国家サイバー統括室が特設サイトを開設 相談窓口と注意喚起を一覧化|サイバーセキュリティ.com

国家サイバー統括室が特設サイトを開設 相談窓口と注意喚起を一覧化



政府は10月30日、関係機関の相談窓口や注意喚起をまとめた「サイバー対応特設サイト」を開設したと発表した。国家サイバー統括室のサイトからアクセスできる。各機関が個別に出していた情報を、事業者向けと個人向けに分けて一覧にした点が注目される。

概要

サイバー攻撃による情報漏えいが相次ぐなか、政府は30日、被害の相談窓口や注意喚起の情報をまとめた特設サイトを設置した。国家サイバー統括室は同日、X(旧Twitter)で、関係機関の相談窓口や関連する発表、注意喚起をとりまとめたサイトを立ち上げたと告知した。随時更新するとしている。

サイトでは、相談窓口を事業者向けと個人向けに分けて紹介している。中央省庁などが発表した不正アクセスに関する注意喚起も一覧できる。

国家サイバー統括室と経済産業省の発表によると、時系列は次のとおり。

10月27日、経済産業省は中小企業・小規模事業者向けの「サイバーセキュリティ特別相談窓口」を設置した。あわせて、プッシュ型の情報提供も開始した。

10月30日、国家サイバー統括室が特設サイトを公開した。古川俊治サイバー安全保障担当相は同日の記者会見で、開設を発表した。

被害・影響の範囲

今回は特定の企業・団体で起きた情報漏えいの発表ではない。漏えい件数や二次被害は、本件の公表内容には含まれていない。

サイトが対象とするのは、相次ぐ情報漏えいを背景とした相談窓口や注意喚起である。国家サイバー統括室は、各種発表や主な注意喚起などをまとめて掲載するとしている。掲載対象は主要な情報であり、すべての事案を網羅するものとは説明されていない。

企業・団体の対応

相談窓口として、警察庁、経済産業省、情報処理推進機構(IPA)の窓口が掲載されている。警察庁は、サイバー事案の通報や相談を受け付ける全国統一のオンライン窓口を案内している。経済産業省の窓口は、全国のよろず支援拠点と中小企業基盤整備機構のIT経営サポートセンターに設置されている。IPAは不正アクセス特別相談窓口を載せている。

金融庁による金融機関向けの呼びかけや、IPAの分析を踏まえた速やかに実施すべき対策も掲載されている。

古川担当相は、流出した個人情報からの二次被害を防ぐため、IDやパスワードの使い回しを避け、多要素認証を取り入れるよう国民に呼びかけた。不審なメールの削除やアプリの更新も求めた。

木原官房長官は、被害企業への支援強化やアクセス無害化措置などを盛り込んだ「緊急対策パッケージ」を、来週中をめどに取りまとめる方針を改めて示した。

編集部コメント(読者企業が取るべき対策)

今回のサイトは、被害に遭ってから相談先を探す手間を減らすためのものである。情報が一覧になっても、相談先を知っているだけでは初動は早くならない。自社の手順に組み込んでおくことが重要である。

相談先の事前確認
特設サイトに載る警察庁、経済産業省、IPAの窓口を、自社のインシデント対応手順書に書き込む。担当者の連絡先とあわせて、夜間や休日の連絡経路も決めておく。

初動対応の手順整備
不正アクセスを疑った場合に、誰が判断し、どの順で連絡するかを文書にする。システムの停止基準や、警察・関係機関への通報の要否もあらかじめ決めておく。

認証情報の管理
IDとパスワードの使い回しをやめ、重要なシステムには多要素認証を導入する。管理者アカウントや外部公開システムから優先して見直す。

取引先との連絡体制
委託先や取引先が被害に遭った場合の連絡窓口と、通知の期限を契約や運用ルールで確認する。自社の情報が相手先にどこまで預けられているかも棚卸しする。

従業員・顧客への情報提供
不審なメールの扱いやパスワード変更の案内を、従業員や顧客に定期的に伝える。特設サイトの注意喚起を社内ポータルなどで共有する運用も有効である。

なお、緊急対策パッケージの具体的な内容は現在検討中とされている。今後の続報に注意されたい。

出典

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