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OWASSRF

OWASSRF(Outlook Web Access Server-Side Request Forgery)は、MicrosoftのOutlook Web Access(OWA)またはOutlook Web Appにおけるサーバーサイドリクエストフォージェリ(SSRF)の脆弱性を悪用する攻撃手法を指します。この攻撃では、OWAサーバーが他の内部リソースにリクエストを送信する仕組みを悪用し、攻撃者がネットワーク内部のデータやサービスに不正アクセスすることを可能にします。

OWASSRF攻撃は、主に内部ネットワークに存在するリソースを外部から攻撃するために使用され、内部情報の漏洩やさらなる侵入の足がかりとなるリスクを伴います。

OWASSRFの仕組み

OWASSRF攻撃は、以下の流れで実行されることが一般的です。

1. OWAサーバーへのアクセス

攻撃者は、OWAサーバーにアクセス可能である必要があります。このアクセスは、公開されたOWAインスタンスや既知の脆弱性を利用して得られることがあります。

2. SSRF脆弱性の悪用

OWAの特定の機能やリクエストの処理の欠陥を悪用して、サーバーが攻撃者が指定したURLにリクエストを送信するよう誘導します。

3. 内部リソースへのアクセス

OWAサーバーが内部ネットワークに存在するリソース(例:API、データベース、他のWebサービスなど)にリクエストを送信するため、攻撃者はこれらのリソースにアクセスして情報を取得したり、操作を実行できます。

4. 情報の収集や侵入拡大

攻撃者は、内部リソースから収集した情報を利用して、追加の攻撃を計画します。これには、認証情報の取得、システム構成情報の収集、マルウェアの展開が含まれる場合があります。

OWASSRFの主なリスク

1. 内部ネットワークの侵害

OWASSRF攻撃により、通常は外部からアクセスできない内部ネットワークのリソースにアクセスされるリスクがあります。

2. データ漏洩

攻撃者がSSRFを利用して、機密情報(例:ユーザーの認証情報、内部システムの設定情報)を取得する可能性があります。

3. マルウェアの展開

OWASSRFは、内部システムにマルウェアを展開するための経路としても悪用される場合があります。

4. 横方向への移動

攻撃者は、OWASSRFを足がかりとして内部ネットワーク内の他のシステムに侵入する可能性があります。

OWASSRFの防御方法

1. 最新のセキュリティパッチ適用

Microsoftが提供するOWAやExchange Serverのセキュリティ更新プログラムを迅速に適用します。

2. Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入

WAFを使用して、SSRF攻撃を検知し、ブロックします。

3. ネットワークのセグメンテーション

OWAサーバーが内部ネットワークの他の重要なシステムに直接アクセスできないように、ネットワークを分離します。

4. 内部リクエストの制限

OWAサーバーが外部リクエストや特定のリソースへのアクセスを行えないよう、適切なファイアウォールルールを設定します。

5. ログと監視

OWAサーバーのログを定期的に監視し、異常なリクエストや挙動を検知する仕組みを構築します。

6. 脆弱性スキャン

OWAを含むWebアプリケーションに対して定期的な脆弱性スキャンを実施し、SSRFやその他の攻撃の潜在的なリスクを特定します。

OWASSRFの対策事例

  • Microsoftの公式アップデート
    Microsoftは、OWAやExchange Serverに関するSSRF脆弱性を修正するためのセキュリティパッチを定期的にリリースしています。
  • Zero Trustモデルの採用
    アクセス制御を厳格化し、OWAを含むシステムへの不正アクセスを最小限に抑えることが可能です。

まとめ

OWASSRF(Outlook Web Access Server-Side Request Forgery)は、OWAやその関連システムを悪用したサーバーサイドリクエストフォージェリ攻撃です。この攻撃により、内部ネットワークのリソースが不正に利用されるリスクがあるため、OWAを使用している組織では特に注意が必要です。セキュリティパッチの適用、アクセス制御、ログの監視などを徹底することで、OWASSRFによる被害を未然に防ぐことが可能です。


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