画像:三菱東京UFJ銀行HPより

2015年11月30日、三菱東京UFJ銀行は、出会い系サイトの運営事業者の口座記録が不正アクセスを受け、振り込みを行ったサイト利用者の約14000件の振込情報の外部流出が発生したとの発表を行いました。

加えて、その情報は架空請求詐欺に悪用されたことも明らかとなっています。

事件の経緯

同行によると、今回の約14000件もの振込情報の外部流出と、架空請求詐欺への悪用は以下のような経緯で発生したとのことです。

2015年10月23日 警察から、情報が流出していること、架空請求に使われているとの連絡あり
→これを受けて同行では実態と原因の調査を実施
同月24日~29日 (1)同行の他人の振込情報を電話で照会できるシステム「残高照会システム」の履歴より約14000件で外部流出の可能性が高いと判明
(2)他人の振込情報を電話で照会できるシステム上の不具合を発見し、これに対処。
→この結果10月29日以降は修正
2015年11月30日 漏えいと不正利用の件についてプレスリリースを実施

事件の原因(問題点)

同行によると、振り込み情報を詳細する「残高照会ダイヤル」において、本人確認をするシステムに問題があり、本人以外でも情報を照会出来るようになっていたのが今回の事件の原因です。

このシステムの不具合の結果、悪意を持った第三者が「残高照会ダイヤル」を使って、振込情報から振込人の名前や電話番号を取得することが出来てしまいました。

漏洩した情報は何か

同行によると、今回の事件で漏えいした情報下記です。

  • 振込依頼人(振込を行った人)
    ・電話番号
    ・カナ氏名

※これら両方が漏えいしているケースはないとのことです。

また、住所や口座番号といった情報は含まれていないことがわかっています。

今回第三者による不正アクセスによって情報が流出した口座は、いわゆる出会い系サイト等運営事業者のもののみで、それ以外の一般の口座からは流出していないということです。

同行にある全アクセス記録(平成27年4月28日~10月28日分)の調査結果では、流出した情報の総数は約14000件で、該当の口座は47口座となっています。

事件後の対応はどうだったのか

警察から情報の漏えいが発生しているとの連絡があって以降、同行は以下の対策を迅速に実施しています。

  • 漏えいの実態と原因調査
  • 原因の究明と対策による再発防止

加えて、心当たりがある利用者への注意喚起の呼びかけを実施するとともに、被害を受けている可能性が高い利用者に事情を説明し、補償を含めて対応していく方針を明らかにしています。

まとめ(筆者所感)

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今回の三菱東京UFJ銀行からの振込情報の漏えいは、「残高照会ダイヤル」という利用者が「口座残高」や「入出金明細」を確認できるシステムにあった不具合から発生しています。

本来、口座所有者しか確認できないようになっていなければならないはずのこのシステムが、個人認証の仕組みに問題があったことによって、第三者から自由にアクセス出来るようになっていたのです。
その結果、情報が流出し、挙句の果てに各請求詐欺という犯罪に悪用される結果となってしまいました。

同行は、今回事件の発生を受けて迅速調査と対応を行ったことは大変評価ができることです。
迅速に調査・対応を行ったことで被害のそれ以上の拡大を食い止めることができました。

しかし、それでも今回の事件には以下の2つの問題点があります。

  • 警察から連絡があるまで気づかなかったこと
  • 連絡あってから発表までかなりの時間がかかっている

まず、「警察から連絡があるまで全く気付いていないこと」は大きな問題です。
やはり、システム導入時にしっかりとしたセキュリティテストなりを行っておけば不具合は発見できたところ、それが不十分だったのかと思われても致し方ないでしょう。

そして、もう一つは「警察からの連絡があってから発表まで時間がかかっている」ことです。
警察が同行に連絡したのが10月23日、同行が発表したのが11月30日です。
これは時間がかかりすぎです。早ければ良いというものでもなく、調査は必要ですが、もっと迅速に第一報を入れるべきです。

<参考>

会員制サイト等の利用者として入力された電話番号の漏えいについて/三菱東京UFJ銀行
http://www.bk.mufg.jp/news/news2015/pdf/news1130.pdf

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