- 「HDDが突然認識しなくなった」
- 「HDDやPCから異音がする」
- 「PCがすぐフリーズする」
- 「繰り返しエラーメッセージが表示される」
これらの症状が出ている場合、HDDやPC自体に障害が発生している可能性が高いです。
また、これらの症状は、HDDやPCの故障以外にも、ソフトウェアやドライバの問題などが原因で発生している可能性もあります、HDDを修理・修復するためには、障害の種類に応じた適切な対処法が必要です。そこでこの記事では、HDDが故障した場合の注意点、安全な修理・修復方法、自力での対処法、そしてデータ復旧業者のおすすめを解説します。
このような人に、おすすめの記事になっています。
- HDDが認識しないなどの不具合が発生している
- どうしてもHDDのデータを復旧・復元したい
- 自力でできる正しい対処方法を知りたい
- 失敗しないデータ復旧サービスを知りたい
- 確実にHDDを復旧したいなら「データ復旧業者」に依頼!
- データ復旧業者を選ぶポイントは大きく3つ!
- おすすめのデータ復旧業者「デジタルデータリカバリー」
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目次
HDD(ハードディスク)の修理・修復が必要な症状6例
HDDはパソコンの中でも特に重要な部品の一つで、全ての情報やデータの保存場所として利用されています。しかし、HDDは精密機械であり、様々な原因で故障してしまうことがあります。
たとえば次のような症状が発生した場合、HDDの修理や修復が必要となる場合があります。
- HDDが認識されない
- パソコンの動作が遅くなる
- 異音がする
- 熱くなる
- CRCエラーが発生する
- エラーメッセージが表示される
これらの症状やエラーメッセージが現れた場合、市販のデータ復旧ソフトウェアやパソコンの内蔵エラー修復機能では対応できない可能性があります。そのため、データの重要性に応じて、データ復旧専門業者への相談が推奨されます。
【危ない症状①】HDD(ハードディスク)が認識されない
パソコンを起動したときにHDDが認識されないということがあります。これは、HDDの接続に何らかの問題がある場合や、HDD自体が故障している場合に起こります。特に、HDD自体が故障しているとデータの取り出しも難しくなるので注意が必要です。
【危ない症状②】パソコンの動作が遅くなる
HDDに問題があると、パソコン全体の動作が遅くなることがあります。これは、HDDの読み書き速度が低下していることを示し、HDDの劣化や故障が原因である可能性があります。
【危ない症状③】異音がする
HDDから異音が聞こえることがあります。これは、HDDの内部部品が故障していることを示す明らかな兆候で、早急な対応が必要です。
【危ない症状④】熱くなる
HDDが異常に熱くなることがあります。これは、HDDの内部部品に問題があることを示し、特に高温状態が続くとHDD自体の寿命を縮める原因ともなります。
これらの症状やエラーメッセージが現れた場合、深刻な問題が存在し、市販のデータ復旧ソフトウェアやパソコンの内蔵エラー修復機能では対応できない可能性があります。そのため、データの重要性に応じて、データ復旧専門業者への相談が推奨されます。
【危ない症状⑤】CRCエラーが発生する
HDDに保存されているデータを読み書きしようとしたときに、CRCエラー(巡回冗長検査エラー)が発生する場合、HDDの磁気ディスクの記録面に異常が発生したときに表示され、経年劣化による寿命を迎えている可能性があります。
CRCエラーが発生したHDDは、すでにデータの一部が損傷している可能性があります。不必要に操作やデータ移行を行うと、損傷がさらに広がり、データが失われる可能性が高くなるので、データが必要な場合は、専門業者にHDDの診断と修理を依頼してください。専門業者は、高度な技術と設備を用いて、データ復旧を行うことができます。
以上のエラーメッセージが表示された場合、市販のデータ復旧ソフトやパソコンのエラー修復機能では解決できない場合があります。どうすればわからない場合やデータ復旧ツール、エラー修復機能を使って解決できなければ、データ復旧専門業者に相談してみましょう。
【危ない症状⑥】エラーメッセージが表示される
パソコンを起動した際に、HDDに関するエラーメッセージが表示されることがあります。これは、HDDに何らかの問題があることを示し、修理や修復が必要な兆候である可能性が高いです。
