画像:順天堂大学医学部附属順天堂医院より引用
順天堂大学医学部附属の順天堂医院は2022年5月2日までに、同院に所属する医師がパソコンを電車内に置き忘れ、内部に記録されている個人情報が所在不明になったと明らかにしました。
説明によると、医師がパソコンを紛失したのは2022年1月15日で、内部には55名の患者の氏名や疾患名などの個人情報が記録されていました。公表時点で所在は明らかになっていませんが、パソコンおよびファイルにロックを設定する二重のセキュリティ体制を取っていたため、同院は情報流出の可能性は低いとしています。
同院は2022年4月28日までに対象となる患者に事情を説明しています。また、同院では患者の個人情報を識別可能な状態で持ち出すことを禁じていたため、医師に再発防止の注意を行いました。
個人情報の適切な管理を再度徹底
順天堂大学は再発防止策として、今後は個人情報の管理及び情報セキュリティ意識に関する指導を再度徹底するとしています。
同院は識別可能な個人情報を持ち出さないよう取扱ルールを策定し、2重のセキュリティロックを設定するなどリスク低減措置を講じていました。このため、紛失による情報流出リスクは同院の発表通り、極めて低いものと見られます。
なお、個人情報の紛失事案は官民問わず発生している事案です。2022年度においても、北海道ガス株式会社がHDDの紛失を、三重県計量測定所がUSBメモリの紛失を公表しています。
参照当院における個人情報インシデントについて/順天堂大学医学部附属順天堂医院