HDD (ハードディスク) のデータは自力で復旧できる? 故障時に試すべき対処法から、おすすめ業者まで紹介​ ​|サイバーセキュリティ.com

HDD (ハードディスク) のデータは自力で復旧できる? 故障時に試すべき対処法から、おすすめ業者まで紹介​ ​

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HDD (ハードディスク) のデータは自力で復旧できる? 故障時に試すべき対処法から、おすすめ業者まで紹介​

※この記事は2024年9月に更新されています。

HDDが故障して、認識しない、読み込めない、起動しないといった問題が発生すると、慎重に対応しないと「データが全て消える」や「復旧に余計な費用がかかる」可能性が高くなります。

この記事では、「HDD復旧業者を選ぶときに大切な3つのポイント」「HDDの故障原因」「おすすめのデータ復旧サービス」についてわかりやすく解説します。

この記事は、次のような方におすすめです。

  • HDDが認識しないなどの不具合が発生している
  • HDDのデータをどうしても復旧したい
  • 自分でできる正しい対処方法を知りたい
  • 失敗しないデータ復旧サービスを知りたい

当サイトのデータ復旧関連のカテゴリにおけるランキング根拠やコンテンツ作成は、公式サイトに掲載されている情報、データ復旧事業の運営者による監修結果や経済産業省の政策概要、および関連資料などを参考にしています。

HDD(ハードディスク)のデータ復旧時の4つの故障原因

HDDは精密機器ですので、少しの衝撃や誤操作によって突然故障してしまう可能性があります。普段通り使用していて気づくような発見しやすい原因もあれば、内部的に故障していて気づかないケースもあります。

ここでは、HDDに発生する原因について詳しく解説します。HDDが故障した際には以下の4つの原因が考えられ、特に「物理障害」「論理障害」が故障原因として最も多いです。

筐体不良

筐体不良とは、データ領域以外の故障です。たとえば、ケーブル・画面ディスプレイ・CPUの不具合がこれに該当します。

場合によってはHDDではなく接続先のPC側に不具合があることもあるため、HDDの不具合と切り分けて考える必要があります。筐体不良は、データ領域とは直接関係のないトラブルであるため、適切な修理を施せば、元どおりにHDD内のデータにアクセスできます。

接続障害(外付けHDDの場合)

これはHDD自体には問題がなく、出力機器への接続やコネクタ部分に破損が生じている状態です。またHDDがパソコンにしっかり差し込まれていないことでHDDが正しく認識されないケースもあります。

またPC側に問題がある場合、外付けHDDは正常に認識されません。この場合、読み取る機器を変えれば正常に認識される場合があるので、一度読み取る機器を確認してみましょう。

論理障害

論理障害とは、HDD自体には問題がないものの「誤操作によるデータ消去や初期化・フォーマット」「読み書き中の強制終了によるファイル破損」などが原因で、データやフォルダの構成に問題が生じている状態です。

論理障害が発生する主な原因は次のとおりです。

  • 誤ってデータを削除・初期化・フォーマットしてしまった
  • パーティションを消してしまった
  • 読み書き中の強制終了
  • 起動ファイルやファイルシステムの破損

起動システムの破損などであれば、Windowsに内蔵されている修復ツールで対応できます。しかし、データの削除は話が別です。たとえば、データの削除後、通電やコピーを行ったり、データ復元ソフトを利用したりすると、データの痕跡が上書きされてしまい、専門業者でも復旧できる確率が著しく低くなります。

また、修復ツールや復元ソフトで復旧できる論理障害は、軽度なものに限られ、重度の障害には対応できません。障害の適切な判断が必要になりますので、不安な方は、復旧率の高いデータ復旧業者に相談するのが確実です。専門業者は以下の記事で紹介しています。

物理障害

物理障害とは、HDDのパーツが「物理的衝撃」「落雷によるショート」「経年劣化」などが原因で物理的に破損し、正常に起動しない状態を指します。

物理障害が発生する主な原因は次のとおりです。

  • 物理的衝撃
  • 落雷によるショート
  • 経年劣化による不良セクタ(=読み書きできないデータ領域)の増加

物理障害の場合、自力で対応することは不可能で、その上状態が悪化する恐れがあります。そのため、データの復旧をおこなう際は、専門業者に相談する必要があります。しかし、メーカーや修理業者に依頼すると、HDDの交換が必要となり、データがすべて消えてしまうため、注意が必要です。

以下は、物理障害が発生した場合の症状例です。

  • 巡回冗長検査エラー(CRCエラー)が発生する
  • 落とした・水没させてしまった
  • 異音や異臭がする
  • 経年劣化している

確実に復旧したい方は、データ復旧業者に相談するようにしましょう。

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HDDの論理障害と物理障害の判別がつかない場合

以下のような症状が起きている場合は、論理障害と物理障害のどちらも疑われます。

論理障害と物理障害の判別がつかないケース
  • ブルースクリーンが表示される
  • Windowsのロゴから先に進まない(起動しない)
  • 勝手に再起動する
  • 勝手にチェックディスクが始まる
  • 「フォーマットされていません」「フォーマットする必要があります」と表示される
  • ファイルの読み書きに時間がかかる
  • 「ファイルにアクセスできません」エラーが表示される

これらの症状が発生している場合、自力で物理障害か論理障害かを判断することは非常に難しいです。また多くの場合、物理障害と論理障害が同時に発生していることがあり、素人には区別が困難です。

結論として、HDDに問題が発生した場合、自己判断や自力での修復は避け、専門家のアドバイスを求めることが最も安全で効果的な対応方法です。これにより、データ損失のリスクを最小限に抑え、復旧の可能性を最大化することができます。

ここではデータ復旧業者100社以上を調査した結果上記の追加費用が一切かからないおすすめ業者を以下に厳選しました。復旧率も95%を超え、技術力やサービスも申し分のないおすすめ業者です。

データ復旧率95.2%のデータ復旧業者:デジタルデータリカバリー


公式HPデジタルデータリカバリー

デジタルデータリカバリーは、14年連続データ復旧国内売り上げNo.1(※1)のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%(※2)と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績があります。

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対応製品 ■記憶媒体全般
ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等
復旧期間 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合)
約80%が48時間以内に復旧完了
設備 復旧ラボの見学OK
クリーンルームクラス100あり
交換用HDD7,000台以上
特長 ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※1)
✔復旧率最高値95.2%(※2)の非常に高い技術力
✔官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績
✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料)
✔365日年中無休で復旧対応
所在地 本社:東京都六本木
持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡

デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ

※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)

自力でHDD(ハードディスク)のデータを復旧する方法

症状\復旧方法 バックアップ(対処法①)  エラーチェック(対処法➁) CHKDSKコマンド(対処法➂) スタートアップ修復(対処法➃)   sfc /scannow
コマンド(対処法➄)
データ復元ソフト(対処法⑥)
データ誤削除 × × × ×
認識しない × ×
RAW × ×
起動しない × ×  △(製品による)
システム障害
ウイルス × × △(軽度のみ)  △(軽度のみ)  △(軽度のみ)
物理障害  △(不良セクタのみ)  △(不良セクタのみ) × × ×

HDDでは、起動やデータの管理システムが壊れてると、正常に起動できません。ただ、このような場合は、下記の対処法で復旧できることがあります。

しかし、HDDで物理的な破損が起きている場合は、ここで紹介している方法は原則として対応できませんむしろ、データの状態が悪化してしまう可能性も十分にあります。物理障害が疑われる場合は、データ復旧業者に依頼しましょう。

物理障害に対応できる数少ないおすすめのデータ復旧業者と、業者選びのコツについては以下の記事で解説しています。

【2024最新】データ復旧業者比較|費用・復旧率・評判は?技術力が高いおすすめサービス&業者選びのポイントを解説

確認方法:ディスクの管理で確認する

Windowsの標準ツール「ディスクの管理」を使えば、HDDがWindowsに適切な形で認識されているかを判断できます。これを開くには、以下の手順に従ってください。

ディスクの管理で確認する手順
  1. 検索ボックスで「compmgmt.msc」というコマンドを実行
  2. 「コンピュータの管理」内にある「ディスクの管理」という機能を表示する

正常時は下記のようにディスク(HDD)が通常どおり表示され、ドライブ容量などの現状が把握できます

しかし、HDD異常時は、ディスク自体が認識されません。

この場合、WindowsはHDDを見失っており、いわゆる「未割り当て状態」となっています。この場合、下記のツールで対応できることがあります。

対処法①:バックアップからの復旧

外付けHDDなどが故障してしまっても、他の外付けHDDやUSB、クラウドにパックアップをとってあるならば、そのバックアップからデータを復元することで解決します。バックアップには以下のような種類があります。

主なバックアップの種類
  • icloud
  • Dropbox
  • Googleドライブ
  • OneDrive
  • MEGA
  • pCloud など

バックアップを取っていない場合、パソコンがHDDを認識する状態なら、重要なデータからバックアップを取ってしまうのも一つの方法です。繰り返しになりますが、HDDに問題が発生している場合の通電作業はリスクを伴います。この方法は、データを失うリスクがあることを念頭に検討してください。

対処法➁:エラーチェックを実行する

HDDのファイルシステムに異常が発生している場合、エラーチェックを実行することで解決できる可能性があります。エラーチェックを実行することで、HDDに発生している問題を自動で発見し、高い確率で修復することができます。

しかし、エラーチェックで不具合が改善しない場合は、物理障害が発生している可能性が高く、エラーが修復しないからといって、何度もエラーチェック・自動修復を実行するのは避けましょう。障害が悪化する可能性があります。

エラーチェックを実行する手順
  1. 管理者権限のあるユーザーでサインインする
  2. エクスプローラー上で「修復を行うハードディスク」を右クリックし、「プロパティ」を選択する
  3. プロパティウィンドウが開いたら「ツール」タブをクリック
  4. 「エラーチェック」内にある「チェック」ボタンをクリック
  5. エラーが検出された場合は「ドライブの修復」から修復を実行する

以上の手順で操作してもエラーが検出されなかった場合は、チェックディスクを終了し、他の対処法を検討してください。

対処法➂:CHKDSKコマンドで修復する

不良セクタ(軽度物理障害)によるファイルシステムの破損が生じている場合、CHKDSKコマンドの/rオプションで解決できる可能性があります。しかし、この操作は、HDDに負荷を与えやすく、HDDの物理的な破損につながるリスクもあるので、大切なデータが入っている場合は実行を控えるべきといえます。

CHKDSKコマンドで修復する手順
  1. 「Windowsマーク」を右クリックし「Windows PowerShell」を選択する
  2. ユーザーアカウント制御の画面が出たら「はい」をクリックする
  3. コマンド「chkdsk E: /r」を入力し、エンターキーを押す
  4. 「E」は外付けHDDのドライブレターを指定する(※ライブレターは、エクスプローラで「PC」→「デバイスとドライブ」内で確認できます)
  5. 完了後、PowerShellを閉じる
  6. 以上の手順を終了したら、外付けHDDを再接続してエラーが出ないか確認してみてください。

CHKDSKコマンドでの修復がうまくいかなかった場合にはこちら

対処法➃:スタートアップ修復を活用する

スタートアップ修復は、Windowsが2回続けて正常に起動しなかった時に自動表示されます。

スタートアップ修復は、内蔵HDDの起動システムを修復する機能です。これで失敗する場合は、ハードウェアのトラブルが起きていると考えられますので、修復・通電をすぐにやめましょう

また、スタートアップ修復は、あらゆる箇所のチェックを行うため、HDDへの負担が大きく、状態が悪化してしまう恐れもあります。不安な方は、一度専門業者まで相談してください。

対処法➄:コマンドプロンプトで「sfc /scannow」を実行する

HDDを搭載したパソコンで、Windowsの起動・動作に必要なシステムファイルが上書き・破損している場合、コマンドプロンプトで「sfc /scannow」(システムファイルチェッカー)を実行することで、誤って上書き・破損してしまったシステムファイルを修復できます。

Windowsが正常に起動できない場合、コマンドプロンプトは「詳細オプション」から起動可

sfc /scannowの実行手順
  1. 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
  2. スタートメニューで「cmd」と入力
  3. 「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択
  4. コマンド「sfc /scannow」を入力し、Enterキーを押す
  5. スキャン完了まで待機します(通常のHDDで約1時間、SSDで10〜20分程度かかります)
  6. スキャン完了後、結果メッセージを確認

破損したファイルが見つかりましたが、一部は修復できませんでした」と表示された場合は「chkdsk c: /f」あるいは「DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth」で修復可能なケースがあります。

