画像:Zoomより
新型ウイルスの登場によりテレワークの動きが広まっています。コミュニケーションツールはテレワークに欠かせませんが、そのひとつである「Zoom(ズーム)」に、脆弱性を指摘する声が相次いでいます。
シンガポール教育省は2020年4月10日、国内の各教員に向けて、米国ズームコミュニケーションズ社が提供するズームの使用を停止するよう発表しました。同省はズームに内在する脆弱性が原因で安全性が脅かされていると指摘しており、今回の決定もテレワークを進める教員や生徒らを脅威から守るためのものと発表。
同国でズームの脆弱性を利用した「Zoombombing(ビデオ爆撃)」と呼ばれるサイバー攻撃が発生し、オンライン講義中に、わいせつ画像や音声が不正投稿される事案が起きています。教育省の決定は、これに関連したものと見られます。
他国でもズーム禁止の動き
ズーム禁止の動きは、シンガポールだけではありません。
台湾やドイツでもズームに内在する脆弱性や仕様を指摘する声が相次ぎ、ズームの使用を制限する動きが生じています。また、米国内でも学校のオンライン授業でズーム爆撃が発生したことからFBIがズームの使用に注意を促したり、米国電気自動車メーカーテスラ社が社内での利用を禁止するなど、制限の動きが全面的な流れとなりつつあります。
参照シンガポール、教員の「ズーム」使用を停止 「重大事案」発生で/Yahoo!ニュース