HDDのエラーメッセージに関しては、たとえば以下のようなエラーメッセージが表示される場合、HDD修理・修復による対処が必要となります。
- 「ハードディスクの問題が検出されました」
- 「ドライブ〇 :を使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?」
- 「(ドライブ名)にアクセスできません。データエラー(巡回冗長検査エラー)です」
- 「問題が発生したため、PCを再起動する必要があります。エラー情報を収集しています」
- 「データの損失を防ぐためにディスク上のファイルを直ちにバックアップしてから、コンピュータの製造元に連絡して、ディスクの修理または交換が必要かどうかを確認してください」
- 「ディスクのエラーを確認しています。完了するまで1時間以上かかる場合もあります」
- 「A disk read error occurred 」
- 「送り側のファイルまたはディスクから読み取れません」
- 「Non-System disk or disk error」
これらのエラーメッセージが起きている場合、データが記録されるセクタが損傷してアクセス不能になっているか、データを管理するファイルシステムが破損している可能性があります。しかし、自力で原因を判別することは難しく、専門業者に診断を依頼することが一番安全で確実な方法と言えます。専門業者は、さまざまな種類のHDDの故障に対応できる経験と知識を持っており、適切な修復方法を提案してくれます。
HDD(ハードディスク)にエラーや故障が発生するしくみ
HDD(ハードディスクドライブ)は、レコードプレーヤーに似た仕組みでデータを読み書きします。
このデバイス内部には「プラッタ」と呼ばれる円盤形のディスクがあり、レコードの針のような「磁気ヘッド」がこの上を動きます。ただし、磁気ヘッドはプラッタの表面に触れず、約10ナノメートル(1mmの100万分の1)の間隔を保ちながら、高速に回転するプラッタの上を浮かんで動きます。磁力を用いてデータの読み取りや書き込みを行います。
HDDにエラーや故障が発生するしくみ
強い衝撃を受けた場合、磁気ヘッドがプラッタに触れてしまい、表面に傷をつけることがあります。
この傷がデータが保存されている部分にできると、そのデータを読み出すことができなくなります。特に、HDDを動作させるための重要な情報が保存されている領域が損傷を受けた場合、HDD自体を起動させることができなくなり、保存されているデータにアクセスできなくなることもあります。
仮に動く場合でも、HDDが故障した状態で動作を続けると、データのさらなる損失や、HDDの完全な故障につながる可能性があります。
HDDの部品が損傷すると、修理して再び使用することはできません。HDDは消耗品として設計されており、故障した場合は部品交換による修理ではなく、新しいデバイスへの置き換えが必要です。
自分でHDDを修理するのが危険な理由
故障したHDDにデータ復旧ツールやパソコンの修復ツールを使用すると、HDDに余計な負荷がかかり、大切なデータが消失するリスクが高まります。
特にHDDが物理的に故障した場合、自分での分解やデータ復旧の試みは避けるべきです。HDDの内部は非常に繊細で、わずかなホコリやごみでもHDDのプラッタに傷をつけ、データ損失の原因になります。そのため、物理障害からのデータ復旧には、非常に高い清潔度が求められる「クリーンルーム」が必要です。
ただしデータ復旧業者では、データを取り出す作業過程で機器の分解を行うことがあるため、そのまま使い続けられるとは限りませんが、自力では復旧不可能なデータも救出できる可能性が高くなります。もっとも、データ復旧業者の中でも業者によって対応機器の範囲や復旧の技術レベルは異なる点に注意が必要です。
「安い業者を選んで復旧に失敗し二度とデータが戻らなくなった……」というのはよくある失敗例です。データ復旧業者の選定は慎重に行いましょう。
実績豊富な専門業者に対応を依頼すべき理由
パソコンにはHDDのみならず、電源ユニット、マザーボード、メモリなどの部品があり、たとえば電源ユニットの故障はパソコンが起動しない原因となり、マザーボードの故障はシステムの不安定さをもたらし、メモリの故障はパフォーマンスの低下やシステムクラッシュを引き起こすことがあります。これらの部品の問題は、しばしばHDDの故障と間違えられることがあるため、問題の正確な診断が非常に重要です。