また「要求された操作を実行できませんでした」と表示された場合は、PCを再起動、あるいはセーフモードで起動すれば修復可能なことがあります。

PCのデータ復旧に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてください。

対処法⑥:データ復元ソフトを使ってみる

データ復元ソフトは、比較的安価で、消えたデータを取り戻せます。ただし無料のソフトと有料のソフトで性能の違いがあるため、対応できる範囲が変わります。

無料のデータ復元ソフト

無料のデータ復元ソフトには次のようなものがあります。

  • Recuva
  • DataRecovery
  • USBメモリ復旧
  • SoftPerfect File Recovery
  • DiskDigger
  • Puran File Recovery
  • Glary Undelete
  • Aiseesoftデータ復元
  • Pandora Recovery
  • Wise Data Recovery など
ソフト名  金額  復元対応 特長
Recuva  フリー PC・HDD・SDカード・USBメモリ Windowsのみ。世界的に有名な復旧ソフト
DataRecovery PC・HDD・SDカード・USBメモリ Windowsのみ
USBメモリ復旧 USBメモリ USBメモリに特化

有料のデータ復元ソフト

有料のデータ復元ソフトには次のようなものがあります。

  • ファイナルデータ
  • Wondershare Recoverit
  • FonePawデータ復元
  • EaseUS Data RecoveryWizard Pro
  • EaseUSMobiSaver
  • SoftPerfect RecoveryWizard
  • DiskDrill
  • Glarysoft File Recovery など
ソフト名 金額 復元対応 特長
ファイナルデータ ¥7,110 PC・HDD・SSD・SDカード・USBメモリ・破損したパーティション、文字化けしたofficeファイル 90年代から使われている老舗ソフトのため、対応データの種類も非常に多い。
Wondershare Recoverit ¥5,980 PC・HDD・SSD・SDカード・USBメモリ 復元が難しい大容量データ(動画など)の復元にも対応

データ復元ソフトは一定以上のリテラシーが必要であり、データの上書きが発生したり、低画質の画像しか復元できない等、状態が悪化してしまう可能性があります。

また、HDDが物理的に故障していると破損が進み、最悪の場合、二度とデータが取り出せない状態になってしまいます。以上から、データ復元ソフトの使用は慎重に判断してください。


「データ復元ソフトの利用に不安がある」「どうしても取り戻したいデータがある」という場合は依頼前に無料相談・診断を行っているデータ復旧の専門業者に相談してみるのをおすすめします。

対処法⑦:外部ツールの「TestDisk」でパーテーションを復旧

TestDiskは、データを正しく書き換えるためのソフトです。下記に問題が生じている場合、これで解決できる場合があります。

  • HDDのパーテーション
  • 特定のファイルシステム

修復ソフトを使用したパーティション修復が完了したら、外付けHDDをPCに再接続してエラーが解決したかを確認してみてください。

ただ、操作を誤ると、Windowsが起動できなくなる恐れもあります。また、HDDの未割り当ての原因としては、物理障害も強く疑われます。このような状態で個人診断による修復を行うと、データ・機器ともに破損する恐れがありますので、むやみに操作するのは控えてください。

対処法⑧:BIOSで対応してみる

Windows起動時、真っ黒い画面に「Boot Device Not Found」といきなり白い文字が表示される場合、パソコンがHDDを認識できず、正常に起動できない状態です。

エラーメッセージはパソコンの機種によって異なり、以下のようなものも見られます。

エラーメッセージの種類

スタートアップ修復で対応できない場合、一度、BIOS呼び出しキーから「BIOS設定」を確認し、起動デバイスの設定が間違っている場合は、BIOSの起動順位を確認・変更して対処できることがあります。

BIOSの起動順位を確認・変更する方法
  1. BIOS設定画面から、BIOSのブートモードを確認しましょう。(レガシーBIOSもしくはUEFIブートモードです。)
  2. ブートモードが「レガシーBIOS」に設定されている場合は「UEFIブートモード」に変更し、「UEFIブートモード」に設定されている場合は「レガシーBIOS」に変更しましょう。
  3. 「Save and Exit」を選択して、PCを再起動しましょう。

ブートモードを切り替える

BIOSとOSのブートモードが一致していない場合、OSを起動させることができずエラーが起きることがあります。

このトラブルの原因は、Windows updateや、BIOSのアップデート正しい手順でOSをインストールしなかった時に発生します。

BIOSを初期化する

BIOSの設定を初期化することで、エラーが解消される可能性があります。

初期化する際は、設定画面の「Exit」タブにある「Load Default Settings」を実行しましょう。次に「Save and Exit」を選択して、PCを再起動しましょう。

対処法⑧:外部ツールの「TestDisk」でパーテーションを復旧

TestDiskは、データを正しく書き換えるためのソフトです。下記に問題が生じている場合、これで解決できる場合があります。

  • HDDのパーテーション
  • 特定のファイルシステム

修復ソフトを使用したパーティション修復が完了したら、外付けHDDをPCに再接続してエラーが解決したかを確認してみてください。

ただ、操作を誤ると、Windowsが起動できなくなる恐れもあります。また、HDDの未割り当ての原因としては、物理障害も強く疑われます。このような状態で個人診断による修復を行うと、データ・機器ともに破損する恐れがありますので、むやみに操作するのは控えてください。

対処法⑨:データ復元ソフトを使ってみる

データ復元ソフトは、比較的安価で、消えたデータを取り戻せます。ただし無料のソフトと有料のソフトで性能の違いがあるため、対応できる範囲が変わります。

ソフトウェア企業が開発したものから個人が作成した復元ソフトまでインターネット上には多数存在するため、どのソフトが最適かわからない方のために「データ復元ソフトの種類」と「データ復元ソフトを選ぶポイント」について解説します。

データ復元ソフトの種類

無料のデータ復元ソフトには次のようなものがあります。

  • Recuva
  • DataRecovery
  • USBメモリ復旧
  • SoftPerfect File Recovery
  • DiskDigger
  • Puran File Recovery
  • Glary Undelete
  • Aiseesoftデータ復元
  • Pandora Recovery
  • Wise Data Recovery など
ソフト名  金額  復元対応 特徴
Recuva  フリー PC・HDD・SDカード・USBメモリ Windowsのみ。世界的に有名な復旧ソフト
DataRecovery PC・HDD・SDカード・USBメモリ Windowsのみ
USBメモリ復旧 USBメモリ USBメモリに特化

