大阪府警サイバー犯罪対策課は8月8日、大阪府富田林市の市役所職員、井坂行作容疑者(60)を不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕しました。
井坂行作容疑者は市役所内の人事担当者のIDやパスワードを不正に入手し、市役所内の同僚の懲戒処分や人事情報を盗取、コピーして自宅に持ち帰るなどの犯行に及んだとのことです。
流出した情報は人事資料最大39,000件
警察の捜査によると、同容疑者の犯行は2015年~2017年現在までの約2年間。その回数は430回と見られています。流出した情報は39,000件と異例に多く、その大半が懲戒履歴や人事情報など非常にデリケートな内容です。
現在において外部への流出は確認されておらず、その点は不幸中の幸いといったところでしょうか。
このような犯行に及んだ理由は、なんと“単純な好奇心”というシンプルなもの。同容疑者は捜査に対して「約5年前から興味のある人事資料を見ていた」と供述しており、話題を呼んでいます。
市職員のセキュリティリテラシーの低さが原因
今回の犯行は、盗取されたIDやパスワードが“職員番号やIDに数字を付け足しただけ”という簡易なものであったことが原因です。また、同容疑者はパスワード入力に際して「付け足す数字は適当に推測した」と述べているため、容易に推察できるものであったことは明白。
世間でも推測されやすいパスワードの設定は盛んに注意喚起されていることもあり、職員のセキュリティに対するリテラシーの低さは非難されて然るべきです。
<参照>
不正アクセス容疑、市職員逮捕=他人IDで人事資料閲覧―大阪府警/Yahoo!ニュース
他職員IDで人事情報のぞき見 大阪・富田林市職員を容疑で逮捕 2年で430回不正アクセス/Yahoo!ニュース