画像:日本経済新聞社より
日本経済新聞は2020年5月12日、同社のグループの従業員が所有するPC端末1台がマルウェアに感染したことにより、日経および一部グループ企業・団体に所属する従業員情報1万2514件について、流出したと明らかにしました。
同社によれば2020年5月8日に送り付けられた、1通のフィッシングメールから感染が拡大。日経の社内端末にはウイルス検知システムなどセキュリティ対策が施されていましたが、感染したマルウェアは新型のものと見られ、セキュリティ対策をすり抜け情報流出を起こしたとのことです。
なお、同社は感染後に異常な通信が発生したため、システムがこれを検知し、流出が発覚したとしています。
二次被害は確認されず、今後発生の可能性も
日経が明らかにしたところによると、流出した1万2514件の情報はいずれも社内・グループ関係者や業務委託先の情報です。読者や顧客情報の流出はないとのこと。
また、流出項目の内訳は氏名や所属、メールアドレスなどで、取材で知りえ情報は流出していないとの認識。同社の新聞や電子版製作のシステムにも影響はないとしています。
ただし、同社は今後、社内やグループ関係者などを装うなりすましメールの発生を予測しています。記事発表時点では被害は生じていませんが、発生した場合はカスタマーセンターへの連絡を求めています。
参照日経にサイバー攻撃 社員ら1万2514人分の個人情報流出/日本経済新聞