セキュリティエンジニアの年収750万円?年齢・資格有無・地域別で検証|サイバーセキュリティ.com

セキュリティエンジニアの年収750万円?年齢・資格有無・地域別で検証



国税庁が公開した、「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」によると、日本国内において、全給与所得者の年収平均は441万円となっています。

これに対し、セキュリティエンジニアの年収は高いのか、低いのか?

年齢や資格の有無・企業規模など条件を比較しながら紹介します。

セキュリティエンジニアの年収は?

一般社団法人コンピュータソフトウェア協会が公開している、「IT関連企業の処遇について」では、主なIT関連業務の平均年収を紹介しています。

この資料によると、指導を受けることなく業務が遂行できる中堅レベル、または部下を指導するチームリーダーレベルのセキュリティエンジニアの場合、平均年収は758.2万円です。

同じく中堅レベルの、IT運用・管理者の平均年収が、608.6万円、SE・プログラマーの平均年収が568.5万円であり、セキュリティエンジニアは、他のIT関連の仕事と比較し、やや年収が高い傾向にあることが分かります。

働き方や年齢別で!セキュリティエンジニアの年収比較

働き方や企業規模など条件により、セキュリティエンジニアの収入は大きく左右されます。各条件を比較しながら、セキュリティエンジニアの年収について検証します。

正社員 VS 派遣社員

正社員と派遣社員のセキュリティエンジニアでは、正社員の方が、年収が高い傾向があります。

また、正社員の中でも、年収364万円〜999万円まで分布は広く、勤務先企業規模や経験値により大きく収入が異なります。

正社員 派遣社員
セキュリティエンジニアの年収 約579万円 平均時給 2,598円=約500万円(フルタイムで勤務した場合)

なお、正社員の場合、ボリュームが一番多いのは年収444万円〜523万円のゾーンであり、一部の高額所得者が平均年収値を押し上げていることに注意すべきです。

ベンチャー VS 大企業

ベンチャー 大企業
セキュリティエンジニアの年収 約492万円 約610万円
従業員数 10人~99人 1,000人以上

同じ仕事をしていても、ベンチャー企業と大企業とでは、1.2倍ほど年収に開きがあります。

ただし、スキルの高いエンジニアを外資系ベンチャー企業が年収1500万円以上で引き抜くといった事例も発生しており、企業規模だけが年収を決める要素ではありません。

新卒 VS 30代

新卒・第二新卒 30代 40代
セキュリティエンジニアの年収 約339万円 約533万円 約621万円
年齢 20歳~24歳 30歳~34歳 40歳~44歳

20歳~24歳の時点では339万円の年収が、30歳~34歳になると533万円と、1.6倍の年収に。一方、30代から40代となると、平均533万円から621万円と、約1.2倍の年収アップとなり、年収の上げ幅が狭くなります。

セキュリティエンジニアの場合、新卒・第二新卒の時代を乗り越えると、一気に年収アップする傾向があります。

東京 VS 大阪 VS 沖縄

東京 大阪 沖縄
正社員セキュリティエンジニアの年収 約594万円 約525万円 約483万円
派遣セキュリティエンジニアの時給 2,700円 2,603円

他の職種と同様、セキュリティエンジニアでも年収に地域差があります。

一番年収が安いと言われる沖縄県に対し、東京都は約594万円と、同じ仕事をしていても1.2倍の年収差があります。

国内企業 VS 外資系

国内企業におけるセキュリティエンジニアの平均年収は、約579万円ですが、外資系企業となると少し事情が違います。

求人を見ると、サイバーセキュリティアーキテクチャを募集する外資系企業の場合、年収1,000万円~1,500万円。同じく外資系の電気・電子・半導体企業におけるセキュリティエンジニア職の場合、年収900万円~1,200万円などとなっています。

外資系企業の年収は魅力的ですが、グローバルレベルでの業務連携や折衝が求められることも多く、要求するスキルに「英語による流暢なコミュニケーションスキル」を挙げる企業も少なくありません。

目指せ年収1000万円!稼ぐセキュリティエンジニアになるには?

年収1000万円以上というのが、誰もが羨むセキュリティエンジニアの理想年収かもしれません。高年収を目指すために、セキュリティエンジニアができることは何でしょうか。

資格をとる

セキュリティエンジニアの応募条件のうち、CCIE・CISMや情報セキュリティスペシャリストなどの資格を取得していると、“なお良し”と記載している求人があります。

前述の調査結果「IT関連企業の処遇について」では、ITスキルを判断する上で何が重要かについてもアンケート調査しています。

結果、保有資格を重視する企業が70.9%、情報分野の学歴等を重視する企業が34.2%となっており、学歴よりも資格の有無を重視する企業が多いという結論となりました。

資格だけで年収1000万を超えることは難しいですが、技術や知識の証明になることは間違いありません。

CCIE保持者の年収

シスコシステムズ社が運営する、シスコ技術者認定の5つのグレードのうち、エキスパートレベルの技術者を認定する資格が、「CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)」。

CCIE保持者の年収は、750万円~1000万円以上と言われています。

CISM保持者の年収

マネージメントレベルの情報セキュリティの国際的資格が、「CISM(Certified Information Security Manager)」。

CISM保持者の年収は、750万円~1000万円以上と言われています。

情報セキュリティスペシャリスト合格者の年収

情報処理推進機構(IPA)が実施する、情報セキュリティ技術の専門家として認定するための試験が、情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)。

情報セキュリティスペシャリスト合格者の年収は、700万円以上~1000万円以上と言われています。

論文の評価が高い(新卒の場合)

経済産業省が公開した「我が国におけるIT人材の動向」では、特に高い技術を持つ新卒IT人材に対し、年俸1,000万円以上を提示している企業の事例を紹介しています。

新卒なのに高報酬を提示した理由として、大学時代の論文が高い評価を得たことを挙げています。

また、この事例は、一律の初任給や年功序列など、日本の伝統的な給与体系が崩壊しつつある事例としても、注目を集めています。

常に新しい技術を身に付ける

前述の調査結果「IT関連企業の処遇について」では、IT人材の給与の決定では、企業側は年齢よりもスキルや成果を重視していると報告しています。

また、中途採用でもその後のスキルアップ次第で、昇進・昇給のチャンスが十分にあると述べています。

企業側が考える給与水準に与える影響の大きさ

  • ITスキルが影響すると回答した企業1%
  • 成果が影響すると回答した企業6%

セキュリティエンジニアにおいては、セキュリティに関する知識や技術を学び続けることが、年収アップに直結します。

まとめ

セキュリティエンジニアの年収について、年齢や資格の有無・企業規模など条件を比較しながら紹介してきました。

「年功序列ではなく、スキルや実績で年収が決まる」

セキュリティエンジニアという仕事は、自分の技術や知識で道を切り開きたいと考えるエンジニアにとっては、非常に夢のある職業だと言えそうです。

セキュリティエンジニアを目指すにあたり、給料を得ながらセキュリティエンジニアになるための研修を受けられるという、「ネクステエンジニア」というサービスが存在します。問い合わせは無料なので、お気軽にご連絡ください。


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