画像:NICTより
2018年3月8日、NICT(情報通信研究機構)は、世界初のサイバー演習自動化システム「CYDERANGE」を開発したことを発表しました。
「CYDERANGE」は、NICTが国の機関や地方公共団体向けに提供してきた、サイバー防御の演習企画「CYDER」で培ったノウハウを活かして開発。2018年度に行われる予定の「CYDER」より、実運用を開始すると説明しています。
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あらゆるシナリオを再現する「CYDERANGE」
「CYDERANGE」は、従来人間の手を借りて作られていた、サイバー演習のシナリオから演習環境まですべて自動化で行うツールです。
演習データ記録の世界規格「Experience API」に準拠して開発され、受講者の演習状況や操作実績を記録。得られた情報から演習者のプロファイルし、受講者の知識や技量に沿った演習環境を再現する仕組みです。
従来の演習を「教科書の中からピッタリのレベルのものを選ぶ先生」とするなら、「CYDERANGE」は「受講生のレベルに合った教科書を作り出す先生」と言ったところでしょうか。
2018年度「CYDER」は一般企業も参加可能
NICTは2018年度に行われる演習イベント「CYDER」にて、「CYDERANGE」を投入予定です。
2016年から政府機関向けに行われてきた「CYDER」ですが、本年度からは一般企業向けのコースも設立。「CYDER」は本年度も47都道府県にて実践予定です。多くの参加が期待されています。
〈参照〉
サイバー演習自動化システム“CYDERANGE”の開発と実運用の開始/情報通信研究機構(NICT)