無料ソフトで復元できない場合は、更に性能の高い有料のデータ復元ソフトを使うことで復元できる場合があります。有料のデータ復元ソフトの種類には次のようなものがあります。

  • ファイナルデータ
  • Wondershare Recoverit
  • FonePawデータ復元
  • EaseUS Data RecoveryWizard Pro
  • EaseUSMobiSaver
  • SoftPerfect RecoveryWizard
  • DiskDrill
  • Glarysoft File Recovery など
ソフト名 金額 復元対応 特徴
ファイナルデータ ¥7,110 PC・HDD・SSD・SDカード・USBメモリ・破損したパーティション、文字化けしたofficeファイル 90年代から使われている老舗ソフトのため、対応データの種類も非常に多い。
Wondershare Recoverit ¥5,980 PC・HDD・SSD・SDカード・USBメモリ 復元が難しい大容量データ(動画など)の復元にも対応

有料版データ復元ソフトは無料版以上に機能が豊富で大容量のデータの復元が可能になります。操作は無料のデータ復元ソフト以上に難しくなりますが、幅広い種類のデータを無制限で復旧できるため、お金をかけずに復旧したい場合は重宝します。

しかし、データ復旧ソフトの種類は多く、どれをインストールすべきなのか迷ってしまいます。そのような方のために、データ復元ソフトを選ぶポイントについて以下に簡単にまとめてみました。

まずは障害状況を見きわめる

データ復元ソフトは大原則として、データ削除にしか対応していません。つまり、「経年劣化による起動トラブル」や「異音がする」といった物理障害では対応することはできません。むしろ物理障害が起きている場合だと、さらなる状態悪化を招きかねません。

まずはどのようなトラブルが起きているのかを確認し、インストールしようとしている復元ソフトで対応できるか、公式サイトなどから性能をチェックしましょう。

対応OSによっては効果がない

OSには、Windows・Mac・Linuxなど複数存在しますが、いずれも独自のファイルシステムを採用しており、ほとんどのデータ復元ソフトはMacやLinuxには対応していません。特にMacでデータ復元ソフトを使用する場合は、データ復元ソフトがMacOSに対応しているか、またはMac版のソフトがあるか確認したうえで、適切な復元ソフトを用いるようにしましょう。

復元率や復元ファイル数は設定次第

データ復元ソフトでネックとなるのは設定です。実際、設定次第でデータの復元率や、実際に復元できるファイル数には大きな開きが存在します。もし、不適切な設定で復元ソフトをかけると、データが取り出せないだけでなく、2回目以降にソフトをかけるとデータ復元率や復元可能なファイル数が著しく低下してしまいます。

以上がデータ復元ソフトを選ぶポイントです。なお、どれほどデータ復旧ソフトの性能が優れていても重度の論理障害や物理障害のHDDのデータは復旧できません。例えば異音や異臭がする外付けHDDやパソコンに対し、繰り返しデータ復元ソフトをかけてしまうとデータの上書きが発生したり、低画質の画像しか復元できない等、状態が悪化してしまう可能性があります。最悪の場合、二度とデータが取り出せなくなるため、明らかに故障が見られる場合や、データ復元ソフトで復旧に失敗したら繰り返し使用せずにデータ復旧業者までご相談ください。

「データ復元ソフトの利用に不安がある」「どうしても取り戻したいデータがある」という場合は技術力の高いデータ復旧業者に相談してみましょう。他社で復旧不可と診断されてもHDDの保存データを取り出せる場合があります。

【比較】HDDの復旧で業者のサービスとソフトはどちらがおすすめ?

HDDのデータを復旧したいときは、基本的に以下の2つの方法が主流になります。

  • データ復旧業者に相談する
  • データ復元ソフトで自力で復旧する

結論から言うと、HDDを復旧したいときは、最初にデータ復旧業者に相談することが1番確実です。HDDはとても繊細な機器で、データの損失やHDDの障害は慎重に取り扱う必要があります。

復旧作業は、開封して精密な診断をしなければ、正常に起動しない原因を特定することが難しいです。安易に手を加えると、障害を悪化させる可能性があります。データが重要である場合は、プロのデータ復旧業者に相談し、確実な手段でデータの回復を試みることが最良の選択です。

しかし、「どの業者に相談していいかわからない」「料金がわかりにくい」などの理由で業者に依頼するのをあきらめ、自力で復旧した結果、取り返しがつかなくなったという声を多く聞きます。

ここでは、HDDの復旧で業者のサービスとソフトはどちらを選ぶべきかを4つの観点で解説します。

  • HDDのデータの復旧率で決める
  • HDDの障害を診断してもらってから決める(論理障害・物理障害)
  • HDDに保存していたデータの重要性で決める
  • 復旧したいHDDの種類で決める

HDDのデータの復旧率で決める

HDDのデータ復旧率で決めるのであれば、データ復旧業者の方が確実に復旧率が高いです。業者とソフトのデータ復旧率を以下のように比較すると、以下のようになります。

  • データ復旧・復元業者のデータ復旧率:60〜90%
  • 復元ソフトのデータ復旧率:50%以下

中には復旧率が異常に高いと謳っているソフトもありますが、このくらいの復旧率と見積もるのが無難です。データ復旧業者は、技術力や経験があるプロですので、HDDの復旧率が高いのは当たり前でしょう。

なるべく復旧に失敗せずに、確実に復旧したいという方は業者かソフトかで悩むのではなく、復旧率の高い業者を選ぶ方法を参考にする事をおすすめします。

HDDの障害を診断してもらってから決める(論理障害・物理障害)

HDDの復旧が必要になったときは主に以下の2つの障害が発生・併発している可能性があります。

  • 論理障害(データやフォルダ構成などに不具合が生じている状態)
  • 物理障害(物理的に破損し、正常に起動しない状態)

軽度な論理障害の場合には、データ復元ソフトでも自力で復旧できる可能性があります。重度の論理障害や物理障害は、障害の場合は、ソフトでは対応できないため、業者に依頼することになります。

障害が論理障害か物理障害か、軽度か重度かなど、障害を見分けるには、データ復旧業者の初期診断サービスで診断してもらうのが一番確実です。ソフトの診断は万能ではないため、障害を網羅的に診断することができません。

業者によっては無料で診断してもらえるので、まずは業者に相談する事がおすすめです。

HDDに保存していたデータの重要性で決める

HDDに保存しているデータの重要性でデータ復旧方法を決めるのも一つの手です。最悪復旧できなくても問題ないデータであれば、手軽に試せるデータ復元ソフトを試してみてもいいかもしれません。

