2015年5月に発生した漏洩事件についてはこちら
日本年金機構情報漏洩事件のすべて<彼らは本当に生まれ変わったのか>(2015年5月)
2018年3月19日、読売新聞の取材に対して厚生労働省は、日本年金機構が年金情報のデータ入力業務を委託した情報処理会社が、受託した業務を不正に中国業者に再委託したことを公表。
同情報処理会社が扱っていた年金情報は、最大約500万人分という膨大な情報量です。
今回の事件により、これらの一部または全てが、中国企業に漏洩していた可能性があることが明らかになりました。
漏洩の事実は確認されず
今回話題となった委託業務は2017年8月に、日本年金機構と東京と豊島区にある情報処理会社の間で、個人情報保護を目的に「再委託禁止」の特約を付与して契約を締結。
同情報処理会社は特約を認識していたにも関わらず、中国業者に対して再委託を締結したとのことです。
現在のところ再委託したデータ数や詳細な経緯は明らかではありませんが、「中国の業者から個人情報が外部に流出した事実は今のところ確認されていない」と説明しています。
ずさんな情報管理体制
今回の取材で明らかになった情報処理会社は、過去130万人分の年金の過少支給が問題となった事例にも関与の疑いがある企業です。
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受託したデータを入力せずに放置し、結果的に大きな問題を引き起こしたとのこと。
日本年金機構は一連の事件に対する情報処理会社の姿勢に疑念を感じているのか、過少支給問題に対しても同様の行いが為されていないか調査する考えを示しました。
参照年金の個人情報、中国の業者に渡し入力を再委託/Yahoo!ニュース