エレコム(ELECOM)のUSBメモリをパソコンやスマートフォンに接続しても認識しない場合、正しい取り扱いをすることで元通り認識できるようになる場合があります。ただしUSBメモリ本体が破損している場合や、自力で復旧作業を行っても認識できない場合は、無理に作業を続けると最終的にデータが全て消失する恐れがあります。
本記事ではエレコム(ELECOM)のUSBメモリが認識されない場合の原因と対処法について解説します。
目次
エレコムのUSBメモリが認識しない症状
エレコムのUSBメモリが認識しない場合、以下の症状が発生することがあります。
ドライバーが認識しない
エレコムのUSBメモリをパソコンに差し込んでも、パソコンがそれを「見つける」ことができない場合があります。これは、パソコンとUSBメモリの間で情報をやり取りするための「ドライバー」というプログラムがうまく動いていないか、インストールされていないことが原因です。ドライバーは、USBメモリをパソコンが認識して使えるようにするために必要なものです。
機器にエラーメッセージが表示される
エレコムのUSBメモリをパソコンに接続したとき、画面にエラーメッセージが出ることがあります。このメッセージは、USBメモリが正しく動作していないことを示しています。メッセージの内容には、「デバイスを認識できません」や「エラーコード43」など、さまざまなものがあります。これらのメッセージは、USBメモリに何らかの問題があることを教えてくれます。
機器にUSBメモリのアイコンが表示されない
通常、エレコムのUSBメモリをパソコンに差し込むと、パソコンの画面上に新しいドライブとしてアイコンが表示されます。しかし、USBメモリが認識されない場合、このアイコンは表示されません。これは、パソコンがUSBメモリを外部のストレージとして認識していないことを意味します。アイコンが表示されないと、データの読み書きができなくなります。
以上のエレコムのUSBメモリの症状を解決するには、原因を正確に特定し、症状に対応した正しい対処を行う必要があります。もしもこの時点でエレコムのUSBメモリの破損が明らかな場合は、復旧専用のツールを用いた高度な復旧作業が必要になります。これは設備や技術力の高いエンジニアでなければ復旧が難しいため、USBメモリのデータが必要な場合はデータ復旧業者まで相談しましょう。
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エレコムのUSBメモリが認識しない原因
エレコムのUSBメモリが認識しない理由は以下の通りです。
正しく接続できていない
エレコムのUSBメモリがパソコンやスマートフォンに正しく差し込まれていない、またはUSB機器を差し込むUSBポートが故障していることが原因で、USBメモリが認識されないことがあります。またUSBポートにほこりや汚れがたまっている場合も、接触不良の原因となります。USBメモリを正しい向きで再接続することや、専用のクリーナーで汚れを取り除くことで解決できる場合があります。
ファームウェアが古い
ファームウェアとは機器の動作を管理するソフトウェアです。USBメモリやパソコンのファームウェアが古いバージョンだと、互換性の問題でUSBメモリが認識されないことがあります。ファームウェアは定期的に最新のバージョンに更新しておきましょう。
論理障害
USBメモリの論理障害とは、機器本体は故障していないものの、内部のデータやフォルダ構成などが破損している状態を指します。
論理障害が発生すると以下のような症状が発生することがあります。
- USBメモリが認識されない
- 「フォーマットしますか」などのエラーメッセージが表示される
- 保存データやファイルにアクセスできない
- USBメモリの使用中に動作が重くなる
論理障害は保存データを管理しているファイルシステムの破損やデータの誤削除などが原因で発生します。具体的には以下のような状況で論理障害が発生することがあります。
- USBメモリの使用中に取り外しを行った
- USBメモリのデータを削除・フォーマットした
- データを上書き保存してしまった
USBメモリが認識されず、保存データにもアクセスできない場合、使用を続けたり、データの更新やフォーマットを繰り返すことで上書きによるデータの完全削除が行われてしまいます。同じ理由でデータ復旧ソフトの繰り返しの使用もデータの上書きを引き起こすので、一度専門家に相談することをおすすめします。
物理障害
USBメモリの物理障害とは、USBメモリが物理的に破損したことが原因で起こる障害です。主に以下の状況で発生します。
- 踏みつけるなど強い衝撃を与える
- 洗濯や自然災害などによる水没
- 規定回数のデータの読み書きによる経年劣化
USBメモリは持ち手にあたる部分に微小な回路やデータを保存するメモリが搭載されています。したがって物理的に破損してしまった場合、内部の回路やメモリを修復する必要があるため、データ復旧ソフトやパソコンのエラーチェックでは解決できません。またUSBメモリは規定の書き込み回数を越えると寿命を迎え、データが全て消えてしまいます。寿命が近づくとデータの読み書きができなくなる場合や、保存データが消える場合があります。こちらも個人で消えたデータを復旧することは、難しいため、データが必要であれば、復旧用のツールと復旧経験の豊富なエンジニアによる作業が可能なデータ復旧業者まで相談してみましょう。
エレコムのUSBメモリのデータを復旧するときの注意点
エレコムのUSBメモリのデータを復旧したい場合、誤った取り扱いを行うとデータの破損が進行する場合や、USBメモリが物理的に破損する可能性があります。