しかし、以下のような重要なデータは、確実に復旧するためにもデータ復旧業者に相談する事をおすすめします。

  • 個人的な写真やビデオ(結婚式のムービー、子供の成長記録など)
  • 電子文書(メール、Excel、Wordなど)
  • 仕事で使用しているデータ(会議資料、会社の財務データなど)
  • 論文データ(卒業論文、研究データなど)
  • 医療記録(電子カルテ、医療研究データ)
  • 顧客情報や個人情報 など

これらのデータは唯一無二のデータですので、複製することが難しいです。最悪の場合二度と取り戻せなくなる可能性があるので、すぐに専門業者に相談するようにしましょう。

復旧したいHDDの種類で決める

HDDの中でも復旧難易度の高いものがあります。以下のようなHDDは、データ復元ソフトでは復旧できない可能性があるので、データ復旧業者に相談しましょう。

  • 異音が発生しているHDD
  • パソコンに内蔵されているHDD
  • 型が古いHDD
  • レコーダーやテレビに内蔵されているHDD など

これらの使用用途でHDDを利用している場合は、自力で復旧する難易度が高い、または自力で復旧できません。なるべく早く専門業者に相談する事をおすすめします。

自力でHDDのデータが復旧できない場合:業者に依頼する

次の場合、専門業者に相談することが最も安全です。自力で対処するとデータが消えるか、HDDが完全に破損する恐れがありますので、自力での対処は控えてください。困ったときは、業者に相談しましょう。

この時に相談すべき業者は、主に以下の二つから選択します。

  • メーカーや修理専門業者
  • データ復旧専門業者

2種類の業者では、作業の目的が異なるため、どちらの業者に相談するかを慎重に選ぶ必要があります。

ここでは、専門業者に相談するときに、「メーカーや修理専門業者」とデータ復旧専門業者どちらに相談すべきかを解説します。

HDDを初期化してパソコンを修理したい:メーカーや修理専門業者に相談

「メーカーや修理業者に依頼する場合」「データ復旧業者に依頼する場合」を確認しましょう。HDDの「機器」を重要視する場合はメーカー、修理専門業者へ相談しましょう。HDDまたはパソコンが故障した場合、メーカー修理が適用できる場合もあります。この場合保証書があれば無料で修理ができる場合も多いです。

しかし、メーカー修理には、大きな落とし穴もあります。それは修理業者やメーカーの作業目的は「機器の修理」であるため、HDDの保存データが消失し、破棄されてしまいます。

HDD内のデータが必要な場合は、初めからデータ復旧専門業者に相談する方が良いでしょう。

HDDのデータを取り出したい:データ復旧専門業者に相談

HDDに大切なデータが保存されている場合は、製造元メーカーでなく、データ復旧の専門業者へ相談しましょう。どの復旧方法よりも、高い復旧率で、早急にデータ復旧を行えます。また実績のある業者であれば、復旧に関する専門知識や設備、ノウハウが蓄積されており、個人や市販のツールでは対応できない物理障害にも対応可能です。

HDDに関する知識がなく対処にお困りの方も、気軽に相談してみると良いでしょう。業者の中には、依頼前に無料で診断を受けつけている企業もありますので、まずは相談して状況を伝えて確認してもらうことをおすすめします。

【100社から厳選】HDD復旧のおすすめサービスを紹介

ただしデータ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。

データ復旧業者の実力を確実に見極めるためのポイント

【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める
【ポイント2】信頼できる復旧業者かどうかを見極める
【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める

上記の3つのポイントから厳選したおすすめランキング1位の業者は、デジタルデータリカバリーです。

そこで、全国の業者から復旧率・実績・復旧スピード・価格や特長を比較して厳選したおすすめサービスをご紹介します。編集部おすすめのデータ復旧業者は、こちらのデジタルデータリカバリーです。

おすすめのデータ復旧サービス:デジタルデータリカバリー


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所在地 本社:東京都六本木
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※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)

【必見!】HDDの復旧業者サービスを選ぶときに大切な3つのポイント

HDDの復旧業者サービスを選ぶときに大切な3つのポイントは次のとおりです。

業者選びのポイントは、以下の記事で詳しく紹介しています。

【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める

データ復旧業者の技術力を見極めるポイントとして、たとえば下記のような項目があります。


  • データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している
  • 海外からの技術導入を積極的に行っている
  • 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
  • クリーンルーム等、データ復旧に必要な設備や部品を保有している
  • 復旧ラボ・復旧センターを自社内に保有し、公開している
  • 対応できる機器の種類や症状が豊富である
  • 優秀な復旧エンジニアが多数在籍し、機器ごとの専門に分かれている
  • 初期診断・復旧スピードが速い
  • 研究開発などの取組みが第三者(公的機関)に認められた実績がある

また、復旧率が非公開の業者は、復旧スピード・復旧ラボや復旧センターの設備規模・エンジニア人数も非公開だったため、全体像がつかみづらい印象でした。

デジタルデータリカバリーの在籍エンジニア人数を参考にすると、他の業者のエンジニアは2〜3名ほどとかなり少ないかもしれません。

技術力の高い業者を見極めるうえでWEB公開情報は貴重な判断材料になります。主要な項目についてどのように判断したらよいか、さらに詳しく解説します。

データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)

各データ復旧業者の復旧実績や復旧率は公式HPなどで確認ができる場合が多いです。「復旧実績〇件」復旧率〇〇%」など数値で示されている場合は、客観的な指標であるので信頼できる情報と言えます。

復旧技術は業者によって雲泥の差があるため、そもそも復旧率や件数を非公開としている業者は技術力が低い、または実績が少ないと考えていいでしょう。また、専門の解析ツールクリーンルームなどの復旧設備の有無を確認することでも、その業者の復旧率(技術力)を確認することができます。

他にはデータ復旧の技術レベルが特に高い業者の特徴として、下記があげられます。


データ復旧技術のレベルが特に高い業者の特徴

  • データ復旧の中でも最高難易度といわれる「データの記録される面に傷のついたHDD(スクラッチ障害)から復旧実績がある業者」は技術レベルが非常に高い
  • 相談実績や復旧の成功度合いを明示している(20万件以上~、復旧率〇%等)
  • HDDだけでなく、SSDやUSBメモリ、SDカード、スマートフォンといったメモリ媒体の障害にも対応している
  • RAID構成のNAS・サーバーやデータベースの復旧に対応している

復旧率が高い業者は信用できない?