実績豊富な業者は、多様な故障事例に対処した経験があり、さまざまな故障原因を正確に診断し、最適な修復方法を提案します。
問題解決が難しい場合や、大切なデータを守りたい場合は、可能な限り多くのデータを救出する専門技術を持っている、プロのデータ復旧業者に相談しましょう。データ復旧には、高度な設備と技術が必要ですが、実績豊富な業者だと、最新の設備と技術を導入することで、高いデータ復旧率を実現している可能性が高いです。
まずは専門業者で正式に見積もりを出してもらうようにしましょう。
【HDD復旧は一度きり】あれこれ試す前に、専門業者への依頼も検討すべき
データが消えてしまって焦っているとき、できるだけ早くデータを取り出そうと自分であれこれ試そうとする人も多いでしょう。しかし、データ復旧は外科手術と同じで何度もできるものではなく、最初の対応がその後の復旧率を左右するカギであると言われています。
安易に復旧を試みてうまくいかなかった場合、二度とデータを取り出せなくなることもあります。もし本当になくなっては困るデータが入っているHDDが壊れたときは、色々な方法を試す前にデータ復旧業者に依頼することも検討しましょう。
メーカー修理とデータ復旧の違い
最も安全な修理・修復を行いたい場合、データ復旧専門業者に依頼するのが一番です。ただし、データ復旧専門業者は「データの復旧」を目的にしているため、機器の動作を優先する場合やバックアップデータが存在する場合には機器修理専門業者を利用してください。
ここで注意していただきたいのが、専門業者によってその目的が違うことです。目的と異なる専門業者に相談してしまうと、結果的にデータが取り出せなかった等のトラブルに繋がるため、十分注意してください。
機器修理専門業者
機器修理専門業者では、使用できなくなったPCを使用できるように「動作の復旧」を行います。そのため、データが保存されている部分に不具合があれば、その部分を含めた交換を行います。
説明した通り、データ保存領域を交換されてしまってはデータは失われてしまいます。データの復旧よりも機器の動作復旧を優先する場合は機器修理専門業者に相談しましょう。
データ復旧専門業者
HDDに大切なデータが保存されている場合は、製造元メーカーでなく、データ復旧の専門業者へ相談しましょう。どの復旧方法よりも、高い復旧率で、早急にデータ復旧を行えます。また実績のある業者であれば、復旧に関する専門知識や設備、ノウハウが蓄積されており、個人や市販のツールでは対応できない物理障害にも対応可能です。
HDDに関する知識がなく対処にお困りの方も、気軽に相談してみると良いでしょう。業者の中には、依頼前に無料で診断を受けつけている企業もありますので、まずは相談して状況を伝えて確認してもらうことをおすすめします。そこで、おすすめのデータ復旧業者を紹介します。
データ復旧率95.2%のデータ復旧業者:デジタルデータリカバリー
✔14年連続データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧サービス最大手
✔復旧率最高値は95.2%と高い技術力
✔依頼の8割を48時間以内に復旧するスピード対応
✔国際標準規格ISO27001/ISMS認証を取得した万全なセキュリティ体制
✔警視庁からの表彰、東京都からの技術革新による表彰など豊富な実績
こちらのデジタルデータリカバリーは、国内で最も規模が大きいデータ復旧業者の1つです。20年以上データ復旧に携わり、累計の相談件数41万件以上、他社では復旧できなかった機器の相談件数も7,000件以上ある実績面で信頼のおける業者です。依頼前に無料で相談・診断・見積まで行ってくれるので、データ復旧業者を探している場合はこちらのデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
デジタルデータリカバリーの評判やサービス内容は以下の記事で紹介しています。
HDDが故障する原因
複数の障害が併発している場合や、同じ症状であっても原因が異なるケースもあるため、安易に判断するのは危険です。
HDDの障害の種類や程度によって適切な対処法が異なるため注意しましょう。
HDDが故障する原因は大きく以下の3つに分類されます。
- 筐体不良
- 論理障害
- 物理障害
筐体不良
