画像:雇用調整助成金等オンライン受付システムの運用停止について/厚生労働省より
厚生労働省は2020年6月5日、新型コロナウイルスの影響により雇用の維持が困難な企業に対する「雇用調整助成金」のオンライン申請システムについて、再び不具合が発生したと明らかにしました。
情報によれば、同システムを利用した企業のうち、少なくとも1社の申請内容が、別の申込企業に表示される事象が確認されたとのこと。これを受け、事態を把握した厚労省は申請システムの停止を再度決定しましたが、その後の調査により停止までの間に200社がシステムを利用したことが判明しており、流出の可能性が懸念されている状況です。
これまでの経緯
雇用調整助成金のオンラインサイトは公開直後より、不具合が相次いでいる状況です。同サイトは2020年5月20日に公開されましたが、公開直後から「別の申請企業の情報が表示される」との指摘が相次いで発生。
厚労省は原因について「同時刻に申し込んだ企業について、同一のIDが付与されていた」と説明した上で、システム改修を進め2020年6月5日からの再開を予定していましたが、再び不具合が発生し停止に追い込まれた形です。
なお、厚生労働省は現時点で今回の不具合の具体的な要因を明らかにしていません。いっぽうで、同システムは随意契約で富士通に発注したと明かしています。
参照雇用調整助成金、申請情報漏れ オンライン停止/日本経済新聞