復旧率が高いだけでは信用できない」という見方も存在します。復旧率の計算方法が業者によって違うため、単純比較が難しいことが理由です。しかし、全国100以上あると言われるデータ復旧業者から依頼先を決めるうえで、復旧率という客観的な指標が判断材料の一つとなるのも確かです。もしも信ぴょう性が気になる場合は、「データの根拠まで明記しているか?」「第三者機関のチェックを通しているか?」というポイントにも注目するとよいでしょう。

復旧スピードが速い(即日復旧・数分で診断など)

納期のあるデータや、失ったことで業務が止まってしまうデータを紛失した場合、一刻も早く復旧したいと思うものです。そこで気になるのが復旧業者のスピードです。


復旧スピードが速い業者の特徴

  • 交換用の部品を大量に保有し、部品調達の時間をカットしている
  • 土日祝日も復旧対応をしており、復旧エンジニアの人員が多い
  • クリーンルーム等の設備導入が進んでおり、復旧できる台数が多い

復旧スピードには交換部品の在庫数エンジニアレベルなどの要因があります。

たとえば機器に物理的な障害がある場合、内部で破損した部品を交換する必要があります。HDDなどの記憶媒体は外見や型番が同一でも、製造年などで部品が異なる場合があります。交換部品を多く取り揃えている専門業者では、必要な部品を海外から調達している時間をカットできるため、迅速な復旧・納品が可能です。

自社内にクリーンルームなどの復旧専用設備を保有している業者では、復旧作業を安全かつ迅速に自社で完結させることができ、結果として復旧スピードが向上します。専門業者によっては、復旧スピードの目安が明記されていることもあるので公式HP等で確認してみてください。

他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある(数十万件以上)

一度他社で復旧作業を行い、復旧できなかった機器であっても業者によっては受け付けてくれる場合があります。技術力の高い業者であればあるほど、他社で復旧できなかった機器の復旧実績が多くなる傾向にあります。一度復旧ができなかった場合も、他の業者に依頼をしてみると復旧できる可能性があるので、諦めずに相談してみるのがいいでしょう。

また、繰り返しになりますが、このように一度復旧に失敗し他の業者に依頼するといったダブルコストをかけないためにも、最初に最も技術力の高い業者へ依頼することをおすすめします。≫

官公庁・公的機関からの表彰歴がある

公的な機関からの表彰歴なども、技術力をはかる指針となります。

特に、一般の団体ではなく自治体や政府機関・警察などからの表彰歴・感謝状の受賞歴があるデータ復旧業者は、それだけの実績を残していることを信頼してもよいでしょう。

HPに掲載されている表彰歴・受賞歴などを確認してみてください。

【ポイント2】信頼できる復旧業者かを見極める

技術力以外にも、その業者が信頼できる業者かどうかは気になるところです。データ復旧業者が信頼できるかを見極めるために、具体的には下記のような点に着目するといいでしょう。


  • 大手法人や官公庁の取引実績が多数あり、運営会社が信頼できる
  • サービス対応が丁寧で信頼できる
  • プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
  • 復旧ラボや復旧センターへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)

大手法人や官公庁の実績が多数あり、運営会社が信頼できる

技術力が高いと謳っていても、相談件数・復旧件数が少ない等実績が伴わなければ、信ぴょう性は疑わしいものとなってしまいます。そのため、下記のような観点で実績の確認を必ず行いましょう。

データ復旧業者の中には、その取り組みが認められ第三者機関に表彰されている業者も存在します。信頼できる業者へ依頼するために、HP上で具体的な数値で実績を明記している業者を選んだ方がいいでしょう。


実績のあるデータ復旧業者の特徴

  • 大手企業や官公庁からの依頼がある
  • HP上に「相談件数〇〇件」「復旧実績〇〇件」と具体的な数値で示している
  • 公的機関(官公庁、警視庁等)からの表彰実績がある
  • メディアでデータ復旧業者として取り上げられた実績がある

プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている

企業データ技術データなど、外部に知られてはいけないデータを復旧しなければいけない場合もあります。そのような場合は、各専門業者のセキュリティ対策を確認しましょう。

上記の実績部分でも触れましたが、大手企業や官公庁からの依頼がある企業はセキュリティ対策が万全である業者が多いです。取引実績のほかにも「ISO27001」や「Pマーク」など、世界基準で規定されているセキュリティの認定を取得していることや、防犯カメラ外部部機器の持ち込み制限など、情報漏洩対策がしっかりされているかを確認しても良いでしょう。

ISO27001・Pマークとは

ISO27001(ISMS)やPマークとは、情報セキュリティマネジメントシステムの規格です。

ISO27001(Information Security Management Systems)とは、組織における情報管理のセキュリティ、管理方法、マネジメント方法について定めた規格です。

個人情報保護法よりも対象とする情報の範囲が広く、国際的に統一された規格なので、ISO27001/ISMSの認証を取得している企業であれば、大切なデータを預けても安心です。

また、Pマーク(プライバシーマーク)とは日本国内の規格で、こちらも個人情報保護マネジメントシステムを運用していることの証明となります。

復旧ラボ・復旧センターへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)

「避けた方が良いデータ復旧業者の特徴」で紹介した通り、データ復旧業者の中にはWebサイト上に掲載している社内風景と実態が異なる怪しい業者も存在します。大切なデータを預ける上で、信頼できる業者か、対応している人の顔が見えるかは非常に重要な点といえます。

データ復旧の設備を自社内に保有し運営している業者は、復旧ラボや復旧センターへの持込みや見学を受付ていたり、SNS等で作業風景を発信しているケースもあります。

心配な場合は「作業現場の見学は可能ですか?」「設備を自分で確かめたい」等を相談するといいでしょう。セキュリティ等を理由に断られた場合、その業者は怪しいと判断したほうがいいです。正確な実態を確認するようにしましょう。

設備の規模を見極めるポイント

  • クリーンルーム(クラス100等)を設置している
  • 交換用HDDなどの復旧に必要な部品のストック数が多い
  • 復旧ラボが公開されている
  • 在籍しているエンジニアの数が多い
  • 同時復旧可能な台数が多い

クリーンルームとは?