筐体不良とは、データとは関係ない外装の損傷や周辺部品が原因でHDDが正常に動作できない状態です。「電源コードの断線」や「電力不足」などが該当します。
この場合、データが記録されている部品が破損している状態ではないため、比較的データを取り出せる可能性が高いです。
- ケーブルは断線していないか
- 電力は十分供給できているか(USBハブ接続は電力不足の原因になる)
- ケーブルの接続部分が緩んでいたり、壊れていたりしないか
といった点を確認しておきましょう。
論理障害
論理障害は、HDDのデータ構造やファイルシステムに問題が発生することで起こる障害です。HDD自体は物理的に損傷していないため、データ復旧ソフトなどのツールを用いてデータを復元できる可能性がありますが、ソフトを使用すると意図しないデータの上書きが発生するリスクがあるほか、HDDをスキャンして負荷をかけると、物理障害を引き起こす可能性もあります。
障害の種類が明確でない場合は、専門業者に診断を依頼し、障害を明確にした方が安全でしょう。
論理障害の原因は次の通りです。
- ファイルシステムの破損
- ウイルス感染
- 誤操作
- 停電
- ソフトウェアの不具合
論理障害のよくある症状は次の通りです。
- 特定のファイルやフォルダが開けない
- データが消失している
- HDDが認識されない
- フォーマットを要求される
物理障害
物理障害は、HDDの内部部品が物理的に損傷することで起こる障害です。データ復旧は困難ですが、専門業者であれば復旧できる可能性があります。
物理障害の原因は次の通りです。
- 磁気ヘッドのクラッシュ
- プラッタの傷
- モーターの故障
- 基板の故障
- 落下や衝撃
物理障害のよくある症状は次の通りです。
- 異音がする
- HDDが認識されない
- 読み書き速度が遅くなる
- データが消失している
この場合、HDDを開封し、壊れている部品を交換する作業が必要です。そのため自身でHDDの修理を行いデータを取り出すことは非常に難易度が高いです。
また、物理障害が発生しているHDDに通電を続けると、破損している部品の状態悪化や正常な部品の破損などを招き、最悪の場合データを完全に失ってしまう可能性もあります。
物理障害の可能性があるときは、速やかに専門業者に相談しましょう。
物理障害の場合、クリーンルームでの開封作業や、最適なパーツの交換など精密な作業が求められるため、安全に復旧するため業者に依頼することをおすすめします。この際、修理業者やメーカーに依頼すると、データが消失する恐れがあるので、データ復旧を行う場合は、物理障害の復旧実績が豊富な専門業者に対応を依頼することをおすすめします。
論理障害の復旧は自力で可能?
論理障害と物理障害の違いをまとめると次の通りです。
項目 | 論理障害 | 物理障害 |
---|---|---|
原因 | データ構造やファイルシステムの問題 | HDD内部部品の物理的な損傷 |
データ復旧の可能性 | 比較的高 | 比較的低 |
症状 | 特定のファイルが開けない、データ消失など | 異音、認識されない、読み書き速度低下など |
対処方法 | データ復旧ソフト、専門業者によるデータ復旧、ファイルシステム修復 | 専門業者によるデータ復旧、HDD交換 |
経年劣化など、どちらの障害か明確ではない状況でツールをかけたり開封したりすると、状況を悪化させてしまいます。
自力での対応が困難な場合や、データを確実に復旧したい場合は、実績が豊富なデータ復旧業者に依頼することを推奨します。
経験豊富なデータ復旧専門業者は、過去の実績と専門知識を活用して、迅速かつ正確に障害を診断することができ、復旧率を最大限に高めることが可能です。
データ復旧における診断作業は、業界用語で「初期診断」と呼ばれており、復旧作業の可能性を判断するための重要なステップです。特に実績豊富で技術力のある業者であれば、論理障害と物理障害を正確に切り分け(またはその両方であるかを特定し)精度の高いデータ復旧を行うことが出来ます。
HDD(ハードディスク)の修理・修復が必要な場合の注意点
HDDの修理・修復を行う際には以下の4つの注意点に気を付けてください。これらの注意点を守らないと、データの上書きや状態の悪化が発生し、その後のデータ復旧の難易度が上がってしまいます。
- 通電や電源のオンオフを避ける
- バックアップの取得に注意する
- 自身での分解・開封を避ける
- フォーマットは行わない
- データ復元ソフト使用時は注意!
