アドバンスデザインはデータ復旧業者の一つです。ほかの業者と比較して技術力やセキュリティ、費用など、どのような特徴があるのでしょうか?
今回は、データ復旧業者を選ぶ際に重要な、①技術力 ②信頼性 ③サービスの利用しやすさの3つの観点から、アドバンスデザインについて徹底調査してみました。
データ復旧業者の中でも特におすすめの業者は、以下のランキングで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
目次
アドバンスデザインの特徴
サイト:アドバンスデザイン
アドバンスデザインの特徴や基本情報について調査した結果は以下の通りです。
1995年開始・25年以上実績がある老舗のデータ復旧サービス
アドバンスデザインはデータ復旧業者の中でも老舗の業者で、25年以上データ復旧サービスを展開している「データ復旧サービス」です。
運営会社 | アドバンスデザイン株式会社 |
特徴 |
|
データ復旧サービスの料金 | 成果報酬制:33,000円(税込)~ |
東京の神田に本社があり、大阪にも店舗を展開しています。高品質のデータ復旧サービス・セキュリティ体制でデータ復旧の業者の一つです。
Buffalo社へのデータ復旧技術提供を行っている
アドバンスデザインは2017年3月から大手HDDメーカーである「バッファロー社」の同グループ傘下として、データ復旧サービスを提供しています。
サービスを展開する中で、アドバンスデザインからバッファロー社に対して技術提供を行っているようです。
セキュリティ認定 ISO9001(QMS)/27001(ISMS)を取得
アドバンスデザインでは、以下の2つのセキュリティ認定を取得しています。
- ISO9001(QMS):提供サービスの品質の保持・向上の国際認証(2003年8月取得)
- ISO 27001:高水準のデータ情報保護・運用の国際認証
アドバンスデザインでは、セキュリティ体制に特に注力しているため、情報漏えいや外部への情報売買などのリスクを抑えてデータ復旧を依頼することができます。
他のデータ復旧業者と比較してもセキュリティ体制を重視しているのが分かります。
アドバンスデザインのデータ復旧の技術力は?
データ復旧において、技術力の高さは最も重要なポイントです。アドバンスデザインの技術力がどの程度なのか調査しました。
- 復旧率:非公開
- 設備:クリーンルーム
- ラボ公開:非公開
- 従業員数:20名(エンジニアの人数は不明)
- 初期診断:1~3日、スマホ・タブレットや大型案件の場合は診断料あり
- 復旧スピード:不明
大手メーカーとの技術提携をしている面で技術力を信用したいところですが、復旧率や復旧ラボの様子、具体的な復旧実績が提示されていないため、技術力の詳細に関しては不明瞭な点が多いです。
業者によっては復旧率やラボの様子をWEB上に公開しているため、それらの業者と比較して確実にデータを復旧でいるデータ復旧サービス業者を選んで依頼することをおすすめします。
データ復旧業者の技術力の見極め方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【2023.3最新】技術力が高いデータ復旧業者を見極める8つのポイント
アドバンスデザインの実態は?口コミ評判を紹介
ここでは、アドバンスデザインを実際に利用した方の口コミや評判を紹介します。利用者の口コミの中には、データが復旧できてよかったといういい評判もあれば、復旧できなかった・復旧料金が高いなどの悪評も存在しました。詳しい内容は以下で紹介します。
- アドバンスデザインのいい口コミ・評判
- アドバンスデザインの悪い口コミ・悪評
アドバンスデザインのいい口コミ・評判
アドバンスデザインについて調査すると、いい口コミのほとんどは、「データが復旧できたと」いう内容でした。
クライアントから
撮影データが消えた
という連絡復旧ソフトで対応
ダメなら業者へ
過去、4社頼んで、1社のみ
完全に復旧してくれた会社がある2時間以上の撮影データを復旧
(安くないけど)アドバンスデザイン株式会社https://t.co/ONtOICFjOK
やはりバックアップは超重要#動画編集
— N.モリバ/映像制作 (@MiGee_Moriba) March 11, 2021
口コミを精査すると、以下のような業者であることがわかります。
- 信頼できる
- 無料で見積もり診断が可能
- 古い機器にも対応可能
1度依頼した方からおすすめする声も多いため、技術や実績も含めて安心できるデータ復旧業者に思えます。1点注意すべきなのは、データ復旧業者の中にはサクラで口コミを集めている業者もいるようです。口コミの信用性は正確には分かりえないので、いい評判はデータ復旧業者を選ぶ要素の1つとして考えるのがいいでしょう。
アドバンスデザインの悪い口コミ・悪評
アドバンスデザインについて調査していると、一部悪い口コミ・悪評も存在していました。
#データ復旧 不可!
