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マイナンバーカードは廃止すべき?迷走するマイナンバー制度の問題点を解説



マイナンバーカードポイントの話題で、マイナンバーとマイナンバーカードへの関心が出ているということなので、マイナンバー制度の議題が上がってきたころから追いかけて来た者として、少し見解を書いてみたいと思います。

最初に宣言しておきます。個人的意見ではありますが、私の考えは下記の通りです。

  • マイナンバー制度は賛成
  • マイナンバーカードは反対

「同じものなんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、この二つ、成立の経緯が全然違うものなんです。

マイナンバー制度は「行政事務の効率化」のため

まず、マイナンバー制度の導入検討は民主党政権から始まります。民主党は国の借金を減らすため、様々な出費を減らそうとします。仕訳け作業等ありましたね。その中で非効率的な行政事務の改革が一つの論点としてありました。

縦割り省庁でデータを管理しているため、それぞれの省庁システムはそれぞれのIDを使用してデータベースを作っていました。連携が取れないため、何をやるにしても非効率的です。我々国民も、同じような内容の書類を担当省庁別にたくさん書かなければなりませんでした。

民間企業でいえば、営業と経理とヘルプデスクの顧客データベースがそれぞれ独立しているようなものです。これで顧客満足度を上げろと言っても無理でしょう。そこで、共通IDを使えばデータを連携できて、事務の効率化が図れる。ひいては、公務員数の削減ができる。というのが当初の目的でした。

マイナンバーは厳しい利用制限が必須

ただし、共通IDであるマイナンバーを自由に利用されたら、公的機関に提出したデータが”丸わかり”になりかねません。国が個人情報を全て把握することは、人権抑圧を容易にすることにも繋がりやすい懸念があります。そのため、他の省庁のデータを全部収集することのできないよう、使用目的と切り分けのルールを厳密に制限しました。

個人情報の目的外使用は本人の同意があればできますが、マイナンバーの目的外使用は本人の同意があってもできないのは、この人権保護の考え方に立っています。

マイナンバーカードの当初の目的は”本人の証明”

こうして2012年、第180回国会に法案が提出されます。この時の法案に「個人番号カード」も存在しました。ただ、目的はマイナンバーの使用者が本人であることを証明するためだけのものだったのです。通知カードに写真がついているようなものをイメージして貰えれば良いかと。

“どこでも身分証に使える”とか、”保険証にする”なんてことは想定されていませんでした。あくまで「行政事務の効率化」が目的です。提出書類を本人が持ってきたのかを行政機関が確認するためなのですね。間違ってもレンタルショップで身分証として使うことなど想定もしていませんでした。

しかし、第180回国会、野田首相の問責決議案が通り、この法案は可決されず、次の国会に回されました。そのうえ、第181回では衆議院が解散。日の目を見ることなく、この法案は消えていきました。

マイナンバーカードの目的が変わっていく

そして、自民党政権においてマイナンバー法が復活します。行政事務の効率化と公務員の削減のために、それ自体は良いのですが、ここでマイナンバーカードに変質してしまいます。法案に「個人番号カードの利用促進」という謎の文言が入ってきます。

そもそも、マイナンバーは人権保護のために厳密に使用が制限されています。利用促進のしようが無いはず。ここで、アクロバティックな発想が出ます。

マイナンバーカードのICチップ内に別のIDを入れ、それを使えばマイナンバーを使用したことにならないんじゃないか。

「”マイナンバー”カード」と言いつつ、ポイント付与や入館システムで使用するマイナンバーカードにはマイナンバーが使われていないのです。

マイナンバー制度とマイナンバーカード活用は全くの別物

マイナンバー制度とマイナンバーカードの活用は、本来全く別のものなんです。マイナンバー制度は行政事務の効率化と公務員の削減のためのものですが、マイナンバーカードは行動履歴の収集のためのものに他なりません。そもそもマイナンバーを使っていないのだから、「マイナンバーカードでポイント還元」というのもおかしな話です。

とは言いつつ、ICチップはマイナンバーカードの中に入っていますから、当然リンクは容易です。(これが本当に法的に問題がないのか、私にはよくわからないんですけども)

ここまでが、マイナンバー制度とマイナンバーカードの発案から現在までの大まかな経緯です。私がマイナンバー制度は賛成、マイナンバーカードは反対、というのがお分かりいただけましたでしょうか。

マイナンバー制度発案当初の目的を思い出すべき

そもそも、発案当初のマイナンバー制度は、民間に展開させることなど考えてもいませんでした。ドイツ方式を見習って行政機関内で完結する方針が有力視されていました。提出されたらマイナンバーを割り振って、使うのも見るのも本人と行政機関だけ、というやり方です。これであれば、適当な外部委託事務も発生しないし、セキュリティリスクは格段に低かったはずです。

ところが、後付けで妙なことばかり加わるから、現場も混乱するし、業務効率化のためだったものが返って行政機関も民間も手間がかかってしまっているのが現状です。個人的には、マイナンバーカードを廃止して会社が提出する書類へのマイナンバー記入も廃止して、当初想定していた、行政機関と個人間だけの使用に戻してほしいと思っています。



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  1. 1.はじめに

  2. 2.あなたの会社の情報が漏洩したら?

  3. 3.正しく恐れるべき脅威トップ5を事例付きで
    •  3-1.ランサムウェアによる被害
    •  3-2.標的型攻撃による機密情報の窃取
    •  3-3.テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃
    •  3-4.サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃
    •  3-5.ビジネスメール詐欺による金銭被害
    •  3-6.内部不正による情報漏洩

  4. 4.情報漏洩事件・被害事例一覧

  5. 5.高度化するサイバー犯罪
    •  5-1.ランサムウェア✕標的型攻撃のあわせ技
    •  5-2.大人数で・じっくりと・大規模に攻める
    •  5-3.境界の曖昧化 内と外の概念が崩壊

  6. 6.中小企業がITセキュリティ対策としてできること
    •  6-1.経営層必読!まず行うべき組織的対策
    •  6-2.構想を具体化する技術的対策
    •  6-3.人的対策およびノウハウ・知的対策

  7. 7.サイバーセキュリティ知っ得用語集

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