- 個人によるHDD修理は状態の悪化やデータ消失のリスク有り
通電や電源のオンオフを避ける
HDDに限らず、障害が発生している機器にはできるだけ通電や電源のオンオフを行わないようにしてください。
通電を続けることで、常にHDDは動作し続けます。物理的にHDDが破損している場合にはその症状が進行してしまいます。
また、HDDは通電することで、起動情報やログ情報などを常に上書きし続けています。削除データを修復させたい場合、通電を続けることで、そのデータを修復できる可能性が下がってしまうため注意しましょう。
同様に電源のオンオフ(再起動)は、軽度の論理障害であれば元通り機器が動作することもある一方で、HDDに物理障害があると本体に大きな負荷がかかります。特に3年以上使用して経年劣化が発生しているHDDで電源のオンオフを繰り返すと、最終的に全データが完全に消去され、いかなる手段でも復旧させることが不可能になります。HDD使用中にエラーメッセージや異音・異臭がする場合は速やかに使用を中止してください。
バックアップの取得に注意する
事前にHDDのデータのバックアップを取っておくと、突然のデータ障害や故障時にデータ損失を最小限に抑えられます。しかし、既に外付けHDDやパソコンの内蔵HDDに異常が発生している場合は、正しくデータをコピーできないことがあります。HDDの保存データが破損すると文字化けやデータのアクセス不良が発生し、コピーしてもデータが破損した状態を引き継いでしまいます。
またバックアップを取るために機器を通電させることで、データの破損や障害の進行が進む恐れがあります。「カチカチ」などの異音がする、フリーズなどパソコンの動作が不安定になる、機器を水没させたり破損させてしまった場合はデータ復旧の専門家に至急相談しましょう
自分での分解・開封を避ける
HDDは非常に精密な機器であり、データを保存している部分(プラッタ)にほこりや髪の毛が乗ってしまうだけでもデータを失う原因になりかねません。
そのため、HDDを開封する場合「クリーンルーム」と呼ばれる、空気の清浄度が非常に高い環境での作業が必要です。
そもそも、開封が必要な障害は、動作・データどちらの復旧であっても交換用の部品や交換技術が必要なため、基本的に自分で開封して直すことはできません。
ネット上には「自分で部品交換をしてみた」等の動画も存在していますが、HDDの修復・データ取り出しを重視するのであれば自分で分解したり開封するのは避けましょう。
フォーマットは行わない
「フォーマットしてください」などとエラーメッセージが表示される場合がありますが、HDDに保存されているデータが1つでも必要な場合は、絶対にフォーマットを行わないでください。
フォーマットを行うことで、HDDが正常に使えるようになることはありますが、HDDに保存されているデータにはアクセスできなくなってしまいます。
万が一フォーマットをしてしまった場合は、直ちに通電を中止し、技術力のあるデータ復旧専門業者に相談してください。
データ復元ソフト(フリーソフト)使用時は注意!
データ復元ソフトは、ソフトに対応している障害に関しては比較的安価にデータを取り戻すことが出来ます。
しかし、データ復元ソフトは一定以上のリテラシーが必要であり誤操作による上書きなどが発生し、状態が悪化してしまう可能性があります。
また、HDDが物理的に故障しているなどソフトに対応していない障害であるにも関わらず、ソフトを使用してしまうと破損している部分の症状が悪化し最悪の場合二度とデータが取り出せない状態になってしまいます。
以上から、データ復元ソフトの使用は慎重に判断してください。不安な場合は依頼前に無料相談・診断を行っているデータ復旧の専門業者に相談してみるのをおすすめします。
個人によるHDD修理は状態の悪化やデータ消失のリスク有り
繰り返しになりますが、基本的にHDDは「修理」して使い続けることはできません。HDDの故障時は、そのまま買い替えるか、データ復旧業者のもとで部品交換などを行い、一時的にデータを読み出せる状態まで修復してからデータのみ救出するかの二択になります。
軽度の論理障害はデータ復旧ソフトやパソコンの機能を駆使すれば治ることがありますが、物理障害が発生した場合にはそもそも通電すること自体が厳禁なので、自分でソフト等を使用することも不可能です。
物理障害が発生したHDDからのデータ復旧は、国内に100社以上あると言われるデータ復旧業者の中でも、わずか数社のみしか対応できないような非常に難易度の高い作業です。素人が自宅でHDDを開封したり見様見真似で部品を交換したりすると、状態が悪化する可能性があるだけでなく、最悪の場合はプロの業者でもデータ復旧不可になってしまう場合があります。
HDDやデータの修理・修復作業を自己判断で行うのは非常に危険です。HDDが故障したら、物理障害に対応できる技術力の高いデータ復旧業者まで相談しましょう。
HDDのデータを修復する6つの方法
ここからは、HDDのデータ修復方法を紹介します。
データ復旧や動作復旧は処置を重ねれば重ねるほどその後の修復率は下がっていきます。「自分で作業するのが不安、、、」「絶対に取り出したいデータがある」といった場合は何もせずに専門業者に相談するのが最も安全な修復方法です。
- 外付けHDDとの接続を確認する
- Windowsのツールで修復する
- Macのツールで修復する
- 他の記憶媒体にデータを移行する
- 復元ソフトでエラーを修復する
- HDDやPCの初期化を行う
外付けHDDとの接続を確認する
外付けHDDとパソコンを接続した際に、「エラーメッセージが発生する」、「データにアクセスできない」といった異常が発生した場合、接続状況が以下の通りになっていないか確認しましょう。
- パソコンのUSBポート(USB機器の接続口)の汚れや破損
- HDDとパソコンをつなぐケーブルの断線や劣化