外付けHDDを落としてしまい
重度な物理障害が発生しました#アドバンスデザイン には55〜60万円だと言われ、高過ぎるので断念・・#データ復旧クイックマン には150,800円でお願いしましたが復元できず・・
(こちらは成功報酬制なので請求されず)— ☆SATCHIN☆ (@SATCHIN5) March 6, 2023
- データが復旧できなかった
- 復旧率やラボの様子が非公表
- データ復旧の料金が高い
アドバンスデザインでは、復旧費用が高額になる場合もあるようです。技術力に関しても、機器や障害によっては復旧できないものも存在するようです。
中には、「アドバンスデザインに依頼して復旧不可だといわれたが、別のデータ復旧業者に相談したら復旧できた」という方もいるようです。復旧できるかどうかを見極めるのは、初期診断を受けたり、復旧設備や実績から確認する必要があります。
アドバンスデザインの料金形態・キャンペーンサービスを解説
ここでは、アドバンスデザインのデータ復旧サービスの料金形態やキャンペーンサービスについて解説します。
- アドバンスデザインの料金形態
- アドバンスデザインのキャンペーン
アドバンスデザインの料金形態
アドバンスデザインは「成果報酬制」の料金プランを設定しています。
成果報酬制:必要とするデータが復旧できなかった場合は費用が発生しない料金プラン
アドバンスデザインは以下の料金形態でデータ復旧サービスを展開しています。
復旧する機器の種類 | 初期診断費用 | データ復旧料金 |
外付けハードディスク | 無料 | 33,000円~ |
PC(パソコン) | 無料 | 33,000円~ |
NAS/サーバ(搭載HDD1台) | 無料 | 33,000円~ |
RAID(搭載HDD2台~) | 無料 | 88,000円~ |
SSD | 無料 | 33,000円~ |
CD/DVD | 無料 | 33,000円~ |
スマートフォン | 55,000円~ | 110,000円~ |
こちらの料金表はあくまで基本料金のため、機器に発生している障害の種類(論理障害・物理障害)や障害の状況(軽度~重度)によって見積もりが変わります。この料金表だけを見てデータ復旧作業を依頼してしまうと、「思っていた金額と違った」などのトラブルにつながりかねないので、しっかり見積を確認するようにしてください。
PC・外付けHDDの障害の種類による料金変化の例
障害の状況 | 論理障害 | 物理障害 |
軽度 | 33,000円~ | 66,000円~ |
中度 | 33,000円~ | 139,000円~ |
重度 | 別途見積り | 別途見積り |
障害の状況は公式ページで定義されていますが、実際にかかるデータ復旧料金を推測するのは難しく、1度無料の初期診断を受けてから見積もりを確認することになります。
ただし、初期診断はHDDなどの開封を伴う場合があり、障害によっては状態が悪化して取り出せたはずのデータが取り出せなくなることもあります。初期診断を受けるのであれば、復旧率が高い業者に依頼して診断してもらうのが一番確実です。
アドバンスデザインは復旧率を提示していないデータ復旧業者ですので、依頼する際は慎重に業者を選ぶことが重要になります。
アドバンスデザインのキャンペーン
アドバンスデザインでは、データ復旧サービスがお得に受けられるキャンペーンを実施している期間があります。
- BUFFALO社製品のデータ復旧保証
- DELL社製品割引
- APPLEストア割引
- パソコン突然障害お助け復旧キャンペーン
主に提携メーカーの機器を利用しているユーザーが受けられるキャンペーン内容になっているようです。2019年が最新になっていますが、キャンペーン期間であれば通常のサービスと比較して「データ量による料金変化」や「初期診断料金」などをお得に受けられる場合があります。
アドバンスデザインでデータ復旧するメリット・デメリット
ここではアドバンスデザインでデータ復旧を受けるメリットとデメリットを紹介します。
- アドバンスデザインのデータ復旧サービスのメリット
