
USBメモリは持ち運びやすく、とても便利なツールです。データをUSBに移せば、パソコンを持ち歩く必要がないため、日常や仕事でもよく使われています。
しかし、USBメモリがパソコンで認識しないというトラブルもよく起きます。「データが取り出せない」「どうしよう、プレゼンに間に合わない」「仕事が進まない」と焦った経験はありませんか?
この記事では、USBメモリがMacで認識しない場合の確認ポイント、原因と9つの対処法をご紹介します。
- USBメモリがMacBookで認識しない場合は6つのポイントで確認し、不具合が発生している箇所を特定しましょう。
- 【対処法9選】でトラブルを解消する方法を紹介していますが、自己作業はデータが消える可能性もあるので要注意
- 「データを失いたくない」かつ「すぐにでもデータが欲しい」時は、「データ復旧業者」に依頼する
USBメモリがMacBookで認識しない場合の確認ポイント
USBメモリがMacBookで認識しない場合、最初は下記のどちらから不具合が発生しているか確認しましょう。
- USB側
- MacBook側
USB側
USB側の確認ポイントは下記通りです。
- ランプが点灯しているか
- 他のパソコンに接続して認識するか
- 物理的な異常はないか
ランプが点灯しているか
USBメモリはMacのUSBポートから電力を得ているため、接続時USBメモリのランプが点灯します。点灯しない場合は十分に電力が供給されていないか、USBポートの劣化や破損の可能性があります。
他のパソコンに接続して認識するか
現在使用しているMacBook以外のPCに一回差し込んでみて、他のPCに認識するか確認しましょう。認識する場合は、Macの設定や機器の周辺環境などに問題が発生している可能性が高いです。
物理的な異常はないか
曲がっている、ゴミが詰まっている、差し込んだらグラグラするなどの特徴があったら、USBメモリが物理的に破損している可能性があります。
物理的に破損している場合、中のデータが必要かどうかによって、対応の依頼先が変わります。
修理業者は「壊れた機器を使用できるようにすること」が目的で、データ復旧業者は「壊れた機器からデータを取り出すこと」を重視しているため、重要なデータがUSBメモリに入っている場合はデータ復旧業者に依頼しましょう。
MacBook側
MacBook側の確認ポイントは下記通りです。
- 差し込み口が汚れているか
- 他の差し込み口で認識するか
- エラーメッセージが出ているか
差し込み口が汚れているか
USBポートにホコリやゴミが溜まっていると、接続不良でUSBメモリが認識されない場合があります。
他の差し込み口で認識するか
MacBookは複数のUSBポートを備えているため、別の差し込み口に接続して認識するか確認しましょう。認識する場合はUSBポートの破損か汚れによる接続不良の可能性が高いです。
エラーメッセージが出ているか
「USB デバイスが認識されません」というエラーメッセージが表示されているか確認しましょう。
※上記のエラーは一度だけでなく、USBを接続している間に連続で繰り返し表示さされるケースがあります。
USBメモリがMacで認識しない原因
USBメモリがMacで認識しない原因は下記3点と考えられます。
- USBメモリに電力が供給されていない
- USBメモリの故障
- ウイルス対策ソフトによるもの
USBメモリに電力が供給されていない
USBメモリは接続したMacのUSBポートから電力を得ています。Macで複数のデバイスが接続されていることによって、各デバイスに供給される電力が分散されてしまい、USBメモリに十分な電力が供給されていなく、認識されないことがあります。
またUSBポートの傷や汚れによって、接触不良を起こしている可能性もあります。
USBメモリの故障
USBメモリが故障する際には、大きく分けて論理障害、物理障害の2つがあります。
論理障害はHDDの保存されているデータに問題がある障害で、物理障害はHDD自体が物理的に破損している障害です。
以下は物理障害と論理障害の主な症状を示した表です。
障害の種類 | 主な症状 |
論理障害 | ・エラーメッセージが出る ・USBメモリ内のファイルを読み込まない ・ファイルやデータの誤削除 ・ウィルス感染によるデータの破損 |
物理障害 | ・USBメモリ自体が損傷している ・USBメモリが反応しない ・長期間使用し、経年劣化している ・エラーメッセージが出る |
※注意点:「エラーメッセージが表示される」など物理障害でも、論理障害でも発生する症状もあります。
この場合、個人で判断することが極めて難しいため、原因がいまいち分からない方は、データ復旧業者の無料診断を受けることをおすすめします。
ウイルス対策ソフトによるもの
ウイルス対策ソフトなどのセキュリティソフトが干渉して、USBメモリの接続を絶たれている可能性も考えられます。
USBメモリがMacで認識しないときの対処法
USBメモリがMacで認識しないときの対処法は下記9つあります。
- USBメモリの電力供給を改善する
- USBポートの清掃を行う
- 環境設定を変更する
- フォーマットを変更する
- SMCを使って対処する
- PRAMを使って対処する
- MacのOSをアップデートする
- セーフモードを使って起動する
- セキュリティソフトを停止してみる