- ACアダプタやUSBケーブルが使用機器に非対応
- USBハブの使用による電力不足
以上のような状態だと外付けHDDやパソコン同士が正常に通信できず、認識不良やエラーメッセージが表示されることがあります。ケーブルの規格と状態を確認し、適宜新品と交換しましょう。またUSBハブを使用してタコ足配線のようになっている場合、外付けHDDとパソコンを直接接続することで電力不足による不安定な動作を解消できます。
Windowsのツールで修復する
軽微なエラーであればWindowsに搭載されている機能で修復できることがあります。
- ディスクチェックでエラーを特定
- デバイスマネージャーでドライバーを再インストール
- 自動修復機能で修復
- コマンドで修復
- ドライブレターを変更する
ディスクチェックでエラーを特定する方法
- 「PC(コンピュータ)」を表示します。
- チェックしたいハードディスクを右クリックし、プロパティを表示。ツールタブをクリックします。
- エラーチェックの[チェック]をクリックします。
- スキャンが開始されます。
- 再起動が要求される場合は、ファイルシステムの修復等を行うために再起動が必要なので再起動を行います。その後自動でシステムの修復が開始します。
デバイスマネージャーでドライバーを再インストール(更新)
デバイスマネージャー上でHDDが認識されていても正常に開けない場合は、ドライバーを更新することで解決できる可能性があります。
ドライバーを再インストール(更新)する方法は以下の通りです。
- Windows>メニュー>デバイスマネージャーを開く
- 読み込みたいHDDを右クリックし「更新」を選択
- 更新完了後、問題なく読み込めればOK
- ドライバーを更新しても「不明なデバイス」と表示される場合は、別の問題が考えられる
自動修復機能で修復
かんたんな論理障害であれば、Windows10の自動修復機能が有効です。なお、万が一物理障害が発生しているときは、自動修復を実行することでHDDに負荷をかけ、データが取り出せなくなる可能性があるので注意しましょう。
- エクスプローラーを開き、「PC」を選択
- 修復したいHDDを右クリックし、「プロパティ」を選択
- ツール>エラーチェック「チェック」をクリック
- 「ドライブのスキャン」をクリックすると修復が実行される
コマンド(chkdsk)で修復
コマンド(chkdsk)での修復は少し難易度が高いため、パソコンに不慣れな方は無理に試さないようにしましょう。
chkdskのコマンド実行方法は以下の通りです。
- Windows キー+Rキーを同時に押す
- 「ファイル名を指定して実行」というウィンドウが開いたら、「参照」から修復したいフォルダーやドキュメントを選択する
- 「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを起動する
- 「chkdsk d/f」と入力し、Enterで実行する
ドライブレターを変更する
複数の外付けHDDを接続したことがある場合は、ドライブレターが勝手に切り替わってしまい、表示されないことがあります。
ドライブレターの変更方法は以下の通りです。
- タスクバーから「コンピューターの管理」を検索する
- 記憶域>ディスクの管理 を選択
- 変更したいHDDを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更」を開く
- 「変更」をクリックし、「次のドライブ文字を割り当てる」で任意の文字を選択する
Macのツールで修復する
Macには、OSの復旧機能が標準で搭載されています。Macの復旧方法は以下の記事で詳しく紹介しています。
【Mac版】外付けHDDを認識しないときの対処法13選とおすすめ復旧業者
- Time Machine
- OS再インストール
- AppleサポートをWebサイトで検索
- ディスクユーティリティでディスクを修復
Macに発生している障害が、システムエラーなどの論理的なものであれば、macOSの復旧機能から解決する場合があります。
それぞれの機能の詳細や、起動方法はMacのモデルによって異なるため、公式サイトを参考にしてください。
Intel搭載MacAppleサポートページ
Appleシリコン搭載MacAppleサポートページ
軽微なエラーの修復であれば、標準搭載されているディスクユーティリティ(FirstAid)でエラーの特定・修復が可能です。
ディスクユーティリティ(FirstAid)でエラーを特定・修復する方法
- Finder>アプリケーションフォルダ>ユーティリティフォルダ>ターミナル を開く
- 「$/sbin/fsck -fy /dev/○○」と入力(※「○○」の文字はディスクユーティリティ上で確認してください)
他の記憶媒体にデータを移行する
使用しているHDDやPCに何かしらの不具合があるが、まだ動作するという場合は重要なデータから優先的にデータの移行をしましょう。
しかし、この方法はかなりリスクのある方法です。データ移行中に突然致命的な障害が発生し、移行前のデータが完全に消えてしまう可能性もあります。
データ移行を試みる前に無料で相談できるデータ復旧専門業者に相談することをおすすめします。
復元ソフトでエラーを修復する
市販の復元ソフトでエラー修復できることがあります。
データ復元ソフトはフリーソフトから有料ソフトまで様々な種類がありますが、ソフトによって復元できるデータの種類や対応OSなどが異なります。注意しなければ必要なファイルを上書きしてしまうこともあるので、復元ソフトを使用するかどうかは慎重に決めましょう。
データ復元ソフトを使用するときのポイントやおもなフリーソフト・有料ソフトはこちらの記事で紹介しています。
>>【HDDデータ復旧】おすすめ業者と自力で出来る復旧方法11選!
