何でもアリの中国オンライン市場で、またまたとんでもないサービスが登場しました。なんと「分散型サービス妨害(DDoS)」を代行するオンラインショップが急増していると言うのです。
今回の調査を進めた「Cisco System」によると、8月15日現在において30種類以上のサービス事業者が登場しているようで、警戒を募らせています。
依頼は簡単。コストは激安。
同社のセキュリティ部門の調査報告によると、今回問題となっている「DDoS攻撃代行サービス」はここ半年間で急増。
利用者となるクライアントは、標的とするホストやポートを指定した上で「攻撃方法や攻撃時間」を選択するだけ。あとは同サービスが依頼内容に従ったサイバー攻撃をしかけるというものです。
料金は1日当たり約20元(330円)、1カ月間なら長期割引により400元(約6,600円)程度で提供する事業体も。もちろん、サイバーセキュリティに必要となるコストと比べて、圧倒的に格安です。
英語版ツールを中国語に改良か
こうしたDDoS攻撃代行サービスが急増した理由は、何者かが英語版の攻撃ツールを中国語に対応させ、闇市場で販売を行ったことが原因と見られています。
現在では同ツールを購入した闇事業者がサービス拡充のために更なる改造を実施。サポート面の強化やオプションの購入等も行えるようになったと言う話です。
こうしたサービスが流行するという事は、それだけ利用者が多いという事でもあります。サイバー攻撃の成功は同業他社に甚大な被害を与えることができるため、利用者が増えてくるのも頷ける背景。
日本サイトが攻撃対象になる可能性も十分にあるわけで、セキュリティの必要性が更に増していると言えるでしょう。
<参照>中国で流行するDDoS攻撃代行サービスの実態、事業者同士で“合戦”/ZDNet Japan