AIや機械学習を用いたセキュリティサービスを展開するウェブルート株式会社(東京都港区)はこのほど、新型コロナウイルスの影響によってストリーミングサービスを標的としたフィッシングURLが大幅に増加していることを発表しました。
同社は独自の「Bright Cloud®」脅威インテリジェンスで、定額制動画配信サービス大手「Netflix」のフィッシングURLをリサーチ。コロナウイルスの感染が拡大した3月は、前月と比べて525%増を観測しました。また、世界各国のロックダウンが進むにつれ、Netflix関連のフィッシングURLも増加。5月には525%から853%にまで急増していることが分かりました。2020年3月から7月のロックダウン期間を見てみると、Netflixを標的としたフィッシングURLは昨年同時期と比較して646%増加しています。
コロナ禍で生まれた新たなサイバー攻撃
新型コロナウイルス感染拡大に伴うサイバー攻撃も散見されています。同じく「Bright Cloud®」脅威インテリジェンス分析では、2020年1月から3月中旬までで「Coronavirus」、「COVID」などコロナウイルス関連の言葉が含まれる新たな20,000件のウェブサイトの2%にサイバー攻撃の脅威を確認。リモートワーク普及による脅威も増加しており、2020年2月から3月の間に「zoom」という言葉を含むマルウェアが2,000%ほどに急増しています。
コロナ関連のワードを狙った攻撃、リモートワーク普及によるマルウェア、巣ごもり需要に伴うストリーミングを狙ったフィッシングURLと、コロナ禍の中で新たなサイバー攻撃が流行しています。「認識のないところから送られてきたCOVID-19に関するメールやURL、広告、SNSの投稿などはクリックしないようにするなど、細心の注意を払ってほしい」と同社は呼びかけています。