大手セキュリティ企業のトレンドマイクロはこのほど、世界的な人気を誇る動画サービス「Netflix」を偽装したフィッシングサイトが確認されたと明らかにしました。
同社は今回発見されたフィッシングサイトについて、「位置情報」などを利用した詐欺行為が確認されていると警告。問題のサイトは「Netflix」のログインIDやパスワードを似せたものですが、入力すると「アカウントの復旧」といった名目で住所などのさらなる個人情報を要求し、アクセスしたユーザーの位置情報を取得する機能を備えているとしています。
新型コロナの影響で狙われやすい
トレンドマイクロ社は「Netflix」のフィッシングサイトについて、「新型コロナウイルスの蔓延」との関連を指摘しています。
同社によると、新型コロナウイルスの蔓延により自宅待機やリモートワークを進める層にとって、「Netflix」のような動画サービスは大きな人気を呼んでいるとのこと。需要の拡大に加え、動画サービスに慣れない層からのアクセスも期待できるため、サイバー犯罪を狙う攻撃者にとっては都合のよいサービスなのかもしれません。
なお、フィッシングサイトは通常、実際のログイン画面などを精巧に模倣するため、サイトの真偽を外見で判断するのは困難です。このため、同社はこうしたフィッシング詐欺を防ぐための手段として、「ブラウザに表示されているURLをチェックする」、「メールなどで紹介されたURLを安易にクリックしない」などの対策を挙げています。
参照Netflixを偽装するフィッシングサイトを確認、ユーザの位置情報も取得/トレンドマイクロ・セキュリティブログ