リニカル、欧州子会社もサイバー攻撃被害か|サイバーセキュリティ.com

リニカル、欧州子会社もサイバー攻撃被害か



画像:株式会社リニカルより引用

医薬品開発の株式会社リニカルは2021年10月27日、同社の欧州子会社に対して新たにサイバー攻撃が確認され、ハッカー集団「Ragnar Locker」より情報を人質にした身代金脅迫を受けていると明らかにしました。

リニカル社によると2021年10月21日、欧州子会社のネットワークに異常が検出されたことにより、日本やアジア・米国とのネットワークを停止する措置を講じました。その後、同社が事実関係を把握するためITセキュリティ調査会社に調査を依頼したところ、サイバー攻撃の痕跡は見つかったものの、情報の流出や破壊などの被害は確認されませんでした。

ところが、2021年10月25日になり、ロシア系ハッカー集団とされる「Ragnar Locker」よりリニカル社に対して、身代金の支払いを要求するメッセージが届きました。しかし同社は、外部の弁護士や警察・公的機関からのアドバイスを受け、身代金に応じない考えです。

サイバー攻撃受け再調査を検討

リニカル社は2021年10月5日にも、日本本社を対象にした何者かのサイバー攻撃を受けています。

同社はこれまで日本法人およびアジア・欧州サーバーからの情報流出を否定していましたが、新たに確認された欧州子会社へのサイバー攻撃を踏まえ、情報の流出や破壊について追加調査を検討する方針です。

なお、リニカル社は記事発表時点で今回の欧州企業へのサイバー攻撃との関連性について明言しておらず、調査中としています。

参照当社グループの欧州子会社に対するサイバー攻撃について/株式会社リニカル


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