アクセンチュア株式会社は2019年7月3日、米国調査会社のポネモン・インスティテュートと共同実施したセキュリティ調査にて、「企業のセキュリティ対策コストは前年と比べて12%上昇した」と明らかにしました。
同社によると、2018年度に企業が費やしたサイバーセキュリティコストは平均して1,300万ドル。前年度と比べ130万ドル増加したばかりか、うち1/3はマルウェア対策費に費やされている実態を発表しています。
マルウェアを中心に各インシデントの対策費が上昇
アクセンチュアは今回の発表にて、各インシデントに費やされているセキュリティ対策費を公表しています。これによると各インシデントのうち、対応費TOP5は下記の通り。全ジャンルにおいて対策費の上昇がみられます。
順位 | 攻撃の種類 | コスト | 前年度比増加率 |
1位 | マルウェア | 約261万ドル | +11% |
2位 | ウェブベースの攻撃 | 約227万ドル | +13% |
3位 | DoS攻撃 | 約172万ドル | +10% |
4位 | 内部による犯行 | 約162万ドル | +15% |
5位 | ソーシャルエンジニアリングやフィッシング | 約140万ドル | +8% |
ランサムウェアは21%増加
ランサムウェア対策費の伸び率も、注目に値します。2018年度のランサムウェアの対策費は約65万ドルどまりですが、前年度と比べ+21%も上昇しており、企業が多額のコストを費やしている事実が判明。国内ではあまり被害例を耳にする機会はありませんが、ランサムウェアの攻撃事例は過去2年間で3倍以上も上昇しており、今後も注意が必要となりそうです。
参照2018年サイバー犯罪対応コスト、第2位はWebベース攻撃 – 第1位は?/マイナビニュース