画像:ESET「Welivesecurity」より
ESETの情報サイト「Welivesecurity」は2018年5月30日、音波を使ってHDDを破壊する新たな脅威「ブルーノート」が確認されたことを発表しました。
執筆者のグラハム氏によると、この現象はミシガン大学らが実証。スピーカーから特殊な音波を発信するだけで、PCに内蔵されたHDDに物理的な損傷を与え、破壊してしまうことが明らかになりました。
脅威となるブルーノート
ESETによると、ブルーノートと呼ばれるこの現象は、サイバー攻撃に転用される可能性があるとのことです。
例えば、マルウェア等を通じてスピーカーを乗っ取り、ユーザーの意図に関わらず超音波を発信するとどうでしょう。HDDはたちまち損傷を受け、使用できなくなるかもしれません。物理的な損傷を受けた場合、システムを再インストールすることも不可能です。
防犯カメラも攻撃対象になる可能性
ESETによると、研究者らによって実証された攻撃シナリオはPC端末のみにとどまらず、デジタル式の防犯カメラにも及ぶとのこと。
監視カメラに内蔵されるHDDが攻撃を受けると、もはやHDDに映像情報を書きこむことができない現象が発生。カメラは情報を書きこもうとするが、約12秒以内に空きスペースが不足して、全てのデータを失ってしまったと報告しています。
ただし、この攻撃はHDDに影響を与えるにとどまり、SSDに対しては効果が確認されていないとのことです。
参照スピーカーで音を鳴らすだけでPCがクラッシュ「ブルーノート」攻撃に注意/Yahoo!ニュース