画像:トレンドマイクロセキュリティブログより
11月30日、ドレンドマイクロは同社が実施するセキュリティ調査において、2017年第3四半期の不正アクセス被害を発表しました。
増加するサイバー攻撃を知る上で大切な情報ですが、中でも特に目立ったポイントが「コインマイナー」の増加です。同社はウイルスでもランサムウェアでもない、全く新しいタイプのマルウェアとして警戒を呼び掛けています。
コインマイナーとは?
コインマイナーとは、「仮想通貨発掘プログラム」と呼ばれるマルウェアです。「コイン」の名の通り仮想通貨を対象として、「マイナー(採掘者)」として機能します。
と言っても、コインマイナーはランサムウェアのように感染したPCのデータベースを暗号化し、資産を略取するわけではありません。
感染したPCを利用して仮想通貨発掘「マイニング」を代行するプログラムです。
セキュリティ上は危険
コインマイナーはランサムウェアのように、感染直後から甚大な被害が生じるものではありません。しかし、トレンドマイクロはコインマイナーによる感染を許してしまうセキュリティ環境について、複数の問題点を指摘しています。
- 脆弱なセキュリティシステムを悪用され、更なるマルウェアに感染する
- サイバー犯罪者の収入源になったことで、事件発生時に問題視される可能性
2017第3四半期現在、コインマイナーの拡散を行う国内サイトは合計で1749件。これは2016年第1四半期と比較すると実に875倍という驚異的な数値です。新たなマルウェアとして警戒する必要を求められています。
<参照>
サイバー攻撃の標的は仮想通貨へ? コインマイナー拡散サイトが約875倍に増加/INTERNET Watch