詐欺サイトの見分け方・アクセスしてしまった場合の対処法を解説|サイバーセキュリティ.com

詐欺サイトの見分け方・アクセスしてしまった場合の対処法を解説



「このサイト、本物かな?」「うっかりアクセスしてしまったけど大丈夫?」——そんな不安を感じたことはありませんか。詐欺サイトは年々巧妙化しており、見た目だけでは判断が難しくなっています。

本記事では詐欺サイトの種類・見分け方・アクセスしてしまった場合の対処法・相談窓口まで初心者向けにわかりやすく解説します。

先に結論を言うと
詐欺サイトを見分けるにはURL・SSL証明書・ドメイン取得日・日本語の不自然さ・運営者情報・価格の6点を確認することが基本です。アクセスしてしまった場合はすぐにページを閉じて、何をしたかによって対処法が変わります——これがポイントです。

詐欺サイトとは

詐欺サイトとは個人情報・クレジットカード情報・金銭を不正に騙し取ることを目的として作られた偽のWebサイトのことです。正規の企業・ブランド・官公庁に見せかけたデザインで信頼を偽り、ユーザーを騙して情報や金銭を搾取します。

総務省の調査によると日本国内でのフィッシング詐欺の件数は年々増加しており、被害は個人から企業まで広範囲に及んでいます。

詐欺サイトの種類

詐欺サイトにはいくつかの種類があります。

フィッシングサイト

銀行・ECサイト・SNSなどの正規サービスを装い、ログイン情報やクレジットカード情報を入力させて盗み取るサイトです。

偽ショッピングサイト

実在する商品の偽サイトや架空のECサイトで、注文・入金しても商品が届かないか偽物が届きます。

マルウェア配布サイト

アクセスするだけで・またはファイルをダウンロードさせてウイルスやスパイウェアに感染させるサイトです。

サポート詐欺サイト

「ウイルスに感染しました」などと偽の警告を表示して電話させ、不要なサービスを購入させる手口です。

投資詐欺・ロマンス詐欺サイト

高利回りの投資話や交際相手を装って金銭を騙し取るサイトです。

日本で多い詐欺サイトの手口

日本で特に多く報告されている詐欺サイトの手口を紹介します。

宅配業者を装ったフィッシング

ヤマト運輸・日本郵便などを装ったSMSやメールで偽サイトに誘導してクレジットカード情報を盗む手口で、国内最多の被害件数を誇ります。

大手ECサイトを装ったフィッシング

Amazon・楽天・メルカリなどを装ったメールで偽ログイン画面に誘導してアカウント情報を盗む手口です。

金融機関を装ったフィッシング

メガバンク・地方銀行・PayPayなどを装いインターネットバンキングの認証情報を盗む手口で、不正送金につながる深刻な被害が多発しています。

公的機関を装った詐欺

国税庁・厚生労働省・警察などを装ったメールやSMSで個人情報や金銭を要求する手口です。

詐欺サイトの見分け方

URLを確認する

詐欺サイトを見分ける最初のステップはURLの確認です。正規サイトのドメイン名に似せた偽ドメインが使われることが多く、よく見ると違いがわかります。数字とアルファベットの置き換えに注意してください。「amazon」→「amaz0n」・「o」→「0」のような置き換えが典型的な手口です。

正規ドメインに余分な文字列が追加されているケースも多くあります。「amazon.co.jp」→「amazon-co-jp-sale.com」のような形です。サブドメインを悪用したケースも見られます。「amazon.co.jp.xxxx.com」のような形で正規ドメインをサブドメインに見せかけます。

アドレスバーに表示されるURLを必ず確認し、少しでも不自然に感じたらアクセスを中止してください。

SSL証明書(鍵マーク)を確認する

ブラウザのアドレスバーに🔒鍵マークが表示されているサイトはHTTPS(SSL/TLS暗号化通信)を使用しています。鍵マークがない・または「保護されていない通信」と表示されているサイトへの個人情報入力は絶対に避けましょう。ただし重要な注意点として、HTTPSだからといって安全なサイトとは限りません。

詐欺サイトもSSL証明書を取得できるため、鍵マークは「通信が暗号化されている」ことを示しているだけで「サイトの運営者が信頼できる」ことの証明ではありません。

ドメインの取得日・情報を調べる(Whois)

「Whois(フーイズ)」とはドメインの登録情報(取得日・登録者・管理組織など)を調べられる無料のサービスです。詐欺サイトは使い捨てで運用されることが多いため、ドメインの取得日が極端に新しい(数週間〜数ヶ月以内)ケースが大半です。