- アドバンスデザインのデータ復旧サービスのデメリット
アドバンスデザインのデータ復旧サービスのメリット
アドバンスデザインのデータ復旧サービスを受けるメリットは、以下のようなものがあります。
- メーカー傘下のデータ復旧業者で信頼できる
- 初期診断が無料で受けられる
メーカー傘下のデータ復旧業者で信頼できる
アドバンスデザインはBaffaloの傘下としてデータ復旧サービスを展開しているため、サービスを詳しく調べなくても信頼できるデータ復旧業者という印象があるでしょう。
データ復旧業者は日常的に利用する業者ではなく、中には不穏な噂や口コミが出回っている業者もあります。そんな中で大手のHDDメーカーの傘下のデータ復旧業者として信用できると思います。
注意しておきたいのは、「信用できる」=「データが復旧できる」とは限らないということです。データ復旧業者の中では復旧技術の差が大きいですが、アバンスデザインでは復旧率を提示していません。確実にデータを復旧したい方は、復旧率の高い業者に相談した方がいいでしょう。
初期診断が無料で受けられる
アドバンスデザインでは、ほとんどの機器で初期診断を無料で受けることが可能です。業者によっては有料で診断してもらう必要があるため、無料で受けられるのは嬉しいサービスです。
また、初期診断後に見積もりを出してもらえ、その見積もりを確認したうえで依頼するかどうかを選択することができます。見積もりが出て料金が見合わない場合や、他の業者と比較したい時は費用が発生しないため安心です。
アドバンスデザインのデータ復旧サービスのデメリット
アドバンスデザインのデータ復旧サービスを受けるメリットは、以下のようなものがあります。
- 復旧率や復旧実績、復旧ラボが非公表
- 機器や障害によっては復旧対応していない
- 土日祝日の復旧に対応していない
復旧率や復旧実績、復旧ラボが非公表
アドバンスデザインでは、以下の要素が非公表となっています。
- 復旧率が非公表
- 具体的な復旧実績が非公表
- 復旧ラボが非公表
データ復旧率を公表していない業者では、データがどの程度復旧できるかの指標がないです。アドバンスデザインへの依頼は決して安くないため、復旧率が公表されていないのは少し不安です。
復旧実績は対応可能なメーカーロゴは掲載されているものの数値実績は非公表です。また、具体的な復旧事例も匿名のもので、相談内容・障害メディア・処置結果が書かれている簡易的なもので、具体的な事例は公表されていないようです。
拠点は東京と大阪に窓口店舗があり、直接機器を持ち込めるようですが、復旧ラボの様子は一切公開されていないです。業者によっては復旧ラボを公開している業者もあります。復旧作業の様子が分かりやすい方が安心できます。
機器や障害によっては復旧対応していない
アドバンスデザインは機器の種類や障害の内容によっては復旧対応していないものもあります。
データ復旧業者とはいえ、万能になんでも復旧できるというわけではなく、機器の状態が悪化することで復旧できなくなることも少なくありません。特に重度の物理障害は、復旧できるデータ復旧業者は一握りです。
復旧できるかどうかは初期診断を受けて見なければ判断できないので、まずは初期診断を受けることをおすすめします。
土日祝日の復旧に対応していない
データ復旧では急ぎの依頼であることも多いので、サービスの利用しやすさも大事です。
- 受付時間:平日のみ 9:00~17:00
- 拠点数:3ヶ所(東京本社、大阪)
- 出張対応:あり
- 初期費用:基本無料(一部で診断料あり)
アドバンスデザインは、土日祝日は会社が休みのため、対応できるのは平日のみでした。
機器やデータの故障は突然発生します。もし異常が発生した場合には、すぐに対処できるのが一番復旧率が高くなります。法人の方は特に、一日機器が使用できないと業務が停止してしまうなどの大きな損害に繋がりかねません。業者によっては24時間365日復旧対応している業者もあるため、緊急時のデータ復旧依頼はスピード対応してもらえる業者に相談することをおすすめします。
結論:アドバンスデザインの総評は?
