画像:US-CERTより
米国「US-CERT」は2018年6月14日、北朝鮮政府が関わっていると見られる新型マルウェア「TYPERAME」の脅威が増していることを発表しました。
同組織によると、問題となったマルウェア「TYPERAME」は、トロイの木馬の亜種とのこと。北朝鮮ハッキンググループの「HIDDEN COBRA」などが流布している可能性があり、警戒感を強めています。
Word文章やウィンドウズ実行ファイルに偽装
US-CERTは、このマルウェアに関してサンプル合計11件を公表しています。
公開されたサンプルは、(VBAマクロを含む)Word文章やウィンドウズ実行ファイルなどで構成されており、いずれも不正にマルウェアのダウンロード・インストールを行い、コマンドとコントロールサーバーに接続するものです。
つまり、侵入後は攻撃者の意図に従い、ファイアーウォールのセキュリティ設定を変更するなどの被害が生じます。
HIDDEN COBRAとは
「HIDDEN COBRA」は、2009年頃に登場した北朝鮮のハッカー集団です。ワームやウイルス・トロイの木馬等のマルウェアを利用して、米国や世界の報道機関、航空宇宙産業、金融業やインフラ関連施設にサイバー攻撃を敢行しています。
米国各組織の分析では、HIDDEN COBRAは特にサポートが終了したOSやアプリケーションに内在する脆弱性を利用する傾向を有しているとのこと。これらの端末は外部からの脅威に非常に弱く、警戒が必要です。
参照Malware Analysis Report (AR18-165A)/US-CERT