SeagateはWestern Digitalや東芝と並ぶ世界3大HDDメーカーの一つで、世界シェアの約45%を占める大手です。それだけ多くの方がSeagate製HDDを使用しているため、「誤ったフォーマット」「突然の認識不可」「物理的破損」などにより突然のトラブルに見舞われることも珍しくありません。
もし突然のトラブルに直面したとき、データを復旧・復元するにはどのような方法があるのでしょうか?今回は、Seagate製HDDにおけるデータ復旧・復元方法について、具体的な手順や注意点を徹底解説します。
目次
Seagate(シーゲート)製HDDの故障パターン
HDDの故障は、物理障害と論理障害に大別されます。
論理障害
論理障害は、HDD自体に物理的な問題がないものの、誤操作や強制終了によってデータが破損し、不具合が発生する状態です。論理障害はデータ復旧ソフトで対応できる場合もありますが、後述する物理障害との区別が難しく、誤って復旧ソフトを使用すると、さらに悪化させる危険があります。また、どちらの障害でも、OSの起動不良、フリーズ、ファイルが開けないといった症状が見られます。
物理障害
物理障害は、衝撃や経年劣化によってHDDの部品が破損し、正常に動作しなくなる状態を指します。典型的な症状として、異音、OSの起動不良、フリーズなどが挙げられます。修復にはHDDを開封して部品を交換する必要がありますが、これは自力で行うべきではありません。
特に、以下の症状が見られる場合は要注意です。
- 異常音(カチカチ、ガガガなど)の発生
- OSの起動不良
- HDDの認識エラー
- データへのアクセス不能
これらの症状がある場合、早急な対応が必要です。
HDDに物理障害が発生した場合、自力での修復は避け、専門のデータ復旧業者に依頼するのが最も安全な方法です。HDDを開封して部品を交換するには、クリーンルームなどの特殊な環境と高度な技術が必要です。誤った手順で修復を試みると、データが完全に失われるリスクが高まるため、プロに任せることを強くお勧めします。
技術力が高く実績のある業者を選定するポイントについては、以下のページで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
優れたデータ復旧業者の選び方
技術力の優れたデータ復旧業者を見つけるには、以下のようなポイントで業者を探すとよいでしょう。
- データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)
- Seagate製HDDからの復旧実績が多数ある
- クリーンルーム等や交換用の部品(数千台~)など、データ復旧に必要な設備を保有している
- 土日祝日も復旧対応をしており、復旧エンジニアの人員が多い
- 復旧ラボを自社内に保有し、公開している
- 初期診断・復旧スピードが速い
このような疑問を解消すべく、データ復旧サービスの概要や料金、失敗しない業者選びのポイントを徹底解説しますので、ぜひ参考にしてください。
データ復旧業者選びで1番大事なのは復旧技術(復旧率)です。データ復旧業者は全国に100社以上存在しますが、技術力は大きく異なります。
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Seagate(シーゲート)製HDDの復旧・データ復元方法
Seagate製HDDが認識されない、または故障した場合の対処法は次の通りです。
基本的な確認事項
SeagateのHDDが認識されない場合、まずは基本的なチェックを行います。これは物理的な接続や電力供給の問題を排除するために重要です。基本的な確認事項を行うことで、複雑なトラブルシューティングを行う前に、単純な原因である可能性を排除できます。
- HDDがしっかりとPCに接続されているか確認します。
- USBポートが壊れていないか、別のポートに接続して確認します。
- 別のUSBケーブルを使用して、ケーブルの問題が原因でないか確認します。
- 外付けHDDに電源アダプターがある場合は、正しく接続されているか確認します。
- 他の周辺機器を一時的に取り外して、干渉を排除します。
- PCを再起動し、HDDが認識されるか確認します。
ケーブルおよび接続を確認する
HDDが認識されない場合、まず考慮すべきはケーブルと接続の問題です。USBケーブルやポートの不具合はよくある原因です。別のケーブルやポートを使用することで、ケーブルや接続部分の故障を確認できます。
- 現在使用しているUSBケーブルがしっかりと接続されているか確認します。
- 別のUSBケーブルを使用してみます。新しいケーブルで試すのが最も確実です。
- HDDを別のUSBポートに接続して、ポートの問題でないか確認します。
- もし可能であれば、別のPCに接続してみて、同じ問題が発生するか確認します。