アドバンスデザインは、老舗のサービスらしくセキュリティ管理や大手メーカーとの提携などで信頼性に重きを置いている印象があります。
対応してもらえる機器や障害などは幅広いですが、復旧率やラボが非公開な点が少し気にかかります。確実に復旧したい方は、復旧率を提示しているような技術力が明瞭な業者に相談するのをおすすめします。実際に依頼を検討する際は、他の業者の復旧率などもあわせて確認したほうがよいでしょう。
データ復旧サービス業者の選び方
データ復旧業者は、日本全国に100社以上あると言われており、その技術力・規模・サービス内容などはさまざまです。
そこで、データ復旧サービスを選ぶには以下の3つのポイントから優良業者を見極めるのがおすすめです。
- 【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める
- 【ポイント2】信頼できるデータ復旧業者かを見極める
- 【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める
一口に「データ復旧業者」といっても、実態は業者によって異なります。パソコン修理店が片手間で対応しているような場合から、受付だけ置いて復旧作業はすべて外注しているゴースト業者、自社に大規模な復旧ラボを構えたデータ復旧専門サービスなどピンキリなので、データ復旧業者選びで失敗することのないようにしましょう。
【ポイント1】データ復旧業者の技術力を見極める
データ復旧業者の技術力を見極めるポイントは以下のようなものがあります。
- データ復旧の技術力が高く、復旧実績が多数ある(数値や指標で明示している)
- 相談実績20万件以上~等、経験が豊富でノウハウが蓄積されている
- 優秀な復旧エンジニアが多数在籍(30名以上~)し、チーム体制で復旧にあたっている
- 対応できる機器の種類や症状が豊富である
- 復旧スピードが速い
- 研究開発などの取組みが第三者に認められた実績がある
- 他社で復旧不可能だった機器の復旧実績が多数ある
データ復旧業者の技術力は業者によって大きく差があります。技術力を簡単に見極めるためには、以下のデータ復旧業者の技術力ランキングを参考にしてみてください。
【ポイント2】信頼できるデータ復旧業者かを見極める
信頼できるデータ復旧業者の特徴は以下の特徴がよく見られます。
- 大手法人や官公庁の取引実績が多数あり、運営会社が信頼できる
- サービス対応が丁寧で信頼できる
- プライバシー認証の取得等、セキュリティ対策が徹底されている
- 復旧ラボへの持込み・見学が可能(作業風景を外部に発信・公開している)
- メディアでデータ復旧業者として取り上げられた実績がある
大手の取引実績が豊富な業者は、セキュリティやサービス内容が信頼できる業者であると推測できます。HP上で取得しているセキュリティ認証を公表していたり、復旧率や復旧ラボの様子を公開している業者ほど、消費者に寄り添う姿勢があり信頼できるでしょう。
【ポイント3】サービスの利用しやすさを見極める
サービスを利用しやすいと感じるポイントは以下のようなものがあります。
- 土日祝日の復旧対応や夜間窓口があり、相談しやすい
- 初期が無料で受けられる
- 特急料金がかからない
- データ納品時の追加費用がかからない
データが復旧できるのは前提として、時間や金銭面などのサービスが豊富な業者ほど、利用しやすいと感じるはずです。特に24時間365日復旧対応可能なデータ復旧業者であれば、緊急時の対応も可能なのでスピード復旧が可能です。
これらのデータ復旧業者を選ぶ3つのポイントを兼ね備えているおすすめ業者は以下の記事で紹介しているので是非参考にしてください。
アドバンスデザインについてのよくある疑問・質問
ここでは、アドバンスデザインのデータ復旧サービスについて良くある質問を解説します。
- アドバンスデザインの技術力、実績は?
- アドバンスデザインの料金はどれくらいかかる?
- アドバンスデザインの口コミは?
アドバンスデザインの技術力、実績は?
アドバンスデザインは米国のHDDメーカーSeagateや国内の大手HDDメーカーであるBUFFALOと業務提携しているデータ復旧業者で、25年以上データ復旧サービスを展開している「データ復旧サービス」です。
アドバンスデザインの技術力・実績の特徴は以下のようなものがあります。
- 25年以上続くデータ復旧サービス
- 復旧率:非公開
- 設備:クリーンルーム
- ラボ公開:非公開
- 従業員数:20名(エンジニアの人数は不明)
- 初期診断:1~3日、スマホ・タブレットや大型案件の場合は診断料あり
- 復旧スピード:不明
アドバンスデザインの料金はどれくらいかかる?
アドバンスデザインのデータ復旧サービスは、成果報酬制の料金システムです。初期診断料金はスマホ以外無料(スマホは¥55,000〜)で受けられ、機器に発生している症状によって発生する料金が変化します。
- 軽度論理障害:33,000円~
- 軽度物理障害:66,000円~
- 中度論理障害:33,000円~
- 中度物理障害:139,000円~
- 重度論理障害:別途見積り
- 重度物理障害:別途見積り
データ復旧業者の料金相場は以下の記事でも解説しているので是非参考にしてください。
アドバンスデザインの口コミは?
アドバンスデザイン の口コミは、いい口コミと悪い口コミに大きく分かれました。
いい口コミ
- データが全て復旧できた
- データ復旧作業の進捗連絡が頻繁にもらえる
- 大手HDDメーカーと提携している為信頼できる
悪い口コミ(悪評)
- 依頼したのにデータが復旧できなかった
- 料金設定が他の業者よりも高く感じた
- 個人利用は難しい
アドバンスデザインは復旧率を提示していないため、値段に対してどの程度復旧できるか不明瞭な点があるようです。ただ、大手メーカーと提携している以上一定の技術力はあるとみて問題ないでしょう。データ復旧業者に依頼するときは、技術力を見極め、確実に復旧できる業者に相談することをおすすめします。
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