画像:日本サイバー犯罪対策センターHPより
警視庁サイバー犯罪対策課は、「重要書類」などと記載したウイルス添付メールが急速拡大していると表明。企業担当者を中心に、警戒するよう呼び掛けています。
「重要書類」などと記載。警視庁やJC3が警戒を呼び掛ける
手口は「重要書類」や「口座振替払い」など、つい表示してみたくなる件名を使用して、添付されたウイルス付きExcelファイルを開封へと誘導するものです。
本文には「お世話になります。昨日お話した重要書類です。」などと記載されており、巧みに取引先であることを装っています。
また、添付ファイルはx000000(ランダムと思われる数値)と無機質な印象に仕上げられており、気を抜くとつい開封してしまいそうな作りとなっています。
ITリテラシーの低い従業員などは、引っ掛かってしまうかもしれません。
警視庁サイバー犯罪対策課や、一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(Japan Cybercrime Control Center:JC3)は、詳しい情報を掲載することで警戒を促しています。
古典的だが巧妙化するメール犯罪
この手の、メール添付ファイルを使用したセキュリティ犯罪は、もう何十年と使われ続けている不正アクセスの手口です。
ところが、今回の事件のように手口は年々巧妙化しており、ウイルスの性質も従来の「被害そのものを楽しむ」遊興・享楽型から、「個人情報を盗み出し、金銭を盗取する」利益型へと変遷しています。
今回問題となったファイルも、感染した端末に保存されているネットバンク・クレジットカード情報を盗取する、「Gozi」(別名「Ursnif」「Snifula」「Papras」など)などのマルウェアの感染を狙っていると見られており、感染すると深刻な被害を受けることは避けられないでしょう。
<参考サイト>
インターネットバンキングマルウェアに感染させるウイルス付メールに注意/一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター
件名「重要書類」の添付Excelファイルに注意、ウイルス付きメールの拡散に警視庁が注意呼び掛け/YahooニュースINTERNET Watch