ウイルスバスター クラウドの評判や機能は?価格を他セキュリティソフトとわかりやすく比較|サイバーセキュリティ.com

ウイルスバスター クラウドの評判や機能は?価格を他セキュリティソフトとわかりやすく比較



国内トップシェア&手厚いサポート!”初めての1本”を探しているならこれ

トレンドマイクロ社のソフトウェア「ウイルスバスター クラウド」。

特に日本国内での知名度が高く、かつてはセキュリティソフト全般を指すときについ「ウイルスバスター」と呼んでいた人も少なくなかったはず。

それくらい日本国内ではセキュリティソフトの代名詞として知られているウイルスバスターですが、知名度だけでなく、高い防御力と軽さ、さらには手厚いサポートを両立させたバランスの良さに定評がある製品です。

ウイルスバスター クラウド大解剖!特徴や機能など

ウイルスバスター クラウドの特徴や機能などについて、詳しく説明します。

発売元・ベンダー

1989年に誕生したトレンドマイクロ社。日本国内においては、コンシューマ向け製品販売数ナンバーワンの実績で信頼を勝ち得ています。

コンピュータ”ウイルス”という概念が登場したのは1980年代のこと。現在は、コンピュータウイルス以外にも数えきれない種類のマルウェアが開発され、攻撃手法も複雑化しているため、”ウイルス”バスターは、若干時代錯誤な製品名だったりします。

そんな中でも「ウイルスバスター」を名乗り続けるのは、コンシューマの間で”ウイルスバスター”の名前が定着し過ぎて、いまさら変えられないからなのです。

トレンドマイクロ社は日本国内で株式公開しており、日本独自の脅威を中心に解析する研究所も構えていますが、CEOは台湾人、メインの解析拠点がフィリピンと米国というグローバル企業であることは、意外と知られていません。

マルウェア対策

マルウェアや不正なWebサイトなどをブロックする防御機能について、ウイルスバスター クラウドは非常に高い評価を得ています。

セキュリティソフトを評価する第三者機関の調査でも、次のような高い評価を得ています。

多層防御で守る

ウイルスバスター クラウドは、次のような様々な機能を層のように積み重ねた多層防御で複雑化する脅威に対抗するセキュリティソフトです。

ネット詐欺対策

本物そっくりに作り込んだ偽の金融機関のWebサイトへユーザを誘導し、IDやパスワードを抜き取ってしまうネット詐欺。そのような詐欺サイトやWebサイトへのアクセスをブロックします。

ネットバンキング/ネットショッピング対策

ネットバンキングやネットショッピングの利用時には、保護されたブラウザ(決済保護ブラウザ)が立ち上がり、決済時に口座情報やクレジットカード情報を盗む攻撃をブロックします。

ランサムウェア対策

指定したフォルダ内のファイルを保護する機能(フォルダシールド)で、写真や動画をランサムウェアの脅威から守ります。

AIを駆使

紹介したWebからの脅威への対策で、核となるのがAIの技術です。

ウイルスバスター クラウドのネット詐欺対策機能では、AIがWebサイトの安全性を判定し、詐欺サイトへのアクセスをブロックします。

また、Gmail やOutlookなどのWebメール上で、AIが文章の特徴を解析。詐欺メールの可能性を判定して、警告として通知する詐欺メール対策機能が搭載されています。

https://www.trendmicro.com/ja_jp/forHome/products/vb/solution.html

詐欺メール対策機能

パスワードなど個人情報の漏洩対策

ウイルスバスター クラウドには、紹介したネット詐欺対策やネットバンキング/ネットショッピング対策以外にも、他のベンダーにはない、細かい機能が追加されています。

ユーザがファイルを削除した時に、そのファイルを再び利用できないようにファイルデータを安全に消去できる「データ消去ツール」もそのひとつです。データ消去ツールでは、米国連邦政府が定めたデータセキュリティ対策基準(DOD 5220.22-M)に準じて、データの消去をします。

また、マイナンバーやクレジットカード番号等の個人情報がWebサイトやメールを介して送信される場合に、情報送信をブロックする情報漏えい対策の機能もあります。

検知正確性

セキュリティソフトが、正規ファイルを誤って不正ファイルとして検知してしまうことを「誤検知」と呼びます。

上述のとおり、高いマルウェア対策性能を持つウイルスバスター クラウドですが、誤検知してしまう確率も高めである点には、注意すべきです。

第三者評価機関の一つAV-Comparativesによる、防御力テストの結果を時系列で見てみると、次のとおり、他のセキュリティソフトと比較して、ウイルスバスター クラウドは防御率が高いが、誤検知も多めであると評価できます。

防御率
※高いほど良い
誤検知数(FP:false positives
※少ないほど良い
テスト名
100% 17(全製品の平均値「7」) Real-World Protection Test July-October 2021
98.79% 3(Few FP:誤検知が少ない) Malware Protection Test September 2021
98.27% 5(Few FP:誤検知が少ない) Malware Protection Test September 2020