※注意点:部分の対処法はデータがなくなってしまう可能性があります。心配な場合は、「データ復旧業者」に相談しましょう。
USBメモリの電力供給を改善する
USBメモリに十分な電力が供給されていないと、Macで認識されないことがあります。
まずは接続されているUSB製品を一旦すべて取り外し、USBメモリだけを接続している状態にしてみましょう。
USBポートの清掃を行う
USBポートの汚れによって、接触不良を起こしている可能性があります。
清掃の手順は下記通りです。
- USBポートが上にあるように、Macを横にする(ノート型の場合のみ)
- エアダスターでホコリを吹き出す
- 無水アルコール系の液体を使って綿棒で拭き取る
※注意点:拭き取る際に水道水を使うとカビやサビの原因になるので、ドラッグストアなどで販売されている、無水アルコール系の液体で拭き取ってください。
環境設定を変更する
メニューバーの「Finder」をクリック→「環境設定」をクリック→「一般」をクリックします。
そして、外部ディスクにチェックが入っていない場合には、チェックを入れてから改めてUSBメモリを差し直して、再度確認してみましょう。
フォーマットを変更する
USBメモリをフォーマットすることで認識できるようになることがあります。フォーマットを行うと保存されているデータはすべて消去されるので、注意してください。
- MacでUSBメモリを接続
- 「Finder」をクリック→「移動」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」の順でクリック
- 「表示」をクリック→「すべてのデバイスを表示」をクリック
- 「フォーマットするドライブ」を選択し、「消去」をクリック
- 各項目を設定画面で、フォーマットをMacで使うものに設定し、「消去」をクリック
- フォーマットを開始、完了のメッセージが表示されたことを確認し「完了」をクリック
この他に、USBメモリに何らかの破損が見られるとき、個人では対応しきれない状態になっている場合もあるので、不安があればUSBメモリの「データ復旧業者」に相談してみることも手段のひとつです。
SMCを使って対処する
SMCとは、Macのシステム管理コントローラーのことです。SMCをリセットするとUSBメモリが認識される可能性があります。
リセットの方法は、「バッテリーを取り外せるか」によって異なります。
バッテリーを取り外せる場合
- 電源を切る
- バッテリーを取り外す
- 電源ボタンを5秒長押しする
- バッテリーを取り付けて、電源を入れる
バッテリーを取り外せない場合
- 電源を切る
- 「shift」+「control」+「option」+「電源ボタン」のキーを同時に押し続け、10秒経ってからキーを離す
- 電源を入れる
PRAMを使って対処する
PRAMとは、Macの設定などを記録するメモリのことです。リセットすることで、USBメモリの認識状況が改善される場合があります。
リセットの手順は下記通りです。
- 電源を切る
- 電源を入れ、「option」+「command」+「P」+「R」のキーを同時に押し続け、Appleのロゴが2回点滅、または20秒経ってからキーを離す
MacのOSをアップデートする
MacのOSが古いとさまざまな不具合が生まれるため、OSを最新バージョンにアップデートすることも定期的に行いましょう。
アップデートの手順は下記通りです。
- メニューから「システム設定」または「システム環境設定」を選択
- 「システム設定」を選択した場合は、「一般」をクリックし、「ソフトウェアアップデート」をクリック/「システム環境設定」を選択した場合は、「ソフトウェアアップデート」をクリック
- 「今すぐアップデート」をクリック
セーフモードを使って起動する
セーフモードは、PCを使用するために必要最低限のファイルやデバイスドライバーで起動するモードです。
セーフモードで起動できた場合は下記の手順を行い、USBを認識できるようになる可能性があります。
- 電源を切る
- 電源を入れ、すぐに「Shift」キーを押し続け、Appleロゴが画面に表示されると、「shift」キーを離す
セーフモードで起動することによってパソコンに負荷がかかってしまい、悪化する可能性もありますので、心配な場合はむやみに実行しないようにしましょう。
セキュリティソフトを停止してみる
ウイルス対策ソフトとして、セキュリティソフトを導入している方も多いかと思いますが、USBが認識しない原因になる可能性もあります。
お使いのセキュリティソフトを一旦停止して、再度USBを差し込んでみましょう。
停止の手順は下記通りです。
- メニューから「システム環境設定」を選択
- 「セキュリティとプライバシー」→「ファイアウォール」をクリック
- 左下の鍵マークをクリックし、パスワードを入力
- 「ファイアウォールをオフにする」をクリック
ソフトが原因の場合は停止で解決します。ソフトの設定を変更した場合は、必要に応じてUSB使用終了後に設定を戻しておきましょう。
それでもMacBookでUSBメモリを認識しないときの対処法
認識しないUSBメモリのデータを復元する方法は以下の2つがあります。
- データ復元ソフトを使用する
- 専門業者に相談する
データ復元ソフトを使用する
USBメモリに保存されているデータが必要な場合、データ復元ソフトを使用することでデータを取り出せる場合があります。