機器から安全に取り外す
USBメモリのデータが認識しない・読み込めない・アクセスできない等のトラブルが発生した時は、まずはすぐにPC等から安全に取り外しましょう。
なお、きちんと取り外しの処理をせずにいきなりUSBを抜いてしまうと、さらにダメージが広がる可能性があります。以下の手順で、速やかに取り外しの操作を行ってください。
安全にUSBを取り外す手順(Windows)
- 画面右下のタスクバーに表示される「ハードウェアを安全に取り外す」(USBのようなアイコン)をクリック
- 取り外したいUSBを選択
- 「○○はコンピューターから安全に取り外すことができます。」というメッセージが出たら、USBを抜く
安全にUSBを取り外す手順(Mac)
- デスクトップのUSBアイコンをドラッグ&ドロップでゴミ箱に入れる
- PCからUSBを抜く
データの上書き保存や更新をしない
USBメモリからデータを削除すると目視ではデータが削除されているように見えますが、データはすぐに削除されず、「削除された」という内容が記録され、データ自体はまだUSBメモリ内に残っています。
データを削除した後に上書き保存や更新作業を行うと、削除したデータの上に新しいデータが上書かれるため、上書き保存を繰り返すことでデータが完全に消えてしまいます。削除したデータの復元を行いたい場合は、USBメモリに別のデータを上書き保存しないようにしましょう。
フォーマットしない
USBメモリのデータが読み取れなくなった場合、慌ててフォーマットしないよう注意しましょう。
フォーマットとはUSBメモリの情報を初期化する作業のことです。USBメモリをフォーマットすると、データは全て削除されてしまいます。さらに、繰り返しフォーマットすると、次々データに上書きされます。データを上書きしてしまいますと、フォーマット前のデータを復元することは非常に困難になります。
USBメモリに不具合がある場合、フォーマットを促すようなメッセージが表示されることがあります。これはUSBメモリの読み取りエラーが発生した場合に表示されるメッセージでもあり、このメッセージ通りにフォーマットすると、データが復元できなくなってしまう場合もあります。
USBメモリに必要なファイルがあるにも関わらず、フォーマットを促すメッセージが表示される場合、まずはUSBメモリのデータ復元を試しましょう。
破損したUSBメモリは使用しない
破損したUSBメモリを使い続けることは避けましょう。
もし使い続けることで、データを取り出すことができても、データを取り出した後に使うことは避け、新しいUSBメモリを使うようにしましょう。破損したUSBメモリは、正常にデータを保存できるとは限りません。
エレコムのUSBメモリが認識しない問題を解決する方法
エレコムのUSBメモリが認識しない場合、必ずしもUSBメモリ側が故障しているとは限りません。以下の対処法を試し、USBメモリを認識させましょう。
- 別のUSBポートや別の機器に差し込んでみる
- 他のUSB機器を取り外して再起動する
- ドライバーを再インストールする
- BIOSを初期化する
- チェックディスクでエラーを修復する
- 新品のUSBメモリと交換する
- データ復旧業者に相談する
別のUSBポートや別のパソコンに差し込んでみる
最初に、エレコムのUSBメモリが実際に動作不良を起こしているのか、あるいはパソコンやスマートフォンのUSBポート(USB機器の差し込み口)に問題があるか確認することが重要です。パソコンなどUSBポートが複数ある場合は別のUSBポートに接続してみましょう。スマートフォンなど差し込み口が一つしかない場合はパソコンや別のスマートフォンに接続して中のデータを閲覧できるか確認しましょう。
これにより、問題がUSBメモリ自体にあるのか、それとも接続先の機器に問題があるのか特定できます。
他のUSB機器を取り外して再起動する
他のUSB機器が接続されている場合、エレコムのUSBメモリのシステムに干渉し、起動を妨げている可能性があります。一度他のUSB機器を取りはずして再起動してみましょう。
ドライバーを再インストールする
USBメモリが認識されない原因として、ドライバーの問題が考えられます。ドライバーを再インストールすることで、この問題を解決できる場合があります。以下の手順に従ってください。
- 「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスクドライブ」セクションを見つけ、エレコムのUSBメモリに関連するドライバーを右クリックする
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- アンインストールが完了したら、コンピューターを再起動します。再起動時にWindowsが自動的にドライバーを再インストールする
BIOSを初期化する
パソコンでBIOSの設定を初期化することで、USBメモリが認識しない症状を改善できる可能性があります。BIOSを初期化する手順は以下の通りです。
- パソコンの電源を切る
- パソコンの電源を入れ、F2キーを繰り返し押す
- F9キーを押し「Load Optimized Defaults?」と表示されたら「Yes」を選択する
- F10キーを押すと「Save configuration and reset?」とメッセージが表示される
- 「Yes」を選択するとBIOSが初期化される
チェックディスクでエラーを修復する
エレコムのUSBメモリが認識されない原因として、ファイルシステムのエラーが考えられます。WindowsOSのパソコンであれば、ツールを利用してエラー修復が可能な場合があります。以下の手順でチェックディスクを実行してください。