軽さ・操作性

第三者評価機関AV-Comparativesによる「Performance Test October 2021」では、各社のセキュリティソフトをインストールした後に、ファイルのコピーやダウンロード、アプリケーションの起動などを行い、タスク完了までの速さや軽さを計測しています。

結果、ウイルスバスター クラウドは、評価に参加した17製品中15位となっており、軽さや操作性にやや難ありと言えます。

Performance Test October 2021検査項目:次のアクションにかかる時間を測定

ファイルのコピー・アーカイブおよびアーカイブ解除・アプリケーションのインストール・アプリケーションの起動・ファイルのダウンロード・Webサイトの閲覧

ただし、軽さや操作性に関するテストのうち、「アプリケーションの起動にかかる時間」と「Webサイトを開いたときのスローダウン」項目のみが、大きく点数を下げた原因でした。

AV-TEST Product Review and Certification Report – Nov-Dec/2021

例えば、「Webサイトを開いたときのスローダウン」について調査したAV-TESTは、ウイルスバスター クラウドを使用中に有名なWebサイトを立ち上げるというテストを行っています。
結果、標準的なPCで69%のスローダウン(ベンダー平均20%)、ハイエンドPCで65%のスローダウン(ベンダー平均16%)が確認されました。

これは、アプリやWebサイトの起動時に行われるウイルスバスター クラウドの最適化のステップで時間を要しているためと推測されます。

 ペアレンタルコントロール

ウイルスバスター クラウドでは、保護者による使用制限(ペアレンタルコントロール)の機能として、次のような設定ができます。

  • URLフィルタ:特定のカテゴリのWebサイトにアクセスできないようにする
  • インターネット利用時間の管理:インターネットへのアクセス時間に制限を設ける
  • ソフトウェアの使用制限:特定のソフトウェアについて、実行できる時間に制限を設ける

例えば「インターネット利用時間の管理」機能では、Webへのアクセス可能時間帯が、平日と週末に分けて設定できる点などは、ウイルスバスター クラウドならではです。

また、「ソフトウェアの使用制限」機能は、Windowsのユーザアカウントと連動しており、起動をブロックするアプリケーションをユーザごとに指定できるため、例えば、きょうだいの年齢に応じて設定を分けるといった使い方が可能です。

その他の機能

ウイルスバスター クラウド独自の機能として、「プライバシー設定チェック」機能があります。「プライバシー設定チェック」を有効にすると、Facebook・TwitterなどのSNS やGoogle Chrome・Firefoxなどのブラウザの設定内容を確認し、プライバシーを確保するためのアドバイスを表示します。

SNSがコミュニケーションツールとして利用が広がる一方で、設定ミスや機能の誤解により、意図せずに自身や知人の情報を不特定多数に公開してしまうトラブルに遭遇するユーザが続出しています。このようなトラブルを軽減するため、Facebookのプライバシー設定をセキュリティソフトがチェックし、プライバシー保護の観点からお勧めの設定を促す機能です。

サポート体制

日本国内で抜群の知名度を誇るトレンドマイクロ社は、日本のコミュニケーション文化に沿った手厚いカスタマーサポートが特長です。

サポートへの連絡は、次の通り、様々な方法が用意されている他、プレミアム会員以外にも平日・休日問わず365日のサポートを提供しているベンダーは、トレンドマイクロ社の他、ありません。

  • 電話:365日(年中無休)で9:30~17:30
  • メール:365日(年中無休)で24時間(受付)
  • チャット:365日(年中無休)で9:00~21:00
  • LINE:365日(年中無休)で9:30~17:30
  • AIRサポート(デジタルライフサポート プレミアムのみ):365日(年中無休)で9:00~23:00

LINEでサポートセンターへ相談

ウイルスバスターサポートセンターはLINEでの相談に対応しているのが大きな特長です。利用方法は、まず、サポートセンターのページから「いますぐ質問する」をクリックします。

LINEのお友達登録用QRコードが表示されるので、読み込みます。

「追加」でキャラクター犬クルーク君と友達になります。

あとはチャットで聞きたいことを聞くだけ。

誰もが日常的に使っているLINEで何でも相談できて、問い合わせまでのハードルがぐっと下がっています。

 マーケットシェア

世界マーケットシェアだと、トレンドマイクロ製品は第10位です(Windows Anti-Malware Market Share Report, June 2020)。

国内シェアだと、2021年度は、トレンドマイクロ社がシェア44.7%で第1位、2022年度は、シェア31.2%で第2位となっています(BCN AWARD セキュリティソフト部門)。

ラインナップ

ウイルスバスター クラウドのラインナップは、次の2製品です。

ラインナップ 説明
ウイルスバスター クラウド
  • 1年版/2年版/3年版
  • 3台までインストール可能
ウイルスバスター クラウド+デジタルライフサポート プレミアム
  • 1年版/2年版/3年版
  • 3台までインストール可能
  • デジタルライフサポート プレミアムでは、トレンドマイクロ製品だけでなく、オンラインストレージやYouTube Musicなどの配信サービスの基本的な使い方や操作方法などもサポート。