電源アダプターやコンセントの接続状況を確認する
外付けHDDに電源アダプターが付属している場合、適切な電力が供給されていないとHDDが認識されないことがあります。電源アダプターの接続状況や、電源コンセントの確認が必要です。
- 電源アダプターが正しく接続されているか確認します。
- 電源コンセントが動作しているか、別のコンセントに接続して確認します。
- 他のデバイスが同じ電源から過剰に電力を消費していないか確認します。
- 電源アダプターを持ち上げたり、ケーブルを動かして、接続がしっかりしているか確認します。
- 可能であれば、別の電源アダプターを使用してみます。
再起動
HDDが認識されない場合、PCの再起動は簡単かつ効果的な方法です。再起動することで、システムがHDDを再認識する機会を提供します。
- すべての作業を保存してPCをシャットダウンします。
- HDDをPCから安全に取り外します。
- PCを再起動し、OSが正常に起動したことを確認します。
- HDDを再び接続し、システムが認識するか確認します。
ソフトウェア関連の対処
HDDが認識されない場合、ソフトウェア的な問題が原因である可能性もあります。デバイスマネージャーやディスクの管理ツールを使用して、ドライバーの更新やディスクの状態を確認できます。
- 「デバイスマネージャー」を開き、HDDがリストに表示されているか確認します。
- 表示されている場合は、ドライバーを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ディスクの管理」を開き、HDDがリストに表示されているか確認します。
- ディスクが表示されている場合は、ドライブレターが割り当てられているか確認し、必要に応じて割り当てます。
- 「チェックディスク」ツールを使用して、ファイルシステムのエラーを修復します。
SeaTools for Windowsの使用
SeagateのHDDに特化した診断ツール「SeaTools for Windows」を使用することで、詳細な診断が行えます。SeaToolsは、HDDの状態を確認し、問題を特定するために非常に役立ちます。
- Seagateの公式サイトから「SeaTools for Windows」をダウンロードし、インストールします。
- インストールが完了したら、ソフトウェアを起動し、HDDを選択します。
- 「SMARTチェック」や「短時間診断」などのテストを実行し、HDDの健康状態を確認します。
- 診断結果を確認し、問題が見つかった場合は指示に従って修復します。
- 問題が解決しない場合、専門のデータ復旧サービスを検討します。
復旧ソフトを利用する
データ復旧ソフトは、個人で復旧・復元作業を行うことができるツールです。「まずは復旧ソフトを使おう」「直らなかったら業者に相談しよう」と考えている方も多いのではないでしょうか?
比較的安価で気軽に試すことができる復旧ソフトですが、いくつかの注意点があるため説明します。
物理障害が発生している場合は復旧・復元作業ができない
データ復旧ソフトは、個人で復旧・復元作業ができるツールですが、使用には注意が必要です。復旧ソフトは軽度の論理障害にしか対応できず、物理障害がある場合には効果がありません。安易に使用すると、障害を悪化させるリスクがあり、専門的な知識がなければ判断も困難です。
論理障害だと思っていても、HDDに物理障害と論理障害が併発している場合もあるため注意が必要です。
データを正確に取り出せない確率が高い
物理障害の修復には、クリーンルームでの部品交換やファームウェア修復が必要で、個人での対応は避けるべきです。また、復旧ソフトではトラブルの原因を特定できないため、データを正確に取り出せないリスクが高くなります。結果的に、時間と費用を無駄にする可能性があるため、復旧の成功率を高めたい場合は、まずデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
データ復旧業者へ依頼する
Seagate製HDDに何らかのトラブルが発生しデータの復旧・復元を考えている場合は、まずデータ復旧専門の業者に依頼することをおすすめします。実績のある業者であれば復旧に関する専門知識や設備、ノウハウが蓄積されています。HDDの物理障害や論理障害にも対応可能で、どの復旧方法よりもデータ復旧成功の確率が高い最も安全に速くデータ復旧を行える方法です。
また、Seagate製HDDはヘッドの造りが一般的なHDDのものと異なるために、部品交換作業の難易度は高くなります。よって、より優れたデータ復旧業者に依頼するのが最善手でしょう。
技術力が高く実績のある業者を選定するポイントについては、以下のページで解説しています。
Seagateへ依頼する
Seagate製HDDのデータを復旧する際、メーカーのデータ復旧サービスを利用できますが、無償対応には条件があります。以下の場合は無償対象外となるため注意が必要です。
