IoT機器に感染することで話題を呼んだ「Mirai」の後継となるマルウェアが登場したと、中国セキュリティ企業の「Qihoo 360」が警戒を呼び掛けています。
「Mirai」はIoT機器に感染するとボットネットを形成することで、狙った標的に対して一斉攻撃を行うDDoSタイプのマルウェア。2016年9月には非常に規模の大きなサイバー攻撃に利用され、一躍脚光を浴びた存在です。
〈関連記事〉史上最大級のDDoS攻撃に使われたマルウェア「Mirai」IoTデバイスを悪用
アルゼンチンのIoT機器が中心か
「Qihoo 360」の調査によると、11月22日より2323番ポートと23番ポートのトラフィックが急速に増大していることに着目。同社が調査を進めたところ、「Mirai」の亜種となるマルウェアが発見されたとのことです。
なお、今回のスキャントラフィックの大半は、アルゼンチンIPとのこと。同社はこのことから、「アルゼンチン国内に流通している特定のIoT機器」が感染し、被害が拡大している可能性があると予測しています。
鍵となる2つの認証情報
同社今回のマルウェアに見られる兆候として、「admin/CentryL1nk」及び「admin/QwestM0dem」という2つの認証情報が使用されていることを指摘しています。
別の企業の指摘によると、「admin」と「CentryL1nk」のID及びPASSの組み合わせは、過去の類似のサイバー攻撃でも使用されていたとのこと。関係企業は警戒を募らせています。
「Mirai」のソースコードは既に公開されているため、今後も亜種の出現が相次いで起きるかもしれません。
〈参照〉IoTマルウェア「Mirai」の亜種が急拡大、日本でも感染か?/ITmedia