HDDやPCの初期化を行う
HDDやPCの初期化を行うことでシステム面でのエラーが解消され、機器自体が元通り使用できるようになる場合があります。
しかし、初期化を行ってしまうと、保存されているデータを失ってしまうのはもちろん、データ復旧の専門業者ですら対応が困難になってしまいます。
初期化を行う際は、バックアップデータが存在する場合か、失っても良いデータが保存されている場合のみにしてください。
専門業者に相談する
これまでに紹介した方法で解決しなかった場合や、重要なデータの救出を優先したい場合は、自力での作業を中止し、データ復旧専門の業者に相談するようにしましょう。HDDやパソコンのシステムエラーが原因だと思っていても、実際は内蔵/外付けHDDが物理的に破損していたケースもあり得ます。
データ復旧専門の業者は全国に存在しますが、中には物理障害には対応してくれなかったり、復旧技術が低く、正確に症状を見分けられない場合もあります。データ復旧は最初の復旧対応が肝心ですので、次章から技術力の高いデータ復旧業者の選び方について解説します。
データ復旧業者の選び方
実績のあるデータ復旧業者をネットで見つけるためのポイントを紹介します。
データ復旧業者は全国100社以上あると言われますが、技術力や復旧のための設備規模は業者によって大きく異なります。「安いから」「近いから」「メーカー保証で無料だったから」という理由で依頼しても、結局データを復旧できなければ本末転倒になってしまいます。大切なデータを確実に取り出すためにも、「技術力があるか」という点もしっかり確認したうえで業者を選定しましょう。
データ復旧業者に依頼する際に見るべきポイントは以下の3つです。
- 技術力が高いかどうか
- 信頼性があるかどうか
- サービスが利用しやすいかどうか
技術力が高いかどうか
技術力が高い業者の特長は以下のようなものがあります。
- データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)
- 優秀な復旧エンジニアが多数在籍し、チーム体制で復旧にあたっている
- 対応できる機器の種類や症状が豊富である
- 復旧スピードが速い
- クリーンルーム等、データ復旧に必要な設備や部品を保有している
- 研究開発などの取組みが第三者に認められた実績がある
- 海外からの技術導入を積極的に行っている
- 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
信頼性があるかどうか
個人情報や機密情報が詰まったデータを預けるには、信頼性も非常に重要なポイントです。
信頼できる業者かどうか見極めるポイントは、以下のような点があります。
- 大手法人や官公庁の取引実績が多数あり、運営会社が信頼できる
- サービス対応が丁寧で信頼できる
- プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
- 復旧ラボへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)
- メディアでデータ復旧業者として取り上げられた実績がある
サービスが利用しやすいかどうか
データ復旧は緊急を要する依頼が多く、またデリケートな機器を扱うのでサービスの利用しやすさも確認しておくべきでしょう。
サービスの利用しやすさを見極める観点として、以下のようなものがあげられます。
- 土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
- 出張での復旧に対応している
- 依頼前の初期費用がかからない
- 特急料金がかからない
- データ納品時の追加費用がかからない
以上が、データ復旧業者を選ぶ際に見るべき重要なポイントです。データ復旧業者の料金形態は以下の記事で紹介しています。
データ復旧の業者に依頼するのであれば、データ復旧が出来なければ意味がありません。そのため業者の技術力を見極めるのがもっとも重要なポイントになります。
データ復旧は最初に依頼した業者で一度復旧に失敗すると、その後のデータ復旧の難易度が格段に上がってしまいます。絶対に取り戻したい大切なデータであればなおのこと、一番初めに確実に復旧できるよう、確かな技術力を持つ業者に依頼するほうがいいのは言うまでもありません。困ったときは、まず復旧率が高くて実績が豊富な専門業者に相談しましょう。
物理障害のHDD修理は専門業者に相談する
ここまで紹介してきた対処法も一部の障害のみにしか対応していません。また、適切ではない対処法を行うことで、状態の悪化だけではなくデータを完全に失ってしまう可能性もあります。
最も安全にデータを救出したい場合、データ復旧専門業者に依頼するのが一番です。そもそもHDDは消耗品のため修理できません。メーカーで行っている修理対応というのは、HDDの本体そのものを新しいものと交換することを指します。したがって、返却後は問題なく起動できるものの、それまでに保存されたデータは全て消去されます。