- 保証期間が経過している
- 購入証明書(レシートや納品書)がない
- 落下や衝撃などによる物理障害
- ファームウェアの書込み失敗などの論理障害
これらに該当する場合、復旧費用が発生します。また、Seagateの窓口は平日9:00~18:00のみ対応しているため、土日や夜間に緊急対応が必要な場合は、24時間受付のデータ復旧業者に相談しましょう。
メーカーは機器の修理が得意ですが、データ復旧の専門ではありません。データを確実に取り戻したい場合は、データ復旧専門業者を利用することをおすすめします。目的に応じて適切な依頼先を選びましょう。
おすすめデータ復旧サービス・製品
技術力が高い業者の選定といっても、判断の基準が分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Seagate機器の復旧実績がある業者を厳選し、その中からおすすめのサービスを選定しました。メーカーや他社の業者で復旧不可であった場合でも、諦めずに相談することで大切なデータを取り戻せる可能性があります。是非、参考にしてください。
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デジタルデータリカバリー
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復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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対応製品 | 記憶媒体全般:NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、外付けHDD、SSD、USBメモリ、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等) |
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Seagate(シーゲート)製HDDのデータを復旧する際の注意点
上記のような不良が発生した場合、不良部品の取り換えや、データの書き換えが必要となります。その際、トラブルが発生しているHDD(ハードディスク)から確実にデータを取り出すためには、正しい知識を身に付けることが大切です。まずは以下の注意点を確認しましょう。HDDの復旧方法は以下の記事で詳しく紹介しています。
個人でHDDを開封しない
上記の図はHDDの内部構造を表しています。データを記憶している磁気ディスク(図①)は、ホコリや塵が付着したまま動作させることで傷が付きやすくなります。開封する際には、専用の設備や高度な技術力が必須となります。データ復旧の専門業者でも、安全な状態で開封し復旧できる業者は数えるほどしかありません。
HDDの個人開封はリスクを伴うため、安全にデータを取り出したい方は自力での開封は行わず、技術力の高い専門業者へ依頼しましょう。
フォーマット(初期化)を行わない
HDD内のデータを読み込めなくなった場合など、パソコン画面などでフォーマットを要求するメッセージが表示されることがあります。この指示に従いフォーマットを実行してしまうと、HDD内に保存されているすべてのデータが削除されてしまいます。
データが必要な方は、必ずデータのバックアップを取ってあることを確認した上でフォーマットを行ってください。バックアップが取れていない場合には、データが完全に削除されてしまうためフォーマットは行わないようにしましょう。
フォーマットをしてしまった場合についての詳しい説明は、次の記事をご覧ください。
フォーマットしたデータの復元方法と「フォーマットする必要があります」の対処法
電源のON/OFFを繰り返さない
HDDにトラブルが発生している状態での、電源のON/OFFは繰り返さないようにしてください。HDD内の部品が破損していた場合、データを記録している部品に傷がつき状態が悪化してしまいます。最悪の場合、データがすべて消失してしまう恐れもあります。
HDDへ大きな負荷をかける行為となるため、大切なデータを守るためにも電源のON/OFFは控えてください。
まとめ
今回は、Seagate製HDDのデータ復旧・復元方法について解説しました。データ復旧作業は、「一発勝負」と言われているほど技術力が必要とされる繊細な作業になります。自己判断での復旧作業はリスクを伴います。
より高い確率で大切なデータを安全に復旧したい場合は、まずは無料相談を受け付けているデータ復旧業者へ相談してみてはいかかでしょうか。
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