サードパーティ製セキュリティソフト、仕組みや注意点について徹底解説|サイバーセキュリティ.com

サードパーティ製セキュリティソフト、仕組みや注意点について徹底解説



Windows7以降、Windows OSには、標準のセキュリティ対策として「Windows Defender」が搭載されるようになっています。今や当初のウィルス対策の機能だけでなく統合的なセキュリティ対策の仕組みを持つものとなっています。

これに対してWindows Defender以外の他社のセキュリティ対策ソフトをサードパーティと定義しています。これらサードパーティ製のセキュリティ対策ソフトを使うとどういったメリットやデメリットがあるのでしょうか。また使う際には何か注意すべきことはあるのでしょうか。

サードパーティとは

「サードパーティ」という言葉は、日本語で「第三者」という意味です。パソコンのソフトウェアは、大きく以下の2つに分けることができます。

  • WindowsやMacOSなどOSを開発しているベンダーが出すもの
  • 上記以外のベンダーが出すもの

サードパーティとは、後者のことを言います。

サードパーティの仕組み

OS開発ベンダーに対して、サードパーティでは、開発ベンダーなどから提供される開発環境を利用して各OSで動作するソフトウェアの開発を行っています。それによって各OSの利用者が使えるソフトウェアとしての提供を行っています。

サードパーティ製のソフトとは

サードパーティ製のソフトウェアというのは、MicrosoftやAppleのようなOSを開発しているベンダー以外の製品のことを指します。つまり、セキュリティ対策ソフトで言えば、Windowsに標準搭載されているWindows Defender以外のウィルスバスターやノートンシリーズなどの製品がサードパーティ製のソフトウェアです。

サードパーティ製のソフトウェアの特徴として、他ベンダーが開発しているということと、OSベンダーのソフトウェアにはない、あるいはそれを超えるさまざまな機能や高い性能を備えていることが挙げられます。

サードパーティ製のセキュリティソフトを使用するメリット

OS標準のソフトウェアや、OSをリリースしているベンダーのソフトウェアでなく、サードパーティ製の製品を使うメリットには、以下のようなものがあります。

  • ウィルスなどの脅威の検出率が高く、性能が良いと言われている
  • さまざまな細かい設定が可能

サードパーティ製のセキュリティソフトを使用するデメリット

サードパーティ製のセキュリティソフトを使うことで、逆にデメリットとなることはないのでしょうか。たとえば、以下のような点はデメリットであると考えられます。

  • 有償のソフトウェアの場合は購入する必要がある
  • Windows Updateなどでトラブルが発生するケースがある

サードパーティ製のセキュリティソフト使用がリスクとなるケース

Windows XPやWindows7のような過去のOSでは、確実にサードパーティ製のセキュリティソフトを入れるのが良いですが、最新のWindows 10のようなOSの場合は、サードパーティ製のセキュリティ対策ソフトを導入することが”逆にリスク”となるケースがあるとの意見もあります。

このように、現在ではWindows OSのようにOS自体が専用に特化されたセキュリティ対策の仕組みを持っているケースもあります。こうした場合は、サードパーティ製のソフトウェアに切り替えることで、逆にセキュリティ対策のレベルが下がってしまうケースもあり得ます。

また、OSベンダー以外のセキュリティ対策ソフトウェアを導入することによって、OSに標準搭載されたソフトウェアとの競合やOSそのものの不安定な動作の原因になる可能性もあります。

サードパーティ製セキュリティソフトを使用する場合の注意点

パソコンのセキュリティ対策に、サードパーティ製のソフトウェアを利用する場合には、メリットもあれば、逆にデメリットもあります。こうしたことを踏まえて、サードパーティ製のセキュリティ対策ソフトを使う場合は、どういった点に気をつけると良いのでしょうか。

まず、気をつけるべきことは、以下の3点となります。

注意点 備考
Windows Defenderとの競合を避けるために、Windows Defenderを無効化する 通常はインストールの際に、OSが判断して無効化してくれる
複数のセキュリティ対策ソフトを併用しない 競合して、OS自体の動作が不安定になる恐れがある
セキュリティ対策ソフトのプログラムや定義ファイルは常に更新する OSとの不具合やソフトウェア自体の脆弱性などの問題を避けるために、プログラムは常に最新版に更新しておく。また、最新の脅威に対応するために、ウィルス定義ファイルも定期的に更新しておく

サードパーティ製のセキュリティ対策ソフトを使う場合は、不具合などの問題を避けるためにこういった点に気をつけて利用しましょう。

まとめ

Windows OSには標準のセキュリティ対策機能としてWindows Defenderが搭載されています。これに対して、ウィルスバスターやカスペルスキーなどのOSベンダー以外がリリースしているものをサードパーティ製のセキュリティ対策ソフトと呼んでいます。

サードパーティ製のセキュリティ対策ソフトには、「標準搭載のものよりも性能が良い」などのメリットがある反面、「追加費用がかかる」「Windows Update」などでトラブルが発生する可能性がある、といったデメリットもあります。

もし、サードパーティ製のソフトウェアを利用する場合は、こうしたデメリットを最小限にするため、今回紹介したような注意点をしっかりと理解して使うことをおすすめします。


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