2015年7月30日、トレンドマイクロ社からAdobe Flash Playerの脆弱性を利用した攻撃が報告されました。
攻撃の内容
台湾・香港のウェブサイトを改ざんし、「PLUGX」や「EMDIVI」と呼ばれるリモートアクセスツールを不正にインストールさせ、Flashコンテンツを悪用し、Windows標準の電卓アプリを意図せず起動させる、「CRYPTOWALL」というランサムウェアに感染させるなど、25件もの被害が報告されています。
同社によれば、Flash Player上で動いているスクリプト言語によるメモリコントロールを悪用しているとのこと。
対策をしていないPCはPCを遠隔で操作されたりする可能性があるため、早急な対策が必要となるでしょう。
今回のケースは以下の脆弱性3件です。
- CVE-2015-5119
- CVE-2015-5122
- CVE-2015-5123
Flash Playerを最新版にしておけば100%防ぐことができます。早めにアップデートしておきましょう。
Adobe Flash Playerは常に最新に
Flash Playerは現在のウェブブラウジングには欠かせないツールの一つとなっています。
Flash Playerがなければ、ウェブはここまでの広がりを見せることはなかったでしょう。
しかし、便利な反面、Flash Playerがマルウェアの温床になっているのも事実です。
その理由は下記二点です。
- 誰もが利用しているツールである
- 最新版にアップデートせず、放置している人が多い
攻撃する側からはとても狙いやすいのです。
攻撃者からPCを守るためにはFlash Playerは放置せずに、常に最新版にしておくことが大切となります。
“必要な場合のみ有効化”も効果的
Flash Playerに限らず、脆弱性はどのソフトでもあり、常にアップデートを行うことで安全性を保っています。
しかし、誰もが使っている影響力が関連して、多くの攻撃者がFlash Playerの脆弱性を利用しており、年に数回程度大きなニュースとして取り上げられているのが現状です。
そのため、常に最新版にしていたとしても、100%安全とは言い切れません。
もし、重要なファイルが漏洩してしまったとしたら…と思うと恐ろしいですよね。
可能であるならば、重要なファイルを持っているPCは普段使うPCとは別にしておき、Flash Playerを無効化しておくと良いでしょう。
機密情報を扱う重要なファイルを保存しておくPCは、ウェブブラウジングする必要性を持たせないということも重要となります。
ちなみにAdobe Flash Playerは2020年12月末でサポートが終了しています。
ウイルス対策ソフトを入れるなどの対策も重要ですが、Flash Playerを使うかどうかも精査しておくべきでしょう。