画像:リスト型攻撃の手口/JC3より
日本サイバー犯罪対策センター(以下:JC3)は2020年1月16日、リスト型攻撃ツールの分析を実施し、実際の攻撃の手順を明らかにしました。
JC3が入手したツールは中国・ロシア圏で用いられているツールです。ツールには被害者のメールボックス内から攻撃者が指定したキーワードをサルベージする機能や、ターゲットのサービスごとにID・パスワードのリストを作成する機能が搭載など、リスト型攻撃を支援する機能が搭載されていました。
メールボックスから対象サービスを割り出し
JC3は攻撃者がツールを利用して、リスト型攻撃の手を広げていたと述べています。具体的には、攻撃者が被害者のメールアカウントを乗っ取り、ツールを使用してメールアカウント内を検索し、被害者が利用するサービスの特定に役立つキーワード(Yahoo!やGoogleなど)を含むメールを抽出。被害者が利用するサービスを割り出して、リスト作成したパスワードを入力していたとしています。
なお、攻撃者の最終目標は金銭的な利益であるケースが多く、最終的には金銭的被害が生じる可能性が高いと説明しています。