画像:IoT機器調査及び利用者への注意喚起の取組「NOTICE」の実施/NICT(情報通信研究機構)より
NICT(情報通信研究機構)は2019年2月1日、IoT機器の注意喚起プロジェクト「NOTICE」を実施すると発表しました。
「NOTICE」とは、オンライン上で検出されたIoT機器に対して、NICTが疑似的にアクセスを仕掛けセキュリティテストを実施するというもの。「123456」や「password」などリスクの高いパスワードが設定されているIoT機器を発見し、プロバイダーを通じてユーザーに対して呼び掛けていくという内容です。
不正アクセスの予防が目的
「NOTICE」は、NICTが総務省と共に進めるプロジェクトです。
テストとは言えユーザーのIoT機器にパスワードを入力する行為から、
- 「不正アクセスに近いのでは?」
- 「通信の秘密を侵害するのでは?」(憲法第21条2項)
と懸念が生じそうではありますが、総務省は「NOTICE」について、
調査は、IoT機器に設定されているパスワードが容易に推測されるもの(「password」や「123456」など)かどうかを確認するものであり、機器の内部に侵入したり、通信の秘密を侵害することはありません。
引用:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00011.html
との認識を示しています。
PC端末と比べ脆弱なIoT機器
IoT機器は一般的に、PCと比べて脆弱なセキュリティ状態にある端末です。
例えばPCを使用するユーザーの多くは、トレンドマイクロやマカフィーなどのセキュリティソフトを導入しています。しかしIoT機器に関しては初期設定のパスワードのまま運用していたり、パスワード自体を把握していないケースが多いのが実情です。
また企業や団体の中にも、端末やサーバーへの不正アクセスを警戒する一方で、IoT端末は軽視されているケースが目立ちます。過去には千葉県八千代市の水位監視カメラが不正アクセスを受け、不正な文字が挿入される事案が発生しました。
参照IoT機器調査及び利用者への注意喚起の取組「NOTICE」の実施/NICT(情報通信研究機構)
参照IoT機器調査及び利用者への注意喚起の取組「NOTICE」の実施/総務省