文部科学省は、日本の国公私立大学などをターゲットにしたフィッシングメール詐欺に対して、注意喚起を呼び掛けています。
文科省の指摘するサイバー攻撃は、2018年6月28日までに合計6件ものインシデントとして爪痕を残しており、各大学が合計約1万2千件もの情報漏洩を起こしている状況。文科省は「先端技術情報を狙った標的型攻撃が行われるなど、重大な情報漏えいにつながる可能性がある」として、警戒感を募らせています。
被害を受けた大学機関は以下の通りです。
手口や方法の傾向
行われたサイバー攻撃は、いずれも「フィッシングメール詐欺」です。攻撃者は大学が利用しているサービスの偽ログインサイトを作成。その後、偽装したフィッシングメールを送信することで、情報漏洩へとつなげています。
なお、被害を受けた教育機関はいずれも「office365」を使用しており、フィッシングメールはの内容は、英文で記載したメール送信失敗時のエラーメールとのことです。
実施された攻撃の共通点は以下の通り。
- フィッシングメールによる攻撃
- office365を使用している
極めて精巧なログイン画面
極めて精巧に作られたログインサイトは、今回のフィッシング詐欺の特徴の1つです。
攻撃者によって作られた偽のログインサイトは、本物と見紛うばかりに作られたのもの。文科省は本物を丸ごとコピーしたものと考えており、パッと見ただけで判別できるものではなさそうです。
フィッシングサイトは通常、細かく見るといくつかの点において違和感を感じるものが主流でした。しかし、昨今のフィッシングサイトは今回の事件と同様に、以前と比べて格段に精巧なものが目立ちます。教育機関のみならず、多くの企業にとっても警戒が必要といえるでしょう。
参照文科省が偽メール注意喚起、6大学で情報流出1万件超/SankeiBiz