※ウイルスバスター クラウド対応OS:Windows、Mac、Chromebook、Android、iOS・iPadOS

価格

ウイルスバスター クラウドは、他のセキュリティソフトと比較して、平均的な価格です。ただし、インストール台数が1台だと割高、3台インストールするなら割安です。

サポートの対応時間が長く、連絡手段も豊富なため、セキュリティソフトに詳しくない人や、手厚いサポートが欲しい人におすすめできます。

以下の表は、主なセキュリティソフトの価格をウイルスバスター クラウドと比較したものです。

1年/インストール台数1台 3年/インストール台数1台 1年/インストール台数3台
ウイルスバスター クラウド 5,720円 13,580円
*3台まで
5,720円
ノートン360 4,780円 14,480円 9,760円
ESETインターネットセキュリティ 4,950円 6,600円 6,160円
カスペルスキー セキュリティ 4,054円 9,147円 5,072円
アバスト プレミアム セキュリティ 5,480円 16,480円 7,480円
*10台まで
McAfeeトータルプロテクション 6,500円
*台数無制限
11,000円
*台数無制限
6,500円
*台数無制限
ZERO スーパーセキュリティ 3,900円
*年数無制限
3,900円
*年数無制限
5,900円
*年数無制限
ZERO ウイルス セキュリティ 1,980円
*年数無制限
1,980円
*年数無制限
3,980円
*年数無制限

(メーカー希望価格での比較)

ウイルスバスター クラウドの基本的な使い方

ウイルスバスター クラウドを使い始めるために、特別な設定は不要です。次々ボタンをクリックしていくだけでインストールから初期スキャンまで完了します。

ホーム画面

ウイルスバスター クラウドは、ホーム画面をはじめ、各UIが分かりやすく整理されています。

第三者評価機関AV-Comparativesによるユーザビリティテストにおいても、ホーム画面からオプション機能の設定画面にアクセスしやすい点や、アラートや通知・オンラインマニュアルが読みやすい点が大きく評価されています。

スキャン画面

ホーム画面中央にある「スキャン」メニューで、次の3つからスキャン方法を選びます。

  • クイックスキャン
  • コンピュータ全体のスキャン
  • カスタムスキャン

スキャン方法を選ぶと、スキャンが開始します。

スキャン中は、スキャンの進捗がリアルタイムで確認できます。他のベンダー製品と比較して、スキャンの停止や一時停止のボタンが大きく、マークも直感的で分かりやすいです。

レポート画面

スキャンが完了すると、結果が表示されます。

詳細なレポートを確認したいときは「詳細の表示」をクリックします。

「セキュリティレポート」画面で、詳細なレポートを確認できます。レポート画面では、過去にブロックした脅威の履歴を、過去1年分いつでも参照できます。

レポートは、以前のスキャン・ランサムウェア・保護者による使用制限・Web脅威対策など18の項目ごとに整理されているため、求めている情報が見つけやすいです。

ウイルスバスター クラウドの評判・口コミ

実際にウイルスバスター クラウドを購入したユーザからの、口コミや評価を紹介します。

良い口コミ

他にもいろいろと類似ソフトはありますが、このソフトが信頼できるゆえに、乗り換える気持ちになれません。

引用ウイルスバスター クラウド/Amazon

スキャンの速度、検出精度、誤検出の問題などがありますが、バランスがとれています。
他のプログラムと干渉するといった問題も起こしにくく、私は好んで使っています。

引用ウイルスバスター クラウド/Amazon

 

悪い口コミ

ブラウザはchromeを使用していますが、サイト毎に10秒から20秒以上、開くまでに遅延しイライラします。トレンドツールバーを削除しても改善しません。

引用ウイルスバスター クラウド/Amazon

グレードアップに更新など、無料セキュリティソフトより自社広告が酷いんじゃないかと思う。こちらの商品は何かにつけて自社広告出してきますのでご注意を。

引用ウイルスバスター クラウド/Amazon

ウイルスバスター クラウドは、強烈な個性はないものの、逆に言えば各機能のバランスが良く、10年以上使い続けているというユーザも多く見られます。
一方、Webサイトの閲覧時に、サイトが表示されるまでにもたつく点や、自社製品の広告が頻繁に表示される点が不満という声が多く聞かれました。

まとめ

日本国内ではトップシェアを維持するトレンドマイクロ社。そのため、日本の顧客は非常に大切にしており、海外ベンダー製品にありがちな、製品やサポートサイトが日本語化されていない・日本語訳がおかしいという不具合は見受けられません。

ウイルスバスター クラウドは、サポートの手厚さからもはじめの1本のセキュリティソフトを探している方におすすめしたい製品です。


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