米国連邦捜査局は2022年1月、USBメモリを利用したランサムウェア犯罪「BadUSB」と呼ばれるサイバー攻撃が横行していると警告を発しました。
BadUSB攻撃とは、ランサムウェアを記録したUSBメモリを送り付け、ターゲットへの感染を狙ったサイバー攻撃です。USBメモリは汎用性が高くほとんどのデバイスで利用することができるため、攻撃者はこれを利用し一部のUSBが対応しているファームウェアを書き換えコードを使用して、挿入と同時にインストールが行われるように工作しています。
FBIが確認したところによると、今回確認されたBadUSB攻撃は2021年8月頃より米国の各企業へ郵送されています。郵送物は米国保健福祉省を装い新型コロナウイルス関連情報を匂わせていたり、米国アマゾンを装ったギフトカード付のものであったりと、複数のパターンが確認されているとのこと。いずれの場合も感染すると甚大な被害が予測されるため、迂闊に使用しないよう呼び掛けています。
国内波及の懸念も
BadUSB攻撃はターゲットにマルウェア入りのUSBを送り付けるというだけという非常にシンプルなサイバー攻撃です。
脅威は2014年ごろより提唱され続けてきましたが、近年においては特に深刻な被害を及ぼすランサムウェアが脅威を増してきているほか、コロナ禍によるリモートワークによる脆弱性を内包している状況です。
オフィスワークであった頃と比べて、人的なセキュリティ機能は相応に低下しており、同様のサイバー攻撃は成功しやすいと言えるでしょう。日本国内で発生した場合に備え、注意が必要かもしれません。
参照FBI: FIN7 hackers target US companies with BadUSB devices to install ransomware