確認方法として「Whois検索」と検索してサービスにアクセスし、調べたいサイトのドメイン名を入力するだけで情報を取得できます。「Creation Date(作成日)」が極端に新しい場合や、登録者情報が「Privacy Protected(非公開)」になっている場合は注意が必要です。

デザイン・コンテンツを確認する

詐欺サイトはデザインやコンテンツに不自然な点が見られることが多くあります。日本語の文章が機械翻訳調でぎこちない・文法が崩れているケースがあります。画像の解像度が低い・レイアウトが崩れているケースも典型的な特徴です。

会社概要・プライバシーポリシー・特定商取引法に基づく表記がない・または内容が非常に薄い場合も要注意です。「今すぐ購入しないと在庫がなくなる」「期間限定99%OFF」など過度な煽り文句・相場からかけ離れた価格は詐欺の典型的な手口です。

問い合わせ先がメールフォームのみ・電話番号や住所の記載がない場合も疑いましょう。

セーフブラウジング・無料ツールで確認する

URLを入力するだけで詐欺サイトかどうかを確認できる無料ツールがあります。

Googleセーフブラウジング(透明性レポート)はGoogleが運営する無料ツールで「https://transparencyreport.google.com/safe-browsing/search」からURLを入力して安全性を確認できます。

URLVoidは複数のセキュリティサービスのデータベースを横断してURLの安全性を確認できるサービスです。

VirusTotalはURL・ファイル・ドメインを70以上のセキュリティエンジンでスキャンして危険性を判定できるサービスです。

また主要ブラウザに搭載されているセーフブラウジング機能を有効にしておくことで、既知の詐欺サイトへのアクセス時に自動的に警告が表示されます。

スマートフォンでの見分け方

スマートフォンではPC以上に詐欺サイトの被害リスクが高くなります。画面が小さくてURLの全体が確認しにくいことや、SMSやSNSからのリンクをタップしやすいことが主な理由です。スマートフォンでは以下の点に特に注意してください。

SMSやSNSのDMで届いたリンクは安易にタップしないことが重要です。宅配業者・銀行・ECサイトを装ったSMSフィッシング(スミッシング)が急増しています。URLを長押しするとリンク先のURLが表示されるブラウザがあるため、タップ前にURLを確認する習慣をつけましょう。

iPhoneの場合はSafariの「詐欺サイトの警告」機能を有効にしておくことをおすすめします。Androidの場合はGoogle Play Protectを有効にしてGoogle ChromeのセーフブラウジングをONにしておきましょう。

詐欺サイトにアクセスしてしまった場合の対処法

すぐにページを閉じる

詐欺サイトと気づいたらまず落ち着いてすぐにページを閉じてください。ブラウザのタブまたはブラウザアプリ自体を閉じます。「閉じるボタンを押すとウイルスに感染します」などの偽の警告が表示されることがありますが、それ自体が詐欺の手口なので無視してブラウザを強制終了してください。

Wi-Fiをオフにするかインターネット接続を切断することでさらなるデータの送受信を防げます。

個人情報・クレジットカード情報を入力してしまった場合

メールアドレスとパスワードを入力してしまった場合は、該当サービスとパスワードを使い回している他のサービスのパスワードをすぐに変更してください。クレジットカード情報を入力してしまった場合はカード会社に今すぐ連絡して該当カードの利用停止・再発行を依頼してください。

銀行口座・ネットバンキングの情報を入力してしまった場合は取引銀行に連絡してアカウントを凍結・パスワードを変更してください。

ウイルス感染が疑われる場合

不審なファイルをダウンロードした・インストールを求められて実行してしまった場合は、セキュリティソフトでフルスキャンを実施してください。セキュリティソフトが入っていない場合はWindows DefenderなどのOS標準のセキュリティ機能でスキャンしてください。

感染が確認された・または除去できない場合は専門のセキュリティサービスに相談するか、最終手段としてOSの再インストールを検討してください。

金銭被害が発生した場合

すでに金銭的な被害が発生している場合は時間が重要です。クレジットカードで決済してしまった場合は即座にカード会社に連絡してチャージバック(支払い取り消し)を申請してください。

銀行振込してしまった場合は振込先の金融機関と自分の取引銀行の両方に連絡して、振込詐欺救済法に基づく口座凍結・返金の手続きを依頼してください。コンビニ払い・電子マネーでの支払いは返金が難しいケースが多いですが、警察への相談と事業者への連絡は必ず行ってください。

