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世界基準の新規格「ISO27701プライバシー情報マネジメントシステム(PIMS)」とは

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2020年末からいよいよ正式に国内でも認証制度が始まった「ISO27701プライバシー情報マネジメントシステム」。通称”PIMS(ピムス)”。個人的にもとても期待している規格です。

今回はこの規格について解説していきたいと思います。

世界標準のプライバシーセキュリティマネジメント規格

PIMSはISO27001(ISMS)のアドオン規格として作られました。基本的なセキュリティ管理策のベースはISMSに準じます。そしてその中で個人識別可能情報(PII)マネジメントに必要な内容を付けくわえたものがISO27701となります。PIMSを認証してもらうためには、ISMSも認証取得することが前提条件となります。

PIMSの注目点は何より”世界標準”であること。国が違っても対応できるマネジメントシステムだということです。特に、附属書DとしてEU一般データ保護規則(GDPR)の条項と各要求事項との対応表もあり、GDPR対応準拠の目安として使うことも可能となっています。

また最近ではLINEの事件でも話題なりましたが、他の国に個人情報を移転すること(法域間でのPII移転)への対応も要求されています。

技術的側面もケア

PIMSでは、技術的な側面もしっかりケアしています。要求事項の7.4.6ではシステムプロセス上で生成された一時ファイルについての対応も「ガベージコレクション」の手順に従って特定するよう要求されています。

ISMSでの要求「トランザクションの保護」の意味を理解していない審査員やコンサルタント、果ては規格翻訳者の話をしたことがありますが、「ガベージコレクション」も同様になってしまいそうな予感がしています。

ただし、規格自体はそこまで要求していますので、正しく理解して運用すれば有効なものになりそうだ、ということはエンジニア系の方にも感じていただけるのではないでしょうか。

プライバシーマークとの違い

さて、国内では個人情報関連規格として「JISQ15001(プライバシーマーク)」が広く認識されていますが、これとの関係はどうなるでしょうか。

まず、プライバシーマークは日本固有のガラパゴス規格であり海外では通用しないという実態があります。海外では普通に意識されている「管理者(contorollers)」と「処理者(processors)」での責任の切り分けも明確になっていませんし、技術的な対応もあまり述べられておりません。

そもそもJISQ15001はその成立の過程や規格の内容から、「個人情報保護法準拠システム」と呼ぶべきものであり、「個人情報保護”マネジメント”システム」と呼ぶのは個人的には抵抗があります。おそらく、ドラッカーなどのマネジメント学にも触れてきた方には同意いただけるのではないでしょうか。

このような内容なので、プライバシーマークは経営マネジメントとの統合を常に図ってきたISMSやQMSのようなISOマネジメントシステムとは、あまり相性がよくありません。ISMSとプライバシーマークの統合は至難の業です。ISMSとプライバシーマーク両方を取得しているなら、PIMSに変えて統合した方が間違いなく運用は楽になるでしょう。

とはいえ、プライバシーマークは総務省系のJIPDECの所管ですから、自治体入札では、まだまだ取得要求がありそうです。よって、

  • 自治体取引が主たる業務で
  • ISMSを取得しておらず
  • 海外との個人情報授受が無い(クラウドを含む)

という状況であれば、引き続きプライバシーマークでも良いかも知れません。それ以外の組織であれば、プライバシーマークに代わってPIMSを推奨したいところですね

今後の展開

個人情報マネジメントシステムとしては、JISQ15001よりもずっと納得できることは間違いありません。個人的には全面的にプライバシーマークからPIMSに移行して欲しいと思っていますが、「入札条件」というのは企業として認証取得の大きな要因でしょう。ここがどう影響するかが一つのポイントでしょう。

とはいえ、規格の考え方は至極真っ当なものです。認証云々は後回しにして、まずはPIMSの考え方を導入していただきたいと考えています。個人情報管理が向上することは間違いないですから。

私自身、既にPIMSの審査に参加していますが、十分にマネジメントシステムとして納得の行くものですし、海外取引のある企業では取引先からの監査の手間が相当省けるであろうと感じています。まだあまり世間では認識されていませんが、今の日本の状況だからこそ、強く推奨できるマネジメント規格であると推奨しておきたいと思います。



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  1. 1.はじめに

  2. 2.あなたの会社の情報が漏洩したら?

  3. 3.正しく恐れるべき脅威トップ5を事例付きで
    •  3-1.ランサムウェアによる被害
    •  3-2.標的型攻撃による機密情報の窃取
    •  3-3.テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃
    •  3-4.サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃
    •  3-5.ビジネスメール詐欺による金銭被害
    •  3-6.内部不正による情報漏洩

  4. 4.情報漏洩事件・被害事例一覧

  5. 5.高度化するサイバー犯罪
    •  5-1.ランサムウェア✕標的型攻撃のあわせ技
    •  5-2.大人数で・じっくりと・大規模に攻める
    •  5-3.境界の曖昧化 内と外の概念が崩壊

  6. 6.中小企業がITセキュリティ対策としてできること
    •  6-1.経営層必読!まず行うべき組織的対策
    •  6-2.構想を具体化する技術的対策
    •  6-3.人的対策およびノウハウ・知的対策

  7. 7.サイバーセキュリティ知っ得用語集

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