一方でデータ復旧業者では、データ障害の原因である論理的なエラーを修復したり、時には状態が悪いHDDからデータを抽出して別のHDDに移し替えます。技術力が高ければ、難易度の高い物理障害の復旧も可能な場合があります。
無料で相談から見積もりまで行っているデータ復旧業者も存在しますので、依頼前に無料相談を受けてデータ復旧の可能性や料金の目安を知っておきましょう。
無料相談の可否や復旧技術等については下記の記事にて紹介していますので、参考にしてください。
おすすめのデータ復旧業者
データ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。
そこで、全国の業者から復旧率・実績・復旧スピード・価格や特長を比較して厳選したおすすめサービスをご紹介します。編集部おすすめのデータ復旧業者は、こちらのデジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、14年連続データ復旧国内売り上げNo.1(※1)のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%(※2)と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績があります。
この業者は、相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際は、自力で復旧作業に取り掛かる前に、まずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
---|---|
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
設備 | 復旧ラボの見学OK クリーンルームクラス100あり 交換用HDD7,000台以上 |
特長 | ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※1) ✔復旧率最高値95.2%(※2)の非常に高い技術力 ✔官公庁や大手企業を含む累積41万件以上の相談実績 ✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) ✔365日年中無休で復旧対応 |
所在地 | 本社:東京都六本木 持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡 |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
HDDのデータ復旧を業者に依頼した場合の値段の相場
HDDのデータ復旧の値段は、症状によって値段に幅があります。相場はだいたい数万円~数十万円になるようですが、場合によっては数百万円くらいになることがあるようです。
そのため、正確な概算を知りたい方は、無料で見積もりまで出してくれるデータ復旧の専門業者に直接問い合わせてみてください。
復旧費用に幅があるのは、機器の状態によって必要な作業が1件1件異なるためです。特に、難易度の高い復旧に対応している業者ほど作業内容が多岐にわたるため、費用の振れ幅が大きくなる傾向があります。
参考:症状別のHDD(ハードディスク)の修理・修復方法
症状別に細かい対処方法を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
- HDDが認識されない場合
【2023最新】外付けHDDが認識しない時の原因と12の対処法(Windows10/11)
- 頻繁にフリーズする・動作が重い
【Windows 10】パソコンがフリーズ・応答なしになる原因と対処法!
- 勝手に電源が落ちる・再起動する
突然PCの電源が落ちた!原因と対処法を徹底解説|データ取り出し
- 異音・異臭(焦げたような匂い)がする
NAS・サーバーで使用しているHDDの修理・修復方法
複数のHDDでサーバーを構成している場合、HDD修理の際に特別な注意が必要なケースがあります。NAS・サーバーに使用しているHDDの修理・修復については下記の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
ハードディスク(HDD)を修理・修復する方法について紹介してきましたが、ハードディスク内のデータの保持や取り出しという観点では、いずれの作業もデータ消失のリスクが高いものです。
ハードディスク内に維持すべきデータが保存されている場合は、ユーザ自身での修理・修復作業は推奨しません。ハードディスクに通電し続けたり、電源のON・OFFを繰り返すことで、データの修復可能性が低下していきます。
ハードディスクが故障したと分かった時点で、電源をすぐに落とし、できる限り操作をせずそのままの状態でデータ復旧の専門業者に相談しましょう。