クリーンルームとは空気の清浄度が高い部屋のことで、HDD復旧作業の工程で必要になることがあります。クリーンルームには清浄度の規格があり、HDDの復旧作業では「クラス100」と呼ばれる無菌手術室と同等レベルの設備がないとできない作業もあります。「クリーンベンチ」はクリーンルームより簡易的な設備であり、行える作業が限られます。多くの業者では簡易的なクリーンベンチしかない・そもそも専用の設備がなく、精密な作業は他社に外注している業者も存在します。

【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める

データ復旧サービスの利用しやすさを見極める項目としては、下記があげられます。


  • 土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
  • 出張での復旧に対応している
  • 依頼前の初期費用がかからない
  • 特急料金がかからない
  • データ納品時の追加費用がかからない

土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい

急ぎでデータが必要な場合や、仕事で平日の相談が難しい…といった場合も、土日祝日対応の業者であれば、安心です。業者によっては24時間受付を行っている業者もあるため、緊急時や急ぎの復旧依頼を行いたい場合は、営業時間を確認するといいでしょう。

依頼前の初期費用がかからない

自身の機器の状態が分からないまま専門業者に依頼するのは不安だ」という方は少なくないでしょう。そのような場合は初期費用の発生しないデータ復旧専門業者へ相談しましょう。

初期費用というのは「データ復旧の作業に着手するまでの費用」のことを指します。


データ復旧依頼前に請求される可能性のある初期費用

  1. 症状の相談
  2. 機器の配送料金
  3. 機器分解料金
  4. 初期診断・見積費用

業者によっては、依頼前であるのにも関わらず見積のための機器配送料や機器の分解料金、初期診断費用が発生することがあります。また、診断の結果、復旧が不可能だったり依頼をキャンセルしたとしても、その費用は初期診断代として返金されません。データ復旧専門業者を選定する場合は、必ず上記の初期費用の発生しない専門業者へ相談をしましょう。

特急料金がかからない

急ぎで初期診断や復旧対応を依頼したい場合、特急料金がかかる業者があります。また業者によって営業時間や復旧・納品までのスピードには差があるため、依頼の際は気をつけましょう。特急料金がかからない、かつ土日祝日等にかかわらず最短で復旧対応を行ってもらえる業者を選ぶといいでしょう。

データ納品時の追加費用がかからない

データ復旧後、納品用の機器代金やデータのコピー代金を別途請求されるケースがあります。心配な場合は、依頼前にデータ納品時の形態や、追加費用の有無を確認しておくといいでしょう。

データ復旧サービスをネットで検索した際によく見るのは、デジタルデータリカバリー、アドバンスデザイン、AIデータ、Livedata、AOSデータ復旧サービスセンター、PCエコサービス、データレスキューセンターなどです。データ復旧業者は全国で100社以上もあると言われるので、その中でも主要な業者だと思われます。しかし、しっかり条件を見比べてみると、初期診断や機器の配送料が有料だったり社内にクリーンルーム(HDDを開封するのに必要な設備)を保有していなかったりと、ネットで上位の業者でもサービス内容には差があるようです。

【 絶対に避けたい!】HDD復旧業者の特徴を解説

HDDデータ復旧業者は多数ありますが、傾向として避けた方が良い業者には以下のような特徴があります。

  • 復旧作業や設備が非公開、サイト上に載っていない
  • 復旧率を数値で表記していない
  • 完全成功報酬・価格の安さを売りにしている業者

復旧作業や設備が非公開、サイト上に載っていない

「復旧工程」「HDD復旧に欠かせないクリーンルーム」「エンジニアの作業風景」など社内の様子を公開していない業者には要注意してください。このような業者は、設備が不十分で、市販のソフトをかけているだけだったり、自社に復旧設備がなく、外注しているだけという可能性があります。もし設備やエンジニアが充実している業者であれば、ホームページ上に復旧設備や作業風景の様子を掲載していることも多く、中には復旧ラボの見学を行っている業者もあるはずです。

技術力の低い業者に依頼しないためにも、設備の有無は必ずHP上で確認しておきましょう。

復旧率を数値で表記していない

復旧率を表記していない業者には要注意です。

もしも技術力に自信のある業者だと、復旧率を「数値」で具体的に記載していることが多いです。一方、復旧率が数値で表記されていない業者は、技術力が乏しいか、設備を持たない零細企業といった場合が多く、あえて非公開にしている可能性があります。たとえ定額制・完全成功報酬制を謳っていても注意しましょう。

完全成功報酬・価格の安さを売りにしている業者

技術力や復旧率が低い業者ほど、「復旧に失敗したら0円(完全成功報酬)」や「定額制で安心」といったように価格の安さを売りにしている業者には要注意です。完全成功報酬制の業者や、安価で復旧を請け負う業者は、市販の復元ソフトでもできるような軽度な復旧作業を対象としていることが多く、対応できる症状の幅も限られることがあります。少なくとも確実にデータ復旧を行うには、業者選びの際はプラン面で注意しておきましょう。

【主要5社】HDDのデータ復旧業者を比較

主要7社のデータ復旧業者を比較しておすすめの業者、業者ごとの価格や特徴などの違いを紹介します。

主要5社の特徴・実績・設備を比較

サービス名 デジタルデータ
リカバリー
A1 Data PCエコ
サービス
アドバンス
デザイン
データレスキュー
センター
復旧実績 復旧率95.2%
✓相談件数
41万件以上
✓他社不可
5,700件
✓官公庁・法人
1万社以上
復旧率非公開×
✓復旧件数
7万件以上
復旧率非公開×
✓依頼件数
3万件
復旧率非公開×
✓大手法人
1,000社以上
復旧率非公開×
✓受付件数
15万件以上
設備 ✓クリーンルーム
(クラス100)
✓ドナーHDD
7,000台以上
✓クリーン
ベンチ
✓ドナーHDD
2万台以上
×

なし

✓クリーンルーム
×

なし

ラボ公開

公開・見学可能

×

非公開

×

非公開

×

非公開

×

非公開

従業員数
(エンジニア
人数)
164名
(約40名)
66名(-) 18名(-) 20名(-) 23名(-)
初期診断・
復旧スピード
【初期診断】
最短5分【復旧】
80%を48時間
以内に完了
【初期診断】
1~3日【復旧】
非公開
【初期診断】
1日〜【復旧】
最短3日
【初期診断】
1~3日【復旧】
非公開
【初期診断】
6~48時間(※一部有料)【復旧】
非公開
受付時間 年中無休
24時間受付
平日のみ
24時間受付
年中無休
24時間受付
平日のみ
9:00~17:30
年中無休
9:00~18:00