- コマンドプロンプトを管理者として開く
- 「管理者として開く」をクリックしてコマンドプロンプトを開く
- chkdsk X: /fと入力します(XはUSBメモリのドライブ文字に置き換える)
- 自動的にファイルシステムのエラーが修復される
ただしチェックディスクがいつまでも終わらない場合や、エラー修復に失敗した場合は物理障害など、重度の障害が発生している可能性があるため、作業を中止し、データが必要であればデータ復旧の専門家まで相談しましょう。
新品のUSBメモリと交換する
USBメモリに保存されたデータが不要な場合は、接続先の機器に対応する新品のUSBメモリと交換しましょう。この時、購入直後の不良品であればメーカー保証が利用できる場合があります。
データ復旧業者に相談する
エレコムのUSBメモリに保存されているデータの復旧が目的の方は、データ復旧専門業者に相談しましょう。USBメモリの専門知識や復旧のノウハウが蓄積されている復旧業者であれば、自動修復や復旧ソフトでは対応できない機器からのデータ復旧も可能です。
業者を選ぶ際は「設備」や「対応実績」などを事前に確認し、復旧できる適切な業者を選ぶようにしましょう。中には診断~見積もりまで無料で行っている業者もあるため、まずは無料相談を受け付けている技術力の高いデータ復旧業者へ相談することをおすすめします。
特にUSBメモリのデータ復旧作業では機器を分解し、内部の回路やメモリを修復する難易度の高い作業を伴う場合があります。「安いから」「近いから」「メーカー保証だったから」という理由だけでなく「技術力があるか」という軸で選定することを心がけましょう。
データ復旧専門業者には相談から見積もりまで無料で行っている業者も存在するため、必要なデータが1つでもある場合は、一度相談してみましょう。
USBメモリのデータを復旧率が高いデータ復旧業者を選ぶためのポイントは以下の記事で詳しく紹介しています。
【2024厳選】高復旧率おすすめデータ復旧業者3選!費用・評判・技術力からサービス選びのポイントを解説
おすすめのデータ復旧業者
データ復旧業者は全国100社以上あると言われており、復旧率や対応範囲は業者によって大きく違います。確実にデータ復旧するには、実績が豊富で復旧率の高い業者に依頼するのが一番です。
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デジタルデータリカバリー
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対応製品 | ■記憶媒体全般 ハードディスク、外付けHDD、NAS/サーバー(RAID構成対応)、パソコン(ノートPC/デスクトップPC)、SSD、レコーダー、USBメモリ、SDカード、ビデオカメラ、スマホ(iPhone/Android)、ドライブレコーダー等 |
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復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
設備 | 復旧ラボの見学OK クリーンルームクラス100あり 交換用HDD7,000台以上 |
特長 | ✔データ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※1) ✔復旧率最高値95.2%(※2)の非常に高い技術力 ✔官公庁や大手企業を含む累積46万件以上の相談実績 ✔相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) ✔365日年中無休で復旧対応 |
所在地 | 本社:東京都六本木 持込み拠点:横浜、名古屋、大阪、福岡 |
デジタルデータリカバリーのさらに詳しい説明は公式サイトへ
※1:第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
※2:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2021年12月の各月復旧率の最高値)
デジタルデータリカバリーの評判やサービスについて知りたい方はこちら
ELECOMのUSB製品の種類
ここではデジタルデータリカバリーでデータ復旧が可能なELECOMのUSB製品の種類の一部を一覧にしています。
高速USB3.2(Gen1)対応メモリ | MF-LGUシリーズ・MF-USB3シリーズ・MF-SLU3シリーズ・MF-DRU3Rシリーズ・MF-RMU3Fシリーズ |
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高速USB3.1(Gen1)対応メモリ | MF-FCU3シリーズ・MF-PKU3シリーズ |
高速USB3.0対応メモリ | MF-DAU3シリーズ・MF-SU3シリーズMF-XWU3シリーズ・MF-HSU3Aシリーズ |
USB2.0対応メモリ | MF-MSU2Bシリーズ・MF-SU2Bシリーズ |
まとめ
エレコムのUSBメモリが認識しない場合でもUSBメモリが故障しているとは限らないため、まずは再接続などを試して障害の原因を特定すると、どのように対処すればよいか目途がつきやすくなります。しかし、折れ曲がったUSBメモリなど、故障が明らかであれば、通電によって内部の部品の状態がさらに悪化する恐れがあります。この場合はUSBメモリ自体を交換するか、データ復旧業者に相談し、故障したUSBメモリからデータを取り出せるか相談してみることをおすすめします。