画像:株式会社りそな銀行
株式会社りそな銀行は2020年10月14日、同社と取引関係にある顧客情報を記録したMOディスクを紛失したと明かにしました。
同社によると、内部には2019年12月時点で同社と取引関係にある顧客の氏名や住所が記録されており、その数は1万4,561名に及ぶとのこと。一方で、預金残高や暗証番号など金融機関情報は含まれていないとしています。
また、記事発表時点で紛失経路は明かにされていませんが、調査の結果、外部流出の可能性は低いとのこと。媒体にもセキュリティロックがかかっており、流出の可能性は低いものと見られます。
紛失事案のカギを握るセキュリティ設定
企業における外部記憶媒体紛失時の対応で「個人情報の流出」は、最も不安視される要素のひとです。
USBメモリやSDカードは紙媒体と比べて記録可能な情報量が非常に大きく、一度の紛失で数百件~数万件の被害が生じます。今回紛失したMOディスクは1990年ごろから広がり始め、現在は一般普及が途絶ている媒体ですが、それでも一度の紛失事案で数万件の個人情報が危機に晒される事態となりました。
紛失発生後に、情報をコントロールする術はほとんど限られてしまいます。また、人が管理する以上、紛失を完全に防ぐことはできません。このような事態を想定すると、外部記憶媒体におけるスワードロックなどの措置は、紛失時の被害を抑制するカギといってよいでしょう。