ビッグデータとは?種類や具体的な内容、セキュリティ対策について徹底解説|サイバーセキュリティ.com

ビッグデータとは?種類や具体的な内容、セキュリティ対策について徹底解説



最近、メディアなどさまざまなところで取り上げられているビッグデータ。皆さんもビッグデータという言葉は、目にすることが多いのではないでしょうか。

では、ビッグデータとは実際どういったものなのでしょうか。どんなデータが格納されており、そしてどういった可能性を持つものなのでしょうか。また、ビッグデータには危険はないのでしょうか。

今回は、こうしたビッグデータのさまざまな点について取り上げて見ていきます。

ビッグデータとは

ウィキペディアでは、ビッグデータとは「一般的なデータ管理・処理ソフトウエアで扱うことが困難なほど巨大で複雑なデータの集合」とされています。

ビッグデータとは、名前のとおり非常に大きなデータの集合で、一般的には1000テラバイト(1ペタバイト)以上といった巨大なものです。たとえば、facebookなどSNSの情報、気象データ、車の渋滞情報などがこれにあたります。

ビッグデータの特徴として以下の「3V」と呼ばれるものが提唱されています。

  • Volume(データ量が非常に多い)
  • Variety(データの種類が豊富)
  • Velocity(データの生成が速いこと)

ビッグデータが重要な理由

IT技術の推進とともにビッグデータの利活用が重要となるとよく言われるますが、それはどういった理由からなのでしょうか。

  • 多くのデータをもとにした精度の高い予測ができる
  • 業務の効率化とコスト削減
  • 意思決定の迅速化

ビッグデータは、膨大な情報ですが、それを適切に分析することでビジネスの効率アップや、生活の利便性の向上などさまざまな有益な情報を得ることができます。

ビッグデータの種類

巨大なデータの集まりであるビッグデータには、さまざまなものがあります。具体的にどういった種類があるのでしょうか。

国(オープンデータ)

たとえば政府の総務省統計局では、人口などさまざまな情報を自由に使えるようにインターネット上で提供しています。国は、こうしたオープンデータと呼ばれる情報を持っており、それらを自由に使えるようにしています。

企業(ノウハウなどの知識)

たとえば、IT企業における障害情報とそれに対する解決策の膨大なナレッジなどはこれにあたります。多くのノウハウを分析し、パターン化することで、障害の事前予知などといったことに役立てることが出来ます。

企業(M2Mのストリーミングデータ)

すべてのものがインターネットにつながるIoTでは、多くのデバイスがネットワークに接続され、膨大な情報をやりとりしています。こうした情報もまた詳細に分析することでビジネス上有用に使うことができます。

個人(パーソナルデータ)

日々の生活の中で、買い物などの外出、スマホなどでのウェブサイトの閲覧履歴、個人の属性など個人が行動するさまざまな記録が生まれてきます。こうしたものがパーソナルデータです。

ビッグデータの可能性

将来のIT技術の革新が進んだスマート社会に向けて、ビッグデータの持つさまざまな可能性が取り上げられています。こうしたビッグデータの持つ可能性にはどういったものがあるのでしょうか。

高効率化

まずは、活用によって業務の効率化を実現するといった点です。たとえば物流倉庫などでは、従来は経験と勘によって配置をしていました。これをビッグデータを分析することで、もっとも効率良い配置をすることで、業務性の向上を実現できます。

コスト削減

ビッグデータを分析することで、コストの削減を実現することも出来ます。たとえば、エアコンの利用状況、機械の稼働状況などを分析し、最も良い効率で動作させることで必要以上の電力を消費することがなくなります。

利益の最大化

ビッグデータの活用の可能性としてもう一つ挙げられるのは、ビジネス面での多くの情報を分析することで効率よく適切なマーケティングを行うといったことから、高い費用対効果を得られるといった点です。これによって、利益を最大化することが可能となります。

ビッグデータの危険性

さまざまな可能性を持つビッグデータですが、逆に気をつけるべき点もあります。具体的にビッグデータの持つ危険性には以下のようなものがあります。

  • 個人情報などプライバシーの深刻な問題につながる恐れがある
  • 未知の危険性が含まれる可能性がある

ビッグデータには膨大な情報が含まれています。その中には個人情報などプライバシーに関わるものも含まれているケースがあります。さらには、ビッグデータはまだ活用が始まったばかりで、そこに未知の脅威が含まれているかもしれません。

ビッグデータ活用にセキュリティ対策は必須

情報機器を使う際には不可欠なものですが、ビッグデータの活用にもセキュリティ対策は欠かせません。ビッグデータにとくにセキュリティ対策が必要なのは以下のような理由があります。

  • インターネット上のデータであること
  • 膨大な情報であり、個人情報など多くの価値ある情報が含まれる
  • IoTなどでは多くの機器が関連するため、リスクが高まる

従来のデータベースと異なり、インターネットが非常に重要な意味を持って関わるため、とくにセキュリティ対策が重要となっています。

まとめ

さまざまな情報機器の活用、インターネットでのネットワーク化が急速に進む中で、収集された膨大な情報「ビッグデータ」の有益性が議論されるようになってきました。

ビッグデータは、膨大な情報をAIなどによって解析することで、ビジネスや私達の生活にとって有益な結果をもたらす反面、まだまだそのリスクには不透明なところもあります。しかし、こうしたリスクがあることを理解しつつ最大限のセキュリティ対策をしながら利活用をすすめることで次の新しい時代を切り開くための不可欠なツールとして安全に使うことが出来るはずです。


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