KKCompany Japan合同会社はこのほど、AIなどの最新技術を導入した法人向け動画配信プラットフォーム「BlendVision One(ブレンドビジョンワン)」をリリース。6月21日にはオンラインで説明会が行われました。
同社はユーザー数100万人超のテレビ朝日公式コンテンツサイト「TELASA」や、J:COMインターネット動画配信サービス「J:COMオンデマンド」といった大規模配信事業へソリューションを提供。クラウドを活用した大規模ストリーミング技術を蓄積しています。また、精度の高いレコメンドエンジン構築や動画処理のためのAI活用にも注力。BlendVision Oneはこれらのノウハウを結集して誕生した新たなプラットフォームになります。
同社のトニー・マツハシ代表は「今回発表する新プロダクトは大企業ではなく一般法人。企業の社内外コミュニケーションにおけるパラダイムシフトを推進していく」と語りました。
視聴制御とDRMでコンテンツを保護
BlendVision Oneには動画配信とライブ配信に必要な「AI高画質圧縮」、「ライブイベント管理」、「クラウドストレージ」、「大規模安定配信ネットワーク」、「超低遅延高画質配信」、「インタラクティブ機能」などをオールインワン・パッケージで実現。社内コミュニケーションにおいては「商品情報やマニュアルの動画コンテンツ」、「スタッフ向け研修・教育動画」などをスムーズに配信できます。社外コミュニケーションとしては営業支援やマーケティング活動に活用することが可能。「商材のPR動画配信」や「オンラインセミナーのライブ配信」などは現代ビジネスのトレンドとなっているプロモーション戦略です。
一方、ユーザー企業が求めるのはセキュリティ性や秘匿性です。動画配信では予期せぬ個人情報の流出やデジタル著作権管理(DRM)が懸念されるでしょう。しかし、同プラットフォームはUI・UXだけでなくコンテンツ保護機能も充実させています。
それぞれの視聴者にはユニークコードを発行。各視聴者あたりの視聴デバイス数を設定することも可能です。また、視聴可能な国と地域を選ぶことができ、再生可能なドメインも設定できます。DRMに関しては視聴中の動画の「スクリーンショット」、「画面キャプチャ」、「コピー」などを不可とする設定が可能。動画再生中に「透かし」を表示し、著作権を明示する「ウォーターマーク」機能もあります。
マルチメディア事業製品マーケティング部の福田恭司氏は「セキュリティについては『DRM有効化』、『非公開設定』、『視聴地域制限』の3つのステップで設定可能。配信業務に不慣れな担当者でも簡単かつクイックに利用することができる」と話します。
マツハシ代表は「国内の法人向け動画配信SaaS市場は成長期に差し掛かっている。そこでのニーズは使いやすさとセキュリティ性。これらを兼ね備えたのがBlendVision Oneである。3年から5年で5,000社ほどの企業に利用してもらいたい」と抱負を述べました。企業が視聴を自由に制御でき、DRMにも適切に対応したBlendVision One。誰もが安心して配信できるプラットフォームに注目が集まります。