詐欺サイトの被害に遭った場合の相談窓口

警察への相談(サイバー犯罪相談窓口)

各都道府県警察にはサイバー犯罪に関する相談窓口が設置されています。被害を受けた場合は最寄りの警察署または都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に相談してください。緊急の場合は110番に電話してください。

警察庁のWebサイト(https://www.npa.go.jp/cyber/)からも最寄りの相談窓口を確認できます。

消費者ホットライン(188)

「188(いやや!)」に電話するとお住まいの地域の消費生活センターや消費生活相談窓口につながります。通話料がかかる場合がありますが、詐欺被害・悪質商法・オンラインショッピングのトラブルなどについて相談できます。受付時間は相談窓口によって異なりますが、多くの窓口が平日9時〜17時に対応しています。

フィッシング対策協議会

フィッシング対策協議会(https://www.antiphishing.jp)はフィッシング詐欺に関する情報収集・注意喚起・相談対応を行う国内の専門機関です。

フィッシングサイトの報告フォーム(https://www.antiphishing.jp/report/phishing)からフィッシングサイトの情報を報告できます。被害事例や注意喚起情報も公開されているため、最新の詐欺手口を確認するためにも活用できます。

クレジットカード会社・銀行への連絡

クレジットカードの不正利用が発生した・またはカード情報を入力してしまった場合はカード裏面に記載されているカード会社の紛失・盗難デスクに24時間いつでも連絡できます。銀行口座の不正利用が発生した場合は各銀行のカスタマーセンターまたはインターネットバンキングのサポート窓口に連絡してください。

早急に連絡することで被害の拡大を防げる可能性が高まります。

詐欺サイトを報告する方法

Googleへの報告

Googleのセーフブラウジングサービスに詐欺サイトを報告することで、他のユーザーへの被害拡大を防ぐことに貢献できます。

「Google セーフ ブラウジング」(https://safebrowsing.google.com/safebrowsing/report_phish/)にアクセスして詐欺サイトのURLを入力・報告できます。

フィッシング対策協議会への報告

フィッシング対策協議会の報告フォーム(https://www.antiphishing.jp/report/phishing)からフィッシングサイトのURLを報告できます。報告されたフィッシングサイトの情報はブラックリストとして共有され、セキュリティ製品のデータベース更新に活用されます。

よくある質問(FAQ)

詐欺サイトを見ただけで被害に遭う?

サイトを見ただけでは通常は被害に遭いません。ただしマルウェアを配布する詐欺サイトの場合、ブラウザやOSの脆弱性を突いてアクセスするだけでマルウェアがインストールされる「ドライブバイダウンロード」攻撃が発生することがあります。

こうした攻撃のリスクを低減するためにブラウザとOSを常に最新の状態に保ち、セキュリティソフトを導入しておくことが重要です。

HTTPSだから安全とは限らない?

そのとおりです。HTTPSの鍵マークは「ブラウザとサーバー間の通信が暗号化されている」ことを示しているだけです。詐欺サイトも無料のSSL証明書(Let’s Encryptなど)を簡単に取得できるため、HTTPSだからといって安全とは言えません。

現在では詐欺サイトの大半がHTTPSを使用しているとも言われています。URLやサイトの内容を総合的に判断することが重要です。

詐欺サイトにアクセスしたらウイルスに感染する?

必ずしも感染するわけではありません。多くの詐欺サイトは個人情報や金銭を騙し取ることが目的のため、アクセスするだけではウイルス感染しないケースがほとんどです。

ただしマルウェア配布を目的とするサイトや、脆弱性を突いたドライブバイダウンロード攻撃を行うサイトの場合はアクセスするだけで感染する可能性があります。アクセスしてしまった場合はセキュリティソフトでフルスキャンを実施して安全を確認してください。

まとめ

詐欺サイトを見分けるにはURL・SSL証明書・ドメイン取得日・日本語の不自然さ・運営者情報・価格の6点を確認することが基本です。日本では宅配業者・大手ECサイト・金融機関を装ったフィッシング詐欺が特に多く、SMSやメールのリンクからの誘導が主な手口です。

アクセスしてしまった場合はすぐにページを閉じて、何をしたかによって対処が変わります。個人情報・カード情報を入力してしまった場合はすぐにカード会社・銀行に連絡してください。被害に遭った場合は警察のサイバー犯罪相談窓口・消費者ホットライン(188)・フィッシング対策協議会に相談してください。

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