年6月12日調べ・いずれも税込価格
ノートン セキュリティ
「ノートン セキュリティ」の製品ナインナップは次のとおりです。
価格 | 特徴 | 対応OS | |
---|---|---|---|
アンチウイルス ベーシック Windows限定(インストール1台まで) |
3,218円(1年版) 5,900円(3年版) |
基本パッケージ | Windows |
スタンダード (インストール1台まで) |
3,488円(1年版) | 駆除できない場合は全額返金されるウイルス駆除サービス | Windows Mac Android ios |
デラックス (インストール3台までマルチデバイス) |
5,918円(1年版) 11,966円(2年版) 14,990円(3年版) |
|
Windows Mac Android ios |
プレミアム (インストール5台までマルチデバイス) |
8,618円(1年版) 15,206円(2年版) 17,798円(3年版) |
|
Windows Mac Android ios |
※2019年6月12日調べ・いずれも税込価格
カスペルスキー セキュリティ
「カスペルスキー セキュリティ」の製品ナインナップは次のとおりです。
価格 | 特徴 | 対応OS | |
---|---|---|---|
1台版 (ダウンロード版) |
3,980円(1年版) 6,980円(2年版) 7,630円(3年版) |
パソコン、スマートフォン、タブレットから選んで1台まで | Windows Mac Android ios |
5台版 (ダウンロード版) |
4,980円(1年版) 9,250円(2年版) 9,720円(3年版) |
パソコン、スマートフォン、タブレットから選んで5台まで | Windows Mac Android ios |
月額セキュリティサービス | 月額599円 | パソコン、スマートフォン、タブレットから選んで3台までインストールできる月額でのサービス | Windows Mac Android ios |
※2019年6月12日調べ・いずれも税込価格
ウイルスバスター クラウド
「ウイルスバスター クラウド」の製品ナインナップは次のとおりです。
価格 | 特徴 | 対応OS | |
---|---|---|---|
ウイルスバスター クラウド (ダウンロード版) |
5,380円(1年版) 9,680円(2年版) 11,500円(3年版) ※キャンペーン価格 |
1つで3台まで利用可能 | Windows Mac Android ios |
ウイルスバスタークラウド デジタルライフサポートプレミアム (ダウンロード版) |
7,980円(1年版) 13,800円(2年版) 16,720円(3年版) ※キャンペーン価格 |
|
Windows Mac Android ios |
ウイルスバスターfor Mac (ダウンロード版) |
3,480円(1年版) | 1つで1台利用可能 | Mac |
※2019年6月12日調べ・いずれも税込価格
アバスト インターネットセキュリティ
「アバスト インターネットセキュリティ」の製品ナインナップは次のとおりです。
価格 | 特徴 | 対応OS | |
---|---|---|---|
インターネットセキュリティ | 3,580円(1年版) |
|
Windows ※Mac、Android、iosは別の無料アプリをインストールすることで対応可能 |
プレミア | 4,480円(1年版) |
|
Windows ※Mac、Android、iosは別の無料アプリをインストールすることで対応可能 |
アルティメット | 8,980円(1年版) |
|
Windows ※Mac、Android、iosは別の無料アプリをインストールすることで対応可能 |
※2019年6月12日調べ・いずれも税込価格
価格の安さで選ぶなら1年版では「ノートン」3年版では「ESET」
有料のセキュリティソフトを価格の安さで選ぶと、インストール台数1台で1年まず使ってみるということなら「ノートン」、3年継続して使用するなら「ESET」となります。
「カスペルスキー セキュリティ」は月額サービス、「ウイルスバスター クラウド」では手厚いサポート、「アバスト インターネットセキュリティ」では30日間の返金保証と各ソフトともに独自のサービスを展開しています。
セキュリティソフトを選ぶときは、まず性能面と使いやすさや軽さを比較して目星をつけ、最後に価格面で自分の予算と見合うかを検討するのが良いでしょう。
セキュリティソフトを選ぶポイント4つ
セキュリティソフトを選ぶ時、チェックすべきポイントが4つあります。
1. 既存の脅威への対策性能
チェックすべきポイント1つ目は「既存の脅威への対策性能」です。“既存の”というのは過去に世界の何処かで感染事例があるかセキュリティベンダーで確認済みの脅威という意味です。
セキュリティソフトの各ベンダーではマルウェアのファイルや不正と思われるファイルを検体と呼びますが、検体を解析してそのマルウェアや脅威に対処するパターンファイルを作成します。パターンファイルが作成済みの脅威に対し、すばやく対処し確実に駆除できるかが既存の脅威への対策性能です。
2. 使いやすさと動作の軽さ
ユーザーが使いやすいソフトだと感じるとき、様々な要因が重なって使いやすさを判断しています。セキュリティソフトが起動していてもPCや端末が“もたつかない”ソフトは使いやすいと感じますし、操作を迷わないUI設計や困ったときのサポートがしっかりしているかなども重要です。
動作の軽さについても、セキュリティソフトが稼働していても、ファイルをコピーするときの速度は落ちないか、他のアプリケーションのインストール時に軽快かなども動作の軽さを判断する際に考慮する必要があります。
3. 新しい脅威への対応の速さ
2.5秒に1個新しいマルウェアが誕生しているとされています。ただし、その大半が“亜種”と呼ばれる既存の脅威に少しだけ改良を加えたものです。これらの亜種に対しては検体の自動解析システムにより、ほぼ解析者の手を必要とすることなく解析およびパターンファイルの作成・公開が完了します。
問題は、それまでまったく存在しなかった新しい手口を利用した脅威や不正かどうかの判断が難しい検体の解析です。このようなまったく新しい脅威を「どのベンダーよりも速く確認・解析を終え、情報公開できるのか」は、各セキュリティベンダーの技術力が露呈してしまう部分です。よって、新しい脅威への対応の速さもセキュリティベンダーの技術力を測るための重要なポイントです。
4. 価格とコストパフォーマンス
ソフトウェアパッケージ単体の価格だけを見て、コストパフォーマンスを判断してはいけません。もはやPC1台だけにセキュリティ対策を施せば良い時代は過ぎ去っています。社員が個人の携帯端末を職場に持ち込み業務に使用するBYOD (Bring your own device)も当たり前になっています。
また、セキュリティソフトは一時期だけ使用すれば良いものではなく、PCや端末を使い続ける限り常にアクティブにしておく必要があります。何台の端末にインストールするのか、何年単位で契約するのかを計画してから価格比較しましょう。
まとめ
セキュリティソフトを選ぶポイント4つのうち、価格の安さで選ぶなら1年版では「ノートン」3年版では「ESET」という結果となりました。
ただ、各ソフトとも機能がまったく異なるため、セキュリティソフトを選ぶ時は、まず防御力や使いやすさと軽さなどで判断することが肝心です。その上で、選んだソフトが自分の予算と見合うかを検討してください。
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その中でも「動作が軽い」点の評価が高く、通常業務の邪魔にならないセキュリティソフトとして多くの方に利用されている。