しかし、ソフトが対応している障害は軽度の論理障害のみです。ソフトに対応していない障害であるにも関わらず、ソフトの使用を行うと、最悪の場合二度とデータを取り出すことができなくなってしまいます。
また、ソフトの使用にはある程度のリテラシーが必要であり、誤った操作による上書きなどが原因で、その後のデータ復旧の難易度が上がってしまう可能性もあります。
専門業者に相談する
ここまで紹介した方法で解決しなかった場合は、専門業者に相談してください。
専門業者は大きくわけて2種類存在します。
- 機器修理専門業者
- データ復旧専門業者
機器修理専門業者
USBを使用できる状態に戻したい方は修理業者に依頼するのはおすすめで、HDDなどの修理業者がUSBメモリにも対応しているケースがあります。
ただし、USBメモリに保存されているデータを出す前に修理を依頼すると、中のデータを失ってしまう可能性があります。USBメモリに必要なデータが1つでも存在する場合は、データ復旧業者に相談するようにしましょう。
データ復旧専門業者
機器自体の修理よりも、保存されているデータの復旧を目的としている方は、データ復旧専門業者に相談をしましょう。専門知識やノウハウが蓄積されている復旧業者であれば、自動修復や復旧ソフトでは対応できない障害機器からのデータ復旧も可能です。
業者を選ぶ際は「専門設備」や「対応実績」などを事前に確認し、障害機器にあった適切な業者を選ぶようにしましょう。中には診断~見積もりまで無料で行っている業者もあるため、まずは無料相談を受け付けている技術力の高いデータ復旧業者へ相談することをおすすめします。
ただし、データ復旧業者は国内に100社以上あり、業者によって対応できる障害の範囲も異なっていますので、技術力の高い業者を選ぶようにしましょう。たとえば、物理障害が起きている機器からデータを復旧する場合、手術室と同等の防塵施設(クリーンルーム)での作業が必要です。
「安いから」「近いから」「メーカー保証だったから」という理由だけでなく、「技術力があるか」という軸で選定することを心がけましょう。
データ復旧専門業者には相談から見積もりまで無料で行っている業者も存在するため、必要なデータが1つでもある場合は、一度相談してみましょう。
おすすめのデータ復旧専門業者
USBのデータ復旧をする上で、データ復旧率が一番高い方法はデータ復旧業者に依頼することです。日本国内には100社以上のデータ復旧業者が存在するといわれ、復旧業者によって復旧技術のレベルや対応規模、実績も大きく異なるため、下記のポイントでより確実にデータ「復旧率の高い」専門業者を選定しました。
(2023年最新版)おすすめデータ復旧業者ランキングはこちら
技術力が高いデータ復旧業者の選定ポイント
- 復旧率が90%以上あり技術がたしかなこと
- 夜間や休日も窓口が営業しており復旧スピードが速いこと
- 後から診断料や部品代などの追加費用が請求されず明朗会計であること
- 復旧成功の口コミや利用者の実例が多数あること
- 自社内に復旧設備を整え、熟練の技術者が多数いること
上記のポイントから厳選したおすすめランキング1位の業者は、デジタルデータリカバリーです。
デジタルデータリカバリー
公式HPデジタルデータリカバリー
デジタルデータリカバリーは、データ復旧国内売り上げNo.1のデータ復旧専門業者です。復旧率最高値は95.2%と非常に高い技術力を有しています。依頼の8割を48時間以内に復旧と復旧のスピードも優れています。また、官公庁や大手企業を含む累積36万件以上の相談実績があります。
相談から見積もりの提示まで無料で行っているため、データ復旧を検討している際はまずは最大手であるデジタルデータリカバリーに相談すると良いでしょう。
復旧費用 | 相談から見積もりまで無料 500GB未満:5,000円〜 500GB以上:10,000円〜 1TB以上:20,000円〜 2TB以上:30,000円〜 |
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対応製品 | USBメモリ、RAID機器(NAS/サーバー)、パソコン(ノート/デスクトップ)、外付けHDD、SSD、ビデオカメラ、SDカード・レコーダー等記憶媒体全般 |
復旧期間 | 最短当日に復旧完了(本社へ持ち込む場合) 約80%が48時間以内に復旧完了 |
特長 | 14年連続データ復旧国内売上No.1 復旧率最高値95.2%の非常に高い技術力 官公庁や大手企業を含む累積36万件以上の相談実績 相談・診断・見積り無料(デジタルデータリカバリーへの配送料も無料) |
まとめ
今回はUSBメモリがMacBookで認識しないときの確認ポイント、原因と対処法をご紹介しました。
USBメモリがMacで認識しない原因はさまざまですが、USBメモリ本体、Macの設定、機器の周辺環境などに問題が発生している可能性があります。通常、Macには複数のUSBポートが備わっているため、1つのUSBポートに接続したUSB機器が認識しない場合は、別のUSBポートに接続して様子を見るなど、試行錯誤することで不具合の発生箇所の特定も可能です。
しかしUSBメモリ自体が故障している場合は、自力で修復することは難しいです。そういう場合は、無理やり自分で解決しようとするのではなく、専門業者に相談することをおすすめします。重要なデータがUSBメモリに入っているなら、データ復旧業者に依頼していみましょう。