(※2023年12月時点の情報)

HDDデータ復旧業者は全国に数多くありますが、技術はピンキリです。その際、指標となる軸が「復旧実績」「設備」「ラボ公開有無」「従業員数」「初期診断・復旧スピード」「受付時間」です。これらは、いずれもデータ復旧の信頼度を確認する上で、必要不可欠な要素となります。

ただ、こうした観点をもとに、有名なHDDデータ復旧業者5社を比較すると、WEB上で情報をオープンにしている業者は思いのほか少ないことが分かりました。

主要8社のHDD復旧業者の対応機種と料金を比較

今回は主要HDD復旧業者の対応機種と料金を比較します。データ復旧業者の料金の詳細は以下の記事でも紹介しています。

【2024年最新】HDDデータ復旧サービス料金相場は?格安業者・成功報酬・料金の仕組みを徹底解説

サービス名 デジタルデータリカバリー パソコン救急バスターズ AOSデータ復旧センター  A1 Data   アドバンスデザイン データスマート ライブデータ BUFFALO
HDD(ハードディスク) 5,000円~ 30,000円〜 63,800円〜 29,700円~ 33,000円~ 50,000円~ 44,000円~ 33,000円~
NAS(RAID) 5,000円~ 63,800円〜 5,000円~ 33,000円~ 33,000円~
SSD 5,000円~ 50,000円~ 63,800円〜 5,000円~ 33,000円~ 33,000円~
SDカード/USB 5,000円~ 52,800円〜 33,000円~ 33,000円~ 40,000円~ 22,000円~ 33,000円~
スマホ(iPhone/android) 5,000円~ 52,800円〜 110,000円~ 50,000円~ 55,000円~

主要8社のデータ復旧料金を比較しました。ただし、上記はあくまで最低価格であり、データ復旧の料金は対象の機器、障害の種類、復旧の難易度等によって左右されるため、依頼の際は、一度業者に見積りを出してもらうようにしましょう。

別途必要になる可能性のある費用は以下の通りです。

  • 特急費用(目安:2万~10万程度)
  • 外注費用(目安:10万~40万円程度)
  • 初期診断/調査費用(目安:5000円~1万円程度)
  • 部品費(目安:数千円程度)
  • データのコピー代(目安:数千円程度
  • データバックアップ用のHDD費用(目安:5000円~2万円程度)
  • 送料

まずはデータ復旧業者に相談して、初期診断を受けるのが一番です。中には無料で対応してもらえる業者もあるため、復旧の可否や費用感について確認することをおすすめします。

HDDのデータ復旧でよくある質問

失敗しないHDDデータ復旧業者の選び方で、よくある質問をまとめました。

故障の原因はどうやったらわかる?

「異音がする」「HDDを落としてしまった」といった場合、物理障害が起きている可能性が高いのですが、ある日いきなり認識しなくなった場合などは、明確な原因が分からないことも多いです。故障の原因を正確に特定したい場合は、データ復旧業者まで無料見積もりを依頼することをおすすめします。

HDDの寿命は?

HDDの寿命は、平均3~5年、時間にして約26,000~40,000時間と言われています。これはあくまで平均で、使い方や環境によって10年以上故障しないものや、1〜2年で故障してしまうケースもあります。HDDの寿命については以下の記事でも紹介しています。

HDDの寿命は何年?兆候や故障時の対処法を3分で解説

HDDは主にデータを読み書きする作業が多いほど劣化し、寿命が来ると動作が停止してしまい、データを読み書きできなくなります。この場合は、物理障害が発生している可能性が高いですが、HDD自体の動作が停止しているため、異音・異臭などの特徴で判断することができません。

HDDの起動音が鳴らなくなった・データがうまく保存できないなどの症状が発生したときは、すぐにデータ復旧業者に相談することをおすすめします。

パソコン・OSによってデータを復旧する方法は違う?

お使いのパソコン・OSタイプによって適切なHDDデータ復旧方法は異なります。

例えば、Windowsを対象としているフリーソフトはMacでは利用できない点や、ノート型とデスクトップ型ではデータ復旧手順が異なる点が挙げられます。

そのため、HDDデータ復旧の際には、ご自身のパソコンのハードディスクデータを復旧できるサービスを提供する業者やツールを選ぶことが重要です。必ず事前に確認してパソコンやOSに適したHDDデータ復旧方法を選びましょう。

自力でデータ復旧する方法はある?

データ復旧ソフトを利用し、自力でデータ復旧することも可能です。

ただし、「物理障害か論理障害かわからない!」という場合は、データ復旧業者のサービスの利用をおすすめします。なぜなら、もし物理障害だった場合、データ復旧ソフトの利用でHDDの症状を悪化させる可能性があるからです。

大切なデータを守るためにハードディスク本体の故障にも対応可能なHDDデータ復旧業者に依頼するのをおすすめします。

費用をかけずに無料でHDDデータ復旧はできる?

フリーソフトでHDDデータ復旧を試みることはできます。うまくいけばお金をかけずにデータ復旧することが可能です。

しかし、データは復旧を試みる回数が増えるほど復旧率が下がると言われています。

そのため、「無料だから何度も試した結果、業者や有料ソフトであれば復旧できたデータが復旧できなくなった」ということがないよう、HDDデータ復旧ソフトは慎重に選びましょう。データ復旧業者の選び方は以下の記事でも解説しています。

データ復旧率を公開している業者は怪しい?

「データ復旧率」を公開している業者が怪しいという意見があります。

確かに復旧率の算出方法を明記せずに「復旧率」を表示する場合は、根拠となるものがないため怪しいと言えるでしょう。

しかし、事実や証拠に基づいた数字で復旧率が明記されている場合は、「復旧を依頼する判断基準」になることは間違いありません。

まとめ

今回は、自力でのHDD復旧方法について解説しました。

自力での作業はリスクが高く、回数を重ねるごとに、復旧率は下がっていきます。HDD内に大切なデータが保存されている場合は、自力での作業は推奨できません。

これに限らず、再起動をくり返すだけで、データの修復可能性が低下していきます。重要なデータが保存されている場合、業者への早めの相談が何より大切になります。まずは機器に起きている障害を正確に見極めましょう。

特に、データが大切な場合は「データ復旧業者」を、機器の起動を優先させたい場合は「メーカー・修理専門業者」を選択しましょう。

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