画像:Yahoo! Mail
アメリカYahoo!のメールサービスに使用されていた画像処理ツール「ImageMagick」に脆弱性が発覚し、添付の画像を他人に盗み見される恐れがあったことが明らかになった。この問題を受けて、同社は「ImageMagick」を引退させることにしたという。
「ImageMagick」の脆弱性を発見したのは、セキュリティ研究者のクリス・エバンズ氏。脆弱性を悪用された場合、初期化されていないメモリを利用してサーバサイドメモリを流出させることが可能で「Yahoo! Mail」に添付された画像を他人がYahoo!のサーバから入手できてしまう恐れがあった。
エバンズ氏は、自分宛てに脆弱性悪用ファイルをYahoo! Mailに添付して送信し、受信したメールの添付画像をクリックしてプレビューを表示させるデモで攻撃の手口を紹介した。「私のブラウザに配信された画像は、初期化されていない、あるいは過去に解放されたメモリコンテンツをベースとしている」と解説している。
同氏によるこの報告を受けてYahoo!は、「ImageMagick」を引退させることを決定した。また、エバンズ氏にはYahoo!より1万4000ドルの賞金が贈呈されることになったが、同氏が慈善団体への寄付を表明すると、Yahoo!は賞金額を倍の2万8000ドルに増額した。
<参考>米Yahoo!、メール添付画像流出の脆弱性に対処 「ImageMagick」は引退/ITmedia