画像:Check Point Software Technologies LTDより引用
イスラエルのサイバーセキュリティ関連企業の研究チーム「Check Point Research」は2023年1月、ChatGPTがサイバー犯罪に悪用される可能性を発表しました。
ChatGPTはOpenAIが開発したチャットジェネレーターです。単純な文章のやりとりだけでなく、プログラミング言語におけるコードディングやデバッグも可能であるため、開発事業における大幅な生産性向上が期待されています。
ところが、「Check Point Research」はサイバー犯罪者がこれを悪用し、不正アクセスに利用する可能性を指摘しています。同社は「コーディングが可能であるため技術力の低いハッカーでもマルウェアを作成できる」、「流出情報を取引するダークウェブ・マーケットを開ける」など複数の懸念を、事例とともに発表しました。また、公表時点で、フィッシング詐欺グループがチャットGPTを利用した多言語国際ロマンス詐欺に悪用する例も確認されています。
もっとも、同社はいずれの脅威行動も、公表時点では基本レベルの域を出ないとしています。ただし、同社はサイバー犯罪コミュニティはChatGPTをはじめとする複数のジェネレートプログラムに興味を示しているとも触れており、将来的な脅威となる可能性は否定できない状況です。
日本国内においてもチャットGPTを活用した流暢かつ状況に応じた日本語によるEmotet感染行為など、フィッシング詐欺が生じるかもしれません。
参照OPWNAI : CYBERCRIMINALS STARTING TO USE CHATGPT/Check Point Software Technologies LTD
参照ChatGPTを用いた「ロマンス詐欺」が増加の兆し、専門